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【iPhoneユーザーの】サイクルロードレースゲーム登場【ロード乗り必見!】

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いろいろネタやらブログ企画やらやりたいことがあって現在整理中なのですが、何よりも優先してみなさまにお伝えしたい情報を提供させてもらいます。

 

iPhoneまたはiPadユーザーのロード乗りのみなさまに、このアプリをおすすめします。

ぜひご一読ください。

 

CRC Pro-Cycling

※クリックするとiTunes App Storeへ飛びます

 

イギリスのサイクルショップ『Chain Reaction Cycles(CRC)』が提供するサイクルロードレースゲーム。

平地やら山岳やら、あらゆるコースを制覇し、そこで得たポイントに応じてクオリティの高いバイクやジャージをゲット。

レーススキルだけでなく、ライダーの外見もプロ仕様にカスタマイズしていくことができるという感じです。

 

能書きは置いておき、ゲーム画面のキャプチャーを。

 

デモ画面

 

まずはキャラクター設定

 

次はバイクをセレクト。最初はこの1台しか選べない。

 

 

いざレースへ! サイコンはガーミン。

操作は、画面右側を触ることでペダリング、左下を触ることでブレーキ、コーナリングは端末をカーブしたい方へと傾ける。

レースで大事なのが、左上のフィジカルバー(緑色の帯)が無くなる前に補給(バー下のボトル)を補給すること。

3周のレースで、1周終えるごとにボトルが1本追加される。

 

Syunsuke選手優勝! むむむ、ライバルたちの名前が何かあれだぞ…!?

 

こんな感じの山岳ステージも。

 

 

レースで勝利し稼いだポイントで自身をカスタマイズ。

レースの難易度によって変わるも、最も簡単なモードでも2勝すればガーミン・シャープのライダーに変身できる!!

ちなみに、プロチームがモデルになっているのは、このガーミンのみ。

 

私もまだ2レースしかやっておらず、知識と経験に乏しい状態です。

今のところ分かっているのは、

 

・ワンプレーヤーモードは「ロードレース」と「タイムトライアル」の2つ(今後増える予定がありそう)

・Wi-Fi環境であればマルチプレーヤーモードでも遊べる(2~4名)

・Bluetoothでのマルチプレーヤーモードは2名でプレイ可能

・CRCアカウントを作れば、オンラインモードでも遊べる

 

なお、ワンプレーヤーモード「ロードレース」はライバル7名とのレースですが、どのステージでも最後尾(8番手)からのスタートです。

ま、この辺は実際のレースとは違いますが、そこらにあるカーレースゲームなどと同じような感覚と捉えればよろしいかと。

 

さすがに私の大好きな「Pro Cycling Manager」までは及ばないにも、ロード乗りの暇潰し程度には使えると思います。

ちなみに、価格は170円。

ま、ゲームの性能を考えれば、妥当なラインだと思います。

 

4Gamer.netにこのゲームに関しての詳しい情報がアップされていますので、こちらも読んでみてください。

http://www.4gamer.net/games/190/G019036/20121029001/

 

iTunes App Store「CRC Pro-Cycling」

https://itunes.apple.com/jp/app/crc-pro-cycling/id537194663?mt=8

 

サイクルポータルサイト「Cyclist」寄稿-ツール・ド・フランス2013コースプレビュー

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久々に自転車関連のお仕事を務めさせていただきました。

10月24日に来年のツール・ド・フランスのコースプレゼンテーションが開催されましたが、そこで明らかになったコースの分析・解説をサイクルポータルサイト「Cyclist」さんに寄稿いたしました。

ただ、コースを説明しているだけでなく、ファン目線も込みで書かせていただいておりますので、きっとみなさんにも共感していただけると思います。

ぜひご一読ください。

 

福光俊介の「寝落ち禁止!ツール三昧」 2013コースプレゼンテーション編(上)

ラルプ・デュエズを1日2回、シャンゼリゼはナイトレース

100回目のツール・ド・フランス“新機軸”を解剖

 

下編も近日公開いたします、ご期待ください!

 

 

 

Cyclist http://cyclist.sanspo.com/

福光俊介の「寝落ち禁止!ツール三昧」 ブログ内アーカイブ

 

サイクリング記-(´・ω・`) ショボーンカップ開催!

3件のコメント

また今年もジャパンカップ観戦には行けませんでした。

毎年宇都宮まで足を運ぶことを模索しながらも、これまでは個人都合で、今年は本レース開催日に仕事が入ってしまうという。

本業は比較的時間の融通が利くものであるものの、この日の仕事ばかりは相手があってのものなので、安易に断ったり日時を変えてもらったりなどできず…。

 

とはいえ、早くからレース開催日程が出ているわけであって、その辺にかかる私のスケジューリングに問題があるのは否めない…。

なんとしても来年は!と思う次第なのであります。

 

TwitterのタイムラインやFacebookのウォールに次々アップされるジャパンカップネタ。

ファンだけじゃなく、選手やチーム関係者までもがエンジョイしている様子を見ると羨ましくて仕方がない。

このまま黙っていては、挙句宇都宮組を僻んでしまいそうだ…(笑)。

まぁそんなわけで、空いている時間を見計らって、ライドに出ることに。

 

———-

 

10月20日、土曜日。

宇都宮ではクリテリウムが開催されている一方、徳島では私自身の戦いが始まろうとしていたのであります。

サクッと走れてしまういつものライドコースじゃ何だかつまらない、何せ宇都宮ではクリテリウムが開催されているのだ。

私もハードなライドがしたい!

ただ、この日も夕方から仕事が入ってしまい、そうそう時間があるわけではない…。

思案した結果、近場でヒルクライムをすることに決めた。

 

気分的に1人で走るのが躊躇われていたのだけれど、誰かを誘ったりお伺いを立てたりするタイミングを逸してしまい、結局単独ライド。

寂しい、寂しい、さみすぃ!

だが行くしかない、ここに開催が決定。

 

第1回(´・ω・`) ショボーンカップ

 

●スタートリスト

筆者(ぼっち)

 

出走1名…

大会名はジャパンカップに対抗して名付けたわけでは決してありません…決して…(´;ω;`)

 

ゴールは徳島市の隣町、“ももいちご”で有名な佐那河内村は大川原高原。

頂上は標高約900m、登坂距離は約11km。

ゆっくり上って1時間がスタンダード、現役Jプロツアーライダーで40分前後という、なかなかの山岳コースである。

 

登山道入口前のコンビニ(サンクス佐那河内店)

 

丁字路を右折してスタート!

 

“(´・ω・`) ショボーンカップ”には、やはりジョウボーン(JAWBONE-OAKLEYのサングラス)を着用!

あっ、ここ一応笑うところね…(((((((( ;゚Д゚))))))))

 

これまで登山道入口の前を幾度となくロードで通過してきたにもかかわらず、実は一度も上る方へは向かなかったのである。

何故なら怖いから。

だって、苦しいの嫌なんだも~んm9( ゚Д゚)

でも今回ばかりは不思議と違ったのであります、完全に覚悟は決まっていたのだ。

 

いざスタート!

走り出しから調子の良さを実感。

スタート地点までに自走していたから、十分にウォーミングアップができていただけなのですけどね。

そんなこともあって、走り出し早々の急坂もまずまずのペースでこなす。

ところがである、「ガチャガチャ~ン!」と音が響き渡る。

 

FUCCCCCCCCCCK!!!!!!!!!!

 

チェーン脱落。

すぐ目の前に運良くスポーツ公園があり、ひとまずその場で落ちたチェーンを戻し、公園でディレーラー調整。

油まみれになった手やら腕やらを一通り洗い、モヤモヤしながら再出発。

 

気持ちを切り替えて前へ向かう。

やはり調子は良い感じだ。

無駄に攻めず、まあまあ楽に感じるペースで10%前後の上りをこなす。

 

スタートして4kmほどは思いのほか早く感じる。

 

「これは結構楽に上りきれそうだ」

 

この後苦しむフラグだと分かっているのに、そう思ってしまう…メンタルが弱い。

 

案の定、5kmを過ぎたくらいから脚の重さを感じ始める。

何なら、路面に書かれている頂上までの残り距離(何故書かれているかは謎…)と、手作りの案内看板、道路標識、それぞれに記されている数字が異なり、それを目にするたびに集中力が切れかける。

統一してくれ!

 

10%を切るくらいの勾配は、クライマーを“自称”する(あくまでも自称)私の脚だと問題ない。

しかし、ところどころ現れる10%を超える上りが実にキツい。

15%近い上りでは、マジで後輪がパンクしたのではないかと思うくらいの重さに襲われる。

前半にダンシングし過ぎたツケが出てしまったようだ。

ホアキン・ロドリゲスへの道は、まだまだ遠い…(なれるわけがない)。

 

残り3kmから2kmへ、残り2kmから1kmまでを長く感じながら、残り1kmになると突如元気になってしまうもの。

頂上側から下ってくる車からの「何だコイツ」的な視線を刺さるように受けつつ、どうにかこうにか頂上ゴール。

なんだかんだで登頂してやったわけである。

 

頂上から紀伊水道を望む

 

吉野川、香川県、瀬戸内海方面

 

 

四国電力の風力発電(角度悪くてすみません)

 

まぁね、それなりに達成感・充実感はありましたよ。

でも、言っても1人、そこはやっぱり“(´・ω・`)ショボーン”なのですよ…。

それに標高900mともあれば、当然寒い。

サイコンの表示気温は16℃、この日の最高気温が徳島市内で24℃とかって話なので、まぁそんなもんでしょう。

ここの名物の1つに『一軒茶屋』のソフトクリームがあるのですが、さすがに時期が来たようで10月14日(日)に2012年の営業が終了し、食べることができず。

 

そして、待っていた地獄は上りの厳しさだけではないことを思い知らされます。

さて下山と思った矢先、車登頂の方に声を掛けられ、ひとしきりロードバイクの説明をするハメに…。

寒いんだよ、こっちは!

寒いことを予測しジャケットは用意していたものの、レッグウォーマーを持ってきていなかった私、話し終わる頃には脚は冷え切り、震えながらのダウンヒルになったことは言うまでもありません。

約11kmの険しい山道を震えながらダウンヒルだぜ…(‘A`)

 

まあまあ、いろいろありましたが山頂を制し、帰り道脚を回しているうちに体温も戻り、無事ライドは終了。

 

肝心の登頂タイムですが、以下の通り。

 

●第1回(´・ω・`) ショボーンカップリザルト

筆者(ボッチ) 約11km 47分 優勝(注:出場1名)

 

初挑戦で47分だったら上出来ではないでしょうか。

いや、本当に上出来かは分からないけれど。

 

あと、この戦いは紛れもなく私の優勝です、そう思っています。

根拠はないけど、優勝です。

出場1名だから、だけではありません。

ほら…、「苦しみに耐えることは、死ぬよりも勇気がいる」ってナポレオンの言葉にあるじゃないですか。

私、苦しみに耐えましたから…優勝です!

 

まま、笑えないネタだらけになってしまいましたが、行けずに何かと手こずっていた大川原高原を冬になる前に上ることができて良かったです。

次からは抵抗なく行けるような気がします。

でもやっぱり…、1人じゃ寂しいな…ショボーン(´・ω・`)

 

ジャパンカップ観戦組のみなさんは、そりゃもう宇都宮みやげをたくさん手に入れたことでしょう。

“(´・ω・`) ショボーンカップ”出場組の私が持ち帰ったものと言えば…手や腕にべっとりとこびり付いたチェーン油だけ…。

どこまでも寂しい戦いだったのであります。

 

ショボーン(´・ω・`)

 

———-

 

さて、恐ろしくつまらない前置きが長くなりました。

「今までのは前置きだったんかい!」って話ですが…えぇ、前置きです。

 

私が“(´・ω・`) ショボーンカップ”を戦っている間、宇都宮で“本家”を観戦していた方からジャパンカップみやげが本日届きました。

 

応援グッズのスティックバルーン、期間中話題となっていたジェリーベリー、そしてジャパンカップオフィシャルタオル。

 

嬉しい、嬉しすぎる!

何だろう、この救われたというか報われたというか、何というか…。

同時に、改めて来年こそは自分の足で宇都宮へ行き、自分の目と耳でトッププロの競演を感じないといけないと強く思った次第です。

 

今夜はこのお土産を抱いて寝ようかしら。

 

お土産を送ってくださったNaoさん、ありがとうございました!

 

ツアー・オブ・北京-Review

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2012年のUCIワールドツアー最終戦、ツアー・オブ・北京を振り返ってみたいと思います。

シーズン終盤とあって、ビッグネームの参戦は決して多いとは言えませんでしたが、世界選手権後の勢いをそのままに臨む選手たちが活躍。

また、後に控えるジャパンカップ出場組の動向を知るのにも最適なレースとなりました。

 

———-

 

ツアー・オブ・北京-10月9-13日

 

●第1ステージ(Tian An Men Square~Bird’s Nest Olympic Stadium、117km)-10月9日

 

【結果】

1.エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、リクイガス・キャノンデール) 2:37:49

2.アンドリュー・フェン(イギリス、オメガファルマ・クイックステップ) s.t.

3.エドヴァルド・ボアッソン・ハーゲン(ノルウェー、SKY) s.t.

 

【総合】

1.エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、リクイガス・キャノンデール) 2:37:39

2.アンドリュー・フェン(イギリス、オメガファルマ・クイックステップ) 2:37:43

3.マチュー・ラダニュー(フランス、FDJ・ビッグマット) 2:37:43

 

●ヤングライダー賞

エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、リクイガス・キャノンデール) 2:37:39

 

●ポイント賞

エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、リクイガス・キャノンデール) 15pt

 

●チーム総合

モビスター 7:53:27

 

フルリザルト(公式サイト)

 

コースのほとんどをオリンピックスタジアム周辺の周回コースでこなした初日。

ラダニュー、マローリといった選手たちが逃げ集団を形成するも、レース後半にメイン集団に吸収され、勝負はスプリントへ。

 

グリーンエッジが主導権を握って迎えたスプリント。

先頭で発射されたクルオピスに、フェンやボアッソン・ハーゲンが絡む中、後方から捲ったのはヴィヴィアーニ。

他を圧倒するスピードで、まずは最初のリーダージャージを獲得者となりました。

 

 

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●第2ステージ(Bird’s Nest~Men Tou Gou、126km)-10月10日

 

【結果】

1.トニー・マルティン(ドイツ、オメガファルマ・クイックステップ) 2:53:05

2.フランチェスコ・ガヴァッツィ(イタリア、アスタナ) +46″

3.エロス・カペッキ(イタリア、リクイガス・キャノンデール) +46″

 

【総合】

1.トニー・マルティン(ドイツ、オメガファルマ・クイックステップ) 5:30:44

2.フランチェスコ・ガヴァッツィ(イタリア、アスタナ) +50″

3.エロス・カペッキ(イタリア、リクイガス・キャノンデール) +52″

 

●ヤングライダー賞

ラファル・マイカ(ポーランド、サクソバンク・ティンコフバンク) 5:31:40

 

●ポイント賞

トニー・マルティン(ドイツ、オメガファルマ・クイックステップ) 15pt

 

●山岳賞

ダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・シャープ) 17pt

 

●チーム総合

アスタナ 16:37:14

 

フルリザルト(公式サイト)

 

この日のキーポイントは、中盤の1級山岳と後半の2級山岳。

S・サンチェスでの総合狙いのエウスカルテルが中心にレースをコントロール。

 

1級山岳で逃げを吸収すると、マーティンがアタックし山岳ポイントを獲得。

マーティンを有力選手たちは下りで合流、上りで遅れかけたボアッソン・ハーゲンも下りで復帰。

 

エウスカルテル、AG2R勢が集団を牽引し2級山岳へ。

山岳ポイントでのスラフテルのアタックをきっかけにペースが上がり、下りでマルティンがカウンターアタック。

スピードに乗ったダウンヒルで他を引き離すと、ゴールへの平坦路も持ち前の独走力で圧倒。

集団では2位争いの牽制が入ったことも重なり、大きな差を付けてゴールへ。

 

最終的に46秒差、総合では50秒のタイム差を付けて圧勝したマルティンが2連覇に向けて優位なポジションに付くこととなります。

 

 

———-

 

●第3ステージ(Men Tou Gou~Badaling Great Wall、162.5km)-10月11日

 

【結果】

1.フランチェスコ・ガヴァッツィ(イタリア、アスタナ) 4:05:08

2.ダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・シャープ) s.t.

3.エドヴァルド・ボアッソン・ハーゲン(ノルウェー、SKY) s.t.

 

【総合】

1.トニー・マルティン(ドイツ、オメガファルマ・クイックステップ) 9:35:52

2.フランチェスコ・ガヴァッツィ(イタリア、アスタナ) +40″

3.ダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・シャープ) +50″

 

●ヤングライダー賞

ラファル・マイカ(ポーランド、サクソバンク・ティンコフバンク) 9:36:48

 

●ポイント賞

フランチェスコ・ガヴァッツィ(イタリア、アスタナ) 29pt

 

●山岳賞

ダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・シャープ) 26pt

 

●チーム総合

リクイガス・キャノンデール 28:52:54

 

フルリザルト(公式サイト)

 

3級山岳頂上ゴールとなるこのステージが、今大会のクイーンステージ。

 

逃げを吸収し、ゴール前残り10kmからアタックの応酬。

マーティンやジョルジュらのアタックは決定力に欠け、アントンの飛び出しも失敗に。

そして残り4kmでボアッソン・ハーゲンが総合ジャンプアップを狙ってアタック。

集団との差を広げ、ゴールへと向かいます。

 

残り1kmで勾配が厳しくなると、ボアッソン・ハーゲンのペースが落ち、メイン集団が猛追。

マーティンの動きをきっかけに集団がスプリント体勢に入ると、ボアッソン・ハーゲンとの差が一気に縮まり、いよいよ最終コーナーへ。

マーティンの付き位置にいたガヴァッツィが伸びを見せ、ゴール前10mで逆転し優勝のゴール。

マーティンは2位、勝利まであと一歩だったボアッソン・ハーゲンは3位。

 

 

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●第4ステージ(Yanqing~Chang Ping、165.5km)-10月12日

 

【結果】

1.マルコ・ハラー(オーストリア、カチューシャ) 3:35:39

2.アレッサンドロ・ペタッキ(イタリア、ランプレ・ISD) s.t.

3.エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、リクイガス・キャノンデール) s.t.

 

【総合】

1.トニー・マルティン(ドイツ、オメガファルマ・クイックステップ) 13:11:31

2.フランチェスコ・ガヴァッツィ(イタリア、アスタナ) +40″

3.ダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・シャープ) +50″

 

●ヤングライダー賞

ラファル・マイカ(ポーランド、サクソバンク・ティンコフバンク) 13:12:27

 

●ポイント賞

エドヴァルド・ボアッソン・ハーゲン(ノルウェー、SKY) 33pt

 

●山岳賞

ダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・シャープ) 26pt

 

●チーム総合

リクイガス・キャノンデール 39:39:51

 

フルリザルト(公式サイト)

 

第1ステージ以来のピュアスプリンターにチャンスのステージ。

総合に関係のない選手たちが逃げ続け、終盤まで粘ったロワも吸収されると、いよいよ勝負はスプリントへ。

 

グリーンエッジ、ランプレ、サクソバンクなどのトレインが前方を固め、ゴール前へ。

真っ先に発射されたペタッキに、その後ろに付けていたハラーが捲ってそのままゴール。

21歳のオーストリア人スプリンターが歓喜のワールドツアー初勝利を挙げます。

 

 

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●第5ステージ(Chang Ping~Ping Gu、182.5km)-10月13日

 

【結果】

1.ステッフェン・カミングス(イギリス、BMCレーシングチーム) 4:05:08

2.ライダー・ヘシェダル(カナダ、ガーミン・シャープ) +02″

3.エドヴァルド・ボアッソン・ハーゲン(ノルウェー、SKY) +17″

 

最終ステージは後半にカテゴリー山岳が2つ控え、総合成績のシャッフルの可能性もあった中でのレースに。

 

そのカテゴリー山岳に突入すると、メイン集団から総合で1分30秒遅れのヘシェダルがアタック。

逃げグループに合流後、スタートから逃げていたカミングスと抜け出し、協力しながらダウンヒル。

 

Ωクイックやアスタナを中心に追うメイン集団は、先行する2人との差を図りながら距離をこなします。

最終的に2人に逃げ切りを許すも、安全圏のタイム差でレースを終えることとなります。

 

逃げ切りを濃厚にした2人は、総合狙いのヘシェダルが主に牽く格好。

ゴールではスピードに勝るカミングスが余裕の勝利。

大逃げを決めたブエルタに続くビッグレースで勝利を収めました。

 

総合は終始安定した走りでリーダージャージを守ったマルティンが優勝。

 

 

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【総合】

1.トニー・マルティン(ドイツ、オメガファルマ・クイックステップ) 17:16:56

2.フランチェスコ・ガヴァッツィ(イタリア、アスタナ) +40″

3.エドヴァルド・ボアッソン・ハーゲン(ノルウェー、SKY) +46″

4.ダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・シャープ) +50″

5.エロス・カペッキ(イタリア、リクイガス・キャノンデール) +52″

6.リナルド・ノチェンティーニ(イタリア、アージェードゥーゼル・ラモンディール) +56″

7.ラファル・マイカ(ポーランド、サクソバンク・ティンコフバンク) +56″

8.トマシュ・マルチンスキ(ポーランド、ヴァカンソレイユ・DCM) +56″

9.ルイ・コスタ(ポルトガル、モビスター) +1’00”

10.ティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・ベリソル) +1’00”

 

●ヤングライダー賞

ラファル・マイカ(ポーランド、サクソバンク・ティンコフバンク) 17:17:52

 

●ポイント賞

エドヴァルド・ボアッソン・ハーゲン(ノルウェー、SKY) 49pt

 

●山岳賞

ダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・シャープ) 39pt

 

●チーム総合

リクイガス・キャノンデール 51:56:06

 

フルリザルト(公式サイト)

 

【戦評】

全体的に世界選手権後の調子を維持している選手たちが活躍した印象。

特に、怪我で不本意な形でツールを離脱し、その後ブエルタに臨みながら世界選手権への調整を続けたマルティンにとっては、良いコンディションのまま中国入りできたのが勝利の要因と言えそうです。

前回とは異なり、TTが無い中で得意の下りと持ち前の独走力で勝利を収めた点は、今後レース運びの幅を広げる可能性も。

グランツールよりもミドルツールに注力したいという本人の意思もあり、来シーズン以降に期待を持てる走りだったと言えるでしょう。

 

アスタナ移籍初年でグランツール出場を逃したガヴァッツィにとっても、来シーズン以降につながる好走。

ステージ1勝を挙げるなど、大会を通じてスプリント力の高さを示し、“上りに強いスプリンター”として名の上がる1人になることができるか。

 

シーズンを通してハイクオリティな走りを見せてきたボアッソン・ハーゲンは総合3位。

あと一歩でステージ勝利を逃すなど、シーズンフル回転の疲労を感じさせる場面はしばしば見られたものの、中間スプリントでボーナスタイムを稼ぐシーンもあり、クレバーな走りに終始。

スプリントだけでなく、ゴールまで数km残した段階での強烈なアタックは、ライバルにとって脅威となることは間違いありません。

 

最終ステージで総合3位を取りこぼす形になったマーティンや、ヤングライダー賞獲得のマイカら、“ジャパンカップ組”の好調さも見て取ることができたレースでもありました。

特に古賀志のアップダウンで力を見せるであろう2人には、本番では優勝候補になることでしょう。

 

また、劇的なステージ勝利を挙げたハラーや、安定した走りで総合10位のウェレンスといった新鋭の登場も今後への期待を持たせるものに。

最終ステージでリタイアしたアンディ・シュレクの戦線合流も明るい材料となった、ワールドツアー最終戦でした。

 

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ツアー・オブ・北京オフィシャルサイト http://www.tourofbeijing.net/

 

【関連記事】

ツアー・オブ・北京-Preparation

 

パリ~トゥール-Review

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シーズン終盤に行われる伝統のクラシック、パリ~トゥール。

ほぼフラットなレイアウトながら、逃げとスプリントどちらに転がってもおかしくないスリリングな展開が特徴。

そして、今年もそんな際どいせめぎ合いの中から勝者が生まれたのでした。

 

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パリ~トゥール(シャトーヌフ・アン・ティムレ~トゥール、235.5km)-10月7日

 

 

 

【結果】

1.マルコ・マルカート(イタリア、ヴァカンソレイユ・DCM) 4:50:34

2.ローレンス・デフリーゼ(ベルギー、トップスポルトフランデレン・メルカトール) s.t.

3.ニキ・テルプストラ(オランダ、オメガファルマ・クイックステップ) s.t.

4.ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、アルゴス・シマノ) +06″

5.ローラン・ピション(フランス、ブルターニュ・シュレー) +12″

6.フレフ・ファンアーヴェルマート(ベルギー、BMCレーシングチーム) +12″

7.ビョルン・ルークマンス(ベルギー、ヴァカンソレイユ・DCM) +12″

8.ジョナタン・イヴェール(フランス、ソール・ソジャサン) +19″

9.イェンス・ケウケレイエ(ベルギー、オリカ・グリーンエッジ) +19″

10.ゼネク・スティーバー(チェコ、オメガファルマ・クイックステップ) +19″

 

フルリザルト(公式サイト)

 

序盤にシャヴァネルやモルコフら実力者が逃げを形成。

しかし、メイン集団も終始スピードを緩めず、ハイペースで距離をこなしていきます。

 

残り40kmを切って逃げ集団からモルコフがアタックし、しばらく独走します。

他の逃げメンバーを吸収したメイン集団は、モルコフとの距離を測りながら追撃。

そして、残り約22kmでテルプストラやマルカートらが集団から抜け出し、モルコフに追い付くとそのまま逃げの態勢に入ります。

 

メイン集団はBMCを中心に追うも、集団内でたびたび落車が発生し、追撃に水を差す格好に。

残った選手で前を追うものの、思うように差が縮まらず。

 

逃げグループからはマルカート、テルプストラ、デフリーゼが生き残り、3人でゴールを目指します。

中でもテルプストラの牽引の時間が長い格好。

牽制しながらグラモン通りに突入、そして残り300mでテルプストラがスプリント開始。

しかし、上手くタイミングを計ったマルカートが逆転し、そのままゴールへ。

大金星のチャンスだったデフリーゼはマルカートのラインに入り込んでしまい、逆転できず。

 

追走グループから単独で猛然と追い込んだデゲンコルブは、追い付くことができず4位。

ディフェンディングチャンピオンのファンアーヴェルマートは6位でフィニッシュ。

落車に巻き込まれることなくメイン集団で勝負に加わった別府選手は29位、逆に落車による集団分断に巻き込まれた宮澤選手は93位でレースを終えています。

 

Paris-Tours 2012(Dailymotion動画)

 

【戦評】

全長235.5kmのレースでありながら、アベレージスピードが48km/hを超えるハイペースで推移した今回。

終盤に集団落車があったとはいえ、147選手が完走しレース全体のレベルの高さが伺える格好に。

 

上位勢は全体的にこのレースの走り方を熟知している選手で固められた印象。

優勝のマルカートは前回2位。

その時はゴールスプリントで痙攣し勝負できずに終わっていただけに、リベンジとなる勝利を挙げました。

 

デフリーゼはトップチームに交じりながら2位に入る殊勲。

過去には世界選手権U23で7位に入った実績があり、スプリント力もまずまずあるものの、ゴールスプリントでマルカートのラインに入ってしまったのが唯一悔やまれる。

とはいえ、残り20kmを前に形成された逃げグループのきっかけとなる動きを見せた点は大いに評価されることでしょう。

来シーズン以降、クラシックで上位を狙える存在となれるか。

 

このレースで最も強さを見せたのは、終盤猛追したデゲンコルブでしょう。

パワー系のスプリンターというイメージが定着する今シーズンの活躍でしたが、パンチ力、そして独走力があるところもアピール。

惜しくも先行する3名に追い付けなかったものの、あわやというところまで追い込んだのは見事。

 

地元レースでは毎度優勝争いに加わっているピションは、トップチーム相手に5位に入り、実力があるところを証明。

デフリーゼ同様、今後の可能性を示したレースとなりました。

 

シーズン終盤の疲労具合やモチベーションの差が大きかったとはいえ、来シーズンの契約が決まっていない選手にとっては“就職活動”的な意味合いも強く、アピールの場として力を注ぐ姿も印象に残ったレースでした。

 

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パリ~トゥールオフィシャルサイト http://www.letour.fr/us/

 

【関連記事】

パリ~トゥール-Preparation

 

ツアー・オブ・北京-Preparation

1件のコメント

10月7日のパリ~トゥールのReview記事を書けていない状況ではありますが、先にツアー・オブ・北京の展望記事をまとめてしまいたいと思います。

ワールドツアーのレースとしては、日本から最も近い場所で行われるレースでありながら、今日の社会情勢が影響し日本人選手・関係者、さらには日本企業がスポンサードするチームまでもが大会欠場を余儀なくされてしまっています。

とはいえ、A.S.Oが関係していることからビッグネームが北京に集結し、今年のUCIワールドツアーの締めくくりにふさわしいレースであることは間違いありません。

 

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ツアー・オブ・北京-10月9-13日

【過去の優勝者】

2011年 トニー・マルティン

 

【コース分析】

 

●第1ステージ(Tian An Men Square~Bird’s Nest Olympic Stadium、117km)-10月9日

 

●第2ステージ(Bird’s Nest~Men Tou Gou、126km)-10月10日

 

●第3ステージ(Men Tou Gou~Badaling Great Wall、162.5km)-10月11日

 

●第4ステージ(Yanqing~Chang Ping、165.5km)-10月12日

 

●第5ステージ(Chang Ping~Ping Gu、182.5km)-10月13日

 

全5ステージで構成。

 

第1ステージは、ほぼオールフラット。

スタートして17.5km走った後、約8kmの周回コースを13周。

まずはスプリンターがリーダージャージをゲットすることになるでしょう。

 

第2ステージから山岳ポイントが登場します。

前半に2つの3級、中盤に1級山岳をクリアし、ゴール前約24kmで迎える2級山岳が1つポイントに。

ピュアスプリンターが生き残るには厳しいレイアウト。

 

カテゴリーこそ3級であるものの、頂上ゴールとなる第3ステージがクイーンステージと見て良いでしょう。

ゴール前1kmは勾配が6.3%。

前半に3つの山岳をクリアすることを考えると、パンチャーには若干厳しいものの、パンチ力に長けたクライマーが主役になるか。

 

スプリンターに主役の座が戻ってきそうなのが第4ステージ。

3つ目の3級山岳からゴールまでの30km強は下り基調。

山で多少遅れても集団復帰できれば勝負に絡めそう。

 

最終となる第5ステージは、最後のチャンスとばかりに総合上位勢のアタックに期待。

後半に控える1級山岳からゴールまでは30km弱。

ダウンヒラーが攻める姿が見られるか。

しかし、ゴールまでの距離がある分、先行する選手よりはメイン集団に有利に働く可能性が高いとも言えるでしょう。

 

【注目選手】

ライダータイプ別に、押さえておきたい選手を独断でピックアップします。

スタートリストは公式サイト、またはCycling Feverから。

 

●総合優勝候補

トニー・マルティン(ドイツ、オメガファルマ・クイックステップ)←ディフェンディングチャンピオン

ダリオ・カタルド(イタリア、オメガファルマ・クイックステップ)

リナルド・ノチェンティーニ(イタリア、アージェードゥーゼル・ラモンディール)

マキシム・イグリンスキー(カザフスタン、アスタナ)

マティアス・フランク(スイス、BMCレーシングチーム)

サムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)

イゴール・アントン(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) ←2011年山岳賞

ライダー・ヘシェダル(カナダ、ガーミン・シャープ)

ダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・シャープ)

モレノ・モゼール(イタリア、リクイガス・キャノンデール)

エロス・カペッキ(イタリア、リクイガス・キャノンデール)

ルイ・コスタ(ポルトガル、モビスター)

フアン・ホセ・コーボ(スペイン、モビスター)

スティーブン・クルイシュウィック(オランダ、ラボバンク)

アイマール・スベルディア(スペイン、レディオシャック・ニッサン)

エドヴァルド・ボアッソン・ハーゲン(ノルウェー、SKY)

ラファエル・マイカ(ポーランド、サクソバンク・ティンコフバンク)

ジョニー・フーガーランド(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM)

 

●スプリンター

フランチェスコ・キッキ(イタリア、オメガファルマ・クイックステップ)

ロイド・モンドリー(フランス、アージェードゥーゼル・ラモンディール)

ヴァレンティン・イグリンスキー(カザフスタン、アスタナ)

ハインリッヒ・ハウッスラー(オーストラリア、ガーミン・シャープ) ←2011年ステージ1勝

リュディガー・セリグ(ドイツ、カチューシャ)

アレッサンドロ・ペタッキ(イタリア、ランプレ・ISD)

グレガ・ボレ(スロベニア、ランプレ・ISD)

エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、リクイガス・キャノンデール) ←2011年ステージ1勝

グレゴリー・ヘンダーソン(ニュージーランド、ロット・ベリソル)

アラン・デイヴィス(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)

リー・ハワード(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)

アイディス・クルオピス(リトアニア、オリカ・グリーンエッジ)

テオ・ボス(オランダ、ラボバンク)

ダニエレ・ベンナーティ(イタリア、レディオシャック・ニッサン)

クリストファー・サットン(オーストラリア、SKY)

ルーカス・セバスチャン・アエド(アルゼンチン、サクソバンク・ティンコフバンク)

ケニー・ファンヒュンメル(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM)

 

だいぶ“大人の事情”が絡んでいるようですが、それでも各チームまずまずのメンバーを揃えて臨みます。

同時に、長いシーズンを戦ってきた選手たちの疲労具合やモチベーション低下も考えられ、どの程度本気で戦うのか予測がつかない部分もあります。

 

ざっと見て、戦力的に充実しているのは、2連覇がかかるマルティン擁するΩクイック、エウスカルテル、ガーミン、モビスターといったあたりか。

特に、S・サンチェス、アントン、ニエベの総合力のある3選手を揃えるエウスカルテルの充実度は高いと言えます。

コスタとコーボ、ヘシェダルとマーティンと総合を狙える2選手を中心に構成するモビスターとガーミンが続きます。

前回は最初のTTステージでのリードを最後まで守ったマルティンですが、今回はTTが実施されないことがどう影響するか。

 

ステージレースでの総合力は既に実証しているクルイシュウィックや、ブエルタでは山岳アシストとして大活躍したマイカにも注目。

最少人数の5名で臨むSKYはボアッソン・ハーゲンが好調であれば、総合を狙うことも考えられます。

 

スプリンターでは、ペタッキが参戦。

平地系のアシストマンを揃え、スプリントステージで勝利を狙います。

昨年それぞれステージ1勝を挙げているハウッスラーやヴィヴィアーニ、ブエルタでステージ勝利を挙げたベンナーティも有力。

ジャパンカップクリテリウムでの来日を前に中国でレース出場のボスは、第1ステージで大いにチャンスあり。

 

その他、レースシーンに戻ってきたアンディ・シュレクも出場。

さすがに総合争いに加わることは無いと見られますが、来シーズンにつながる走りをして終えたいところ。

また、来季の所属チームが決まっていない選手も多く、“就職活動”的な意味合いのレースにも。

ここで最後のアピールを行って、生き残りを図りたいことでしょう。

 

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【総合優勝予想】

サムエル・サンチェス

 

ツアー・オブ・北京オフィシャルサイト http://www.tourofbeijing.net/

 

パリ~トゥール-Preparation

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シーズン最終盤に迎える伝統のレース、パリ~トゥール。

レースカテゴリーこそHCではあるものの、バリューはワールドツアーレベル。

平地を得意とする選手たちがビッグタイトルを狙ってレースに乗り込みます。

 

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パリ~トゥール(シャトーヌフ・アン・ティムレ~トゥール、235.5km)-10月7日

【過去5年の優勝者】

2011年 フレフ・ファンアーヴェルマート

2010年 オスカル・フレイレ

2009年 フィリップ・ジルベール

2008年 フィリップ・ジルベール

2007年 アレッサンドロ・ペタッキ

 

【コース分析】

 

 

 

ごくごく細かいアップダウンはあるものの、スプリンターにとっては全く問題のないレベル。

全体的に若干の下り基調となっていることや、トゥールに向かって南下する中で風向きの関係でかなりのハイペースになることも考えられます。

 

スプリンター有利ではあるものの、シーズン終盤で疲労を抱えて臨む選手やモチベーションが低下している選手も多いことから、目立とうと企てる逃げ屋にレースの主人公が移るケースも多々あるのがこのレースの特徴。

思わぬ大逃げや、メイン集団をコントロールするスプリンターチームのミスコントロールを誘発する動きがあるかにも注目。

 

ここ数年では、ゴール前10kmを切って迎えるコート・ド・ボーソレイユや、コート・ド・レパンでパンチャーがアタックし、それが決定的な動きとなることも。

アタックを成功させた選手たちによる少人数のスプリントになる可能性もあるでしょう。

 

このレースならではとも言える、グラモン大通りのロングストレートは今年も短縮。

昨年の600m強から800mほどに伸び、大集団がハイスピードで突入するのか、逃げを決めた選手たちが牽制をしながら入ってくるのかも見ものとなります。

 

【注目選手】

出場予定選手の中から、押さえておきたい選手を独断でピックアップ。

スタートリストは公式サイト、またはCycling Feverから。

 

●スプリンター系

アダム・ブライス(イギリス、BMCレーシングチーム)

ジョナサン・キャントウェル(オーストラリア、サクソバンク・ティンコフバンク)

宮澤崇史(日本、サクソバンク・ティンコフバンク)

ダヴィデ・アポローニオ(イタリア、SKY)

ゲラルド・チオレック(ドイツ、オメガファルマ・クイックステップ)

アレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ)

ユーレ・コシャン(スロベニア、チームタイプ1)

ナセル・ブアニ(フランス、FDJビッグマット)

ジェフリー・スープ(フランス、FDJビッグマット)

ジャコモ・ニッツォロ(イタリア、レディオシャック・ニッサン)

ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、アルゴス・シマノ)

ジミー・カスペール(フランス、アージェードゥーゼル・ラモンディール)

クリストフ・ホダールト(ベルギー、アージェードゥーゼル・ラモンディール)

コルド・フェルナンデス(スペイン、ガーミン・シャープ)

ステファン・プルへイス(フランス、ソール・ソジャサン)

マッティ・ブレシェル(デンマーク、ラボバンク)

アドリアン・プティ(フランス、コフィディス)

ミカエル・ファンステイエン(ベルギー、トップスポルトフランデレン・メルカトール)

マッテオ・ペルッキ(イタリア、ユーロップカー)

バーデン・クック(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)

イェンス・ケウケレイエ(ベルギー、オリカ・グリーンエッジ)

ステファン・ファンダイク(オランダ、アクセントジョブス・ウィレムスヴェランダス)

 

●パンチャー、アタッカー系

フレフ・ファンアーヴェルマート(ベルギー、BMCレーシングチーム) ←ディフェンディングチャンピオン

アレッサンドロ・バラン(イタリア、BMCレーシングチーム)

トーマス・デヘント(ベルギー、ヴァカンソレイユ・DCM)

ビョルン・ルークマンス(ベルギー、ヴァカンソレイユ・DCM)

マルコ・マルカート(イタリア、ヴァカンソレイユ・DCM)

ミカエル・モルコフ(デンマーク、サクソバンク・ティンコフバンク)

フアン・アントニオ・フレチャ(スペイン、SKY)

シルヴァン・シャヴァネル(フランス、オメガファルマ・クイックステップ)

ニキ・テルプストラ(オランダ、オメガファルマ・クイックステップ)

フリアン・アントマルキ(フランス、チームタイプ1)

アルトゥール・ヴィショ(フランス、FDJビッグマット)

ベン・ヘルマンス(ベルギー、レディオシャック・ニッサン)

ラース・ボーム(オランダ、ラボバンク)

エゴイツ・ガルシア(スペイン、コフィディス)

セバスチャン・テュルゴー(フランス、ユーロップカー)

別府史之(日本、オリカ・グリーンエッジ)

 

フランスの国内カップ戦も兼ねていることもあり、コンチネンタルチームも2チーム参戦。

 

ディフェンディングチャンピオンのファンアーヴェルマートは、2連覇を狙って参戦。

しかし、ジロ・ディ・ロンバルディア出場時に体調を崩したこともあり、不安を抱えながらのレースとなりそう。

チームには似たような脚質のバラン、シーズン終盤に調子を上げているスプリンターのブライスと勝負できるメンツを揃えており、この2人を軸に展開することも。

 

スプリンターの中では、やはりデゲンコルブが一段抜けた存在。

支えるアシストもデコルトやゲスク、フェーレルスとスピードマンを揃え、レース全体のコントロールを担うチームになるかもしれません。

 

夏以降にビッグリザルトを残し続けてきたニッツォロのほか、経験豊富なチオレック、来季はフランスチームに移籍するアポローニオらも優勝するだけの力は十分。

消耗戦になると単騎でも勝負に行けるブレシェルもおもしろい存在。

 

逃げ勝利を狙う選手たちも実力者が揃います。

シャヴァネルとテルプストラのΩクイック勢、ボーム、フレチャなどは終盤に独走に持ち込むことができれば大いに勝機あり。

昨年2位のマルカートを筆頭に、デヘントやルークマンスを揃えるヴァカンソレイユのチーム力も期待がかかります。

 

日本勢は別府選手と宮澤選手が出場。

別府選手はスプリンターを揃えるチームにあって、ライバルチームの逃げやアタックが頻発した際に対応できる存在となれるか。

宮澤選手は、キャントウェルやアーエン・ヨルゲンセンといったスピードマンを支える役割を担うことになりそうです。

 

10月9日から開幕するツアー・オブ・北京に主力を送り込んだチームも多く、今回は選手の分散が目立つ感はありますが、それでも伝統のレースにふさわしいスリリングな展開になることは間違いないでしょう。

劇的な幕切れに観る者として期待したいものです。

 

【優勝予想】

ジョン・デゲンコルブ

 

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パリ~トゥールオフィシャルサイト http://www.letour.fr/us/

 

2012年9月 ロードバイク走行記録

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9月4日(火) 52.5km 1時間46分

9月7日(金) 32.4km 1時間03分

9月8日(土) 74.5km 2時間33分

9月9日(日) 66.6km 2時間24分

9月10日(月) 20.4km 46分

9月13日(木) 32.4km 1時間06分

9月14日(金) 33.0km 1時間11分

9月19日(水) 44.5km 1時間35分

9月20日(木) 47.1km 1時間35分

9月21日(金) 52.4km 1時間47分

9月24日(月) 63.4km 2時間14分

9月28日(金) 65.0km 2時間25分

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計 584.2km 20時間25分

 

ジロ・ディ・ロンバルディア-Review

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今年から9月に前倒しとなったジロ・ディ・ロンバルディア。

シーズン終盤のビッグレースとしてだけでなく、豪華な顔ぶれが揃ったこともあり戦前の期待は膨らむ一方でした。

しかし、実際は大雨の影響もありサバイバルな展開に。

地獄絵図さながらのレースとなった、今年の“落ち葉のクラシック”を振り返ってみます。

 

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ジロ・ディ・ロンバルディア(ベルガモ~レッコ、251km)-9月29日

 

【結果】

1.ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 6:36:27

2.サムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) +09″

3.リゴベルト・ウラン(コロンビア、SKY) +09″

4.マウロ・サンタンブロジオ(イタリア、BMCレーシングチーム) +09″

5.セルジオ・エナオ(コロンビア、SKY) +09″

6.ライダー・ヘシェダル(カナダ、ガーミン・シャープ) +09″

7.バウク・モレッマ(オランダ、ラボバンク) +09″

8.オリヴァー・ザウグ(スイス、レディオシャック・ニッサン) +09″

9.アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・ティンコフバンク) +09″

10.フレデリック・ケシアコフ(スウェーデン、アスタナ) +09″

 

●フルリザルト

 

 

スタートからハイペースとなったレースは、最初の山岳区間VALICO DI VALCAVAで早くも半分ほどの人数に絞られます。

逃げとメイン集団の差は大きく広がることは無いまま、中盤の最大の難所であるソルマーノへ。

 

ソルマーノに入ると、最大勾配30%とも言われる厳しい上りに逃げグループもメイン集団も崩壊。

メイン集団からは、コンタドールやロドリゲス、ニバリら有力選手が先行して上り、逃げていた選手たちを次々と吸収。

約20秒遅れてジルベールが頂上をクリアします。

 

ソルマーノの下りで有力選手は前方に復帰し、再び一団となって進みます。

しかし、その下りで落車が多発。

優勝候補筆頭のジルベールも激しい落車を喫し、この日お披露目となったアルカンシェルを血に染めてこの時点でリタイア。

その他、バランやパオリーニなどが同様に落車リタイアに。

 

次の山岳区間であるギザッロへは、唯一逃げ続けていたバルデを先頭に登坂開始。

ほどなくしてバルデは吸収され、代わりにアタックしたデウェールトが最初に頂上クリア。

しかし、下りで落車し、集団に吸収。

集団内でもティラロンゴが落車し、優勝候補のニバリも巻き込まれます。

 

30人強に絞られたメイン集団からは、コスタやマルカート、コロブネフといったパンチ力のある選手がアタックするも、いずれも決まらず。

そして迎えたヴェルガノで、満を持してロドリゲスがアタック。

最も勾配の厳しくなる得意とする場所からのアタックは、他を圧倒するには十分。

 

降りしきる雨の中、テクニカルな下りも上手くクリアし、ゴール直前の平坦路を逃げ切ったロドリゲスは、この大会スペイン人選手としては初優勝となるゴールへ。

最後はボトルを天高く舞い上げての歓喜のゴール。

 

ヴェルガノ頂上で絞られた追走グループは、下りで11人と人数を増やしたものの追い上げは届かず。

ゴール前では、ウランが真っ先に仕掛けたもののS・サンチェスがゴール前で差し切って2位に。

イタリア勢は、サンタンブロジオの4位が最高。

前回覇者のザウグは8位、初参戦で注目されたコンタドールは9位で終えています。

 

日本勢唯一の出場となった別府選手は、序盤で逃げを試みるも成功せず。

山岳区間で遅れ、途中でリタイアをしています。

 

 

Tour de Lombardie 2012(Dailymotion動画)

 

【戦評】

激しい雨がレースを大きく左右しました。

199名出走中、完走が54名。

アルゴス・シマノ、コルナゴ・CSFイノックス、FDJ・ビッグマットは全選手リタイアに終わっていることからも、レースの過酷さを見て取ることができます。

本当に強い選手だけが勝負に絡むことができたと同時に、ブエルタや世界選手権を終えモチベーションが低下している選手がいたことも関係しているかもしれません。

 

そんな中、コンディションを味方にしたのが優勝のロドリゲス。

アタックを成功させたヴェルガノの上りでの強さはもちろんですが、単独で最終盤の下りからゴール前の平坦までを迎えられたことで、慎重に下っていた追走集団に対しアドバンテージを築くことができました。

また、この優勝で今シーズンのUCIワールドツアーランキング1位をほぼ手中に。

年間通してハイクオリティな走りができる点は、この選手を語るのに1つ大きなポイントと言えるでしょう。

 

チームメートのカベドを事故で亡くした直後のレースとなったエウスカルテルからは、エースのS・サンチェスが2位に。

ツールでの失意のリタイアから、シーズン終盤に向けて立て直してきた辺りはさすが。

このレースでは、これまで優勝経験こそないものの表彰台には何度も立っており、相性の良さやコースを熟知していたことも結果につなげたと言えるか。

 

今シーズン、ジロでの総合争いからオリンピックの銀メダル、そして秋のワンデーでの大活躍と、完全にトップライダーの1人として株を上げたウラン。

今回も期待に違わぬ走りで3位入賞。

若い選手の中ではずば抜けた勝負勘と、タフなレースでのスピードはハイレベル。

今後はいかにして勝ち切れるかがポイントになってくるでしょう。

その辺りは経験を積むことで得られるところかもしれません。

また、同胞のエナオとのコンビプレーも確立されたものになりました。

 

順位こそ8位だったものの、昨年の優勝がフロックではないことを証明したザウグ、ブエルタでの好アシストのインパクトを残したキンタナの11位も評価に値するでしょう。

イタリアレースに強いヘシェダル、ビッグレースに戻ってきたペッリツォッティらも上位に入線し、難しい展開でもしっかりと結果を残す渋い走り。

 

9位のコンタドールは、ブエルタと世界選を終え疲労を感じながらのレースとあり、ベストではない中での結果。

上りでの爆発は見られなかったものの、ワンデーレースでもやはり結果を残してきました。

来シーズン以降、どの程度クラシックに臨むかは不透明ながらも、トレーニング次第では相応のリザルトを期待できるレベルにあると見ても良いかもしれません。

 

UCIワールドツアーは、ツアー・オブ・北京を残すのみとなりました。

その他のビッグレースも、パリ~トゥール、ジャパンカップといったところとなり、一抹の寂しさを感じずにはいられませんが、残ったレースも各選手が全力で戦う姿勢に期待したいものです。

 

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ジロ・ディ・ロンバルディアオフィシャルサイト

http://www.gazzetta.it/Speciali/GiroLombardia/it/

 

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ジロ・ディ・ロンバルディア-Preparation