12月15日からJsportsではシクロクロスのレース放映があるということで、私なりに注目選手をピックアップしてみたいと思います。
一部、ワールドカップに出場していない選手の紹介もありますが、2013年2月2,3日には世界選手権の中継もありますので、その辺りも念頭に置いて参考にしていただければ幸いです。
また、選手についての解説は筆者目線ですので、お読みになられる方によっては違った見解や見方があるかと思いますが、その点ご容赦ください。
ちなみに、Jsportsのシクロクロス放映に関する情報はこちらからどうぞ。
http://www.jsports.co.jp/cycle/cyclocross/
【3強】
ニールス・アルベルト/Niels Albert
05/02/1986・ベルギー、BKCP・パワープラス
主要実績:2009,2012年世界選手権優勝、2011年ベルギー選手権優勝、2008年世界選手権U23優勝、2004年世界選手権ジュニア優勝
現世界チャンピオン。これまでシーズン前半好調~中盤以降若干息切れ、というパターンがあったものの、2011-2012シーズンは終始強い戦いぶりでアルカンシエル返り咲き。世界選手権での勝利は圧巻。
安定感★★★★、パワー★★★★★、スプリント★★★
スヴェン・ネイス/Sven Nys
17/06/1976・ベルギー、ランドバウクレジット・ユーフォニー
主要実績:2005年世界選手権優勝、2000,2003,2005,2006,2008,2009,2010,2012年ベルギー選手権優勝、ワールドカップその他国際レース優勝多数
ベルギーが誇る“ミスター・シクロクロス”。シーズンを通して抜群の安定感を誇る。スタートダッシュはライバルに劣るも、テンポで順位を上げ、終盤に突き放すレースパターンを確立。例年年明けのベルギー選手権でピークを迎え、その後調子を落とす点がアルカンシエル奪還に向けての課題。
安定感★★★★★、テクニック★★★★★、スプリント★★★★
ケヴィン・パウエルス/Kevin Pauwels
12/04/1984・ベルギー、サンウェブ・レボール
主要実績:2011-2012UCIシクロクロスワールドカップ総合優勝、2011-2012GvAトロフェー総合優勝、2011,2012年世界選手権3位、2004年世界選手権U23優勝、2002年世界選手権ジュニア優勝
2011-2012シーズンに無類の強さを見せ、本命の一角に名乗りを上げた選手。レース巧者で、ライバルの動きを上手く利用した走りが得意。スプリント力も高い。3強の中で唯一、エリートでのアルカンシエルとベルギーチャンピオンジャージ未着用者。
安定感★★★★、レース運び★★★★★、スプリント★★★★★
【ベテラン、中堅】
バルト・ウェレンス/Bart Wellens
10/08/1978・ベルギー、テレネット・フィデア
主要実績:2003,2004年世界選手権優勝、2004,2007年ベルギー選手権優勝
かつての世界チャンピオンも、昨シーズンは体調不良でベルギー選手権を欠場。世界選手権の代表にも選ばれず。とはいえ、本調子であれば3強に続く走りを見せることも。コンスタントにトップ10に入る安定感。
バルト・アールノウツ/Bart Aernouts
23/06/1982・ベルギー、AAドリンクシクロクロスチーム
主要実績:2000年世界選手権ジュニア優勝
ベルギー中堅クラスの代表格。2012-2013シーズン序盤はコンスタントに上位戦線に顔を出し、好調さをアピール。
フランシス・ムレー/Francis Mourey
08/12/1980・フランス、FDJ
主要実績:2005,2007,2008,2009,2010,2011年フランス選手権優勝
これまで国内選手権を6度制したフランスの第一人者。ロードも兼ねる万能選手は、シクロクロスでは毎シーズンベルギー勢に風穴を開ける好走を見せてきている。
ラドミール・シムネク/Radomír Šimůnek
06/09/1983・チェコ、BKCP・パワープラス
主要実績:2005年世界選手権U23・2位、2001年世界選手権ジュニア2位
1991年世界選手権を制した偉大な父を持つサラブレッド。これまでは同国の英雄・スティバールの後塵を拝してきたが、彼がロードに転向した今、チェコのエースを担う選手。
【若手、新鋭】
ロブ・ペーテルス/Rob Peeters
02/07/1985・ベルギー、テレネット・フィデア
主要実績:2012年世界選手権2位、2012年ベルギー選手権3位、
2012年世界選手権で最大のサプライズを起こしたのがペーテルス。パウエルスとの激しい銀メダル争いを制し、殊勲の走り。今シーズンもその再現、いやそれを超える走りができるか。
トム・メーウセン/Tom Meeusen
01/11/1988・ベルギー、テレネット・フィデア
主要実績:2012年世界選手権4位、2011-2012GvAトロフェー・クラワテンクロス優勝
昨年は世界選手権明けに快走を連発。クラワテンクロスでは有力選手を次々と撃破し優勝。今シーズン、3強に加わることなるか!?
オーレリアン・デュバル/Aurélien Duval
29/06/1988・フランス、UVオーヴ
主要実績:2012年フランス選手権優勝
フランス選手権で王者ムレーや実力者シェネルらをよもやの撃破。一躍フランスの頂点に立った25歳は、2009年にロードでプロデビューを経験。薬物陽性によるサスペンションを経て、復帰早々に劇的勝利を収め、今シーズンはトリコロールジャージでトップシーンに臨む。
ラース・ファンデルハール/Lars van der Haar
23/07/1991・オランダ、ラボバンク・ジャイアントオフロードチーム
主要実績:2011,2012年世界選手権U23優勝
アンダーカテゴリーでは無類の強さを誇り、今シーズン満を持してエリート進出。3強+1で“4強”にする最有力の1人。小柄ながら抜群のスタートダッシュを決めるのが特徴。60分間ハイスピードを維持する能力、レースの巧さを身に付けられれば脅威となること間違いなし。
【ロード並行組】
ゼネク・スティバール/Zdeněk Štybar
11/12/1985・チェコ、オメガファルマ・クイックステップ
主要実績:2010,2011年世界選手権優勝
2010年のアルカンシエル獲得以降、ほぼ無敵の強さを誇ったのがスティバール。かつては彼を含めて“4強”と言われた。2011年からロード進出を果たし、2011-2012シクロクロスシーズンは本来の力を発揮できず。世界選手権も失意の結果に。2012年はロードでも勝利を数々収め、ブエルタ・ア・エスパーニャでグランツールデビュー。シクロクロスは欠場中だが、今シーズン中の戦線復帰はあるか!? 12月1日のボーネン&フレンズシクロクロスではハンディがありながら圧勝。
安定感★★★★★、パワー★★★★★、スプリント★★★
ラース・ボーム/Lars Boom
30/12/1985・オランダ、ラボバンク(2013年からブランコプロサイクリングにチーム名変更)
主要実績:2008年世界選手権優勝、2007,2008,2010,2011オランダ選手権優勝、2005年世界選手権U23優勝、2003年世界選手権ジュニア優勝
いまやロードで北のクラシックやTTスペシャリストとして定着し、そのイメージも強い方も多いだろう。しかし、かつてはシクロクロスで圧倒的な強さを誇ったライダー。現在もトレーニングの一環として毎シーズン数レース出場。今シーズンも年明けのオランダ選手権制覇を狙うと宣言。
スティーブ・シェネル/Steve Chainel
06/09/1983・フランス、FDJ(2013年からアージェードゥーゼル・ラモンディールへ移籍)
主要実績:2012年フランス選手権2位
ロード、シクロクロスともにシーズンを通してトップシーンで走り続ける数少ないタフマン。フランス国内では2,3番手の存在。国際レースでもたびたび上位を窺う。とはいえ、シクロクロスシーズン中より、シーズンが明けてロードへシフト直後に臨む春のクラシックでの走りの方が注目か(笑)。ミラノ~サンレモなどではCXシーズンの勢いのままにキレのある走りを見せる。
Jsportsシクロクロス特設ページ http://www.jsports.co.jp/cycle/cyclocross/