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サイクルポータルサイト「Cyclist」寄稿-ロードレース2013シーズン展望<3> グランツール編

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1月5日に「cyclist」にてアップされました、ロードレース2013年シーズン展望第3弾。

 

Cyclist

ロードレース2013シーズン展望<3> グランツール編

ウィギンスは“ダブルツール”狙いか

コンタドールのマイヨ・ジョーヌ返り咲きは?

 

ジロ・デ・イタリアのコース解説から始まり、3つあるグランツールの主役となるであろう選手にスポットを充てています。

1月8日にジロの出場チーム(ワイルドカード)が発表となり、1月12日にはブエルタのコース発表があります。

その前に、ぜひ予習の意味で読んでいただけると幸いです。

 

2013年展望記事は、全3回で終了です。

3つの記事どれも読みごたえありと自負しております、どうぞよろしくお願いします。

 

ロードレース2013シーズン展望<1> チーム・選手編

ビッグネームの移籍&UCIプロチームの入れ替わりで勢力の激変なるか!?

 

ロードレース2013シーズン展望<2> シーズン前半編

春のクラシック“本命”はシーズン序盤で分かる! 1月からレース結果をしっかりと追うべし

 

cyclist http://cyclist.sanspo.com/

 

ブエルタ・ア・エスパーニャ-Review(第17~21ステージ・戦評)

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2回目の休息日が明け、最後の戦いとなった5つのステージは、ブエルタの歴史に残る劇的なものとなりました。

グランツールで戦うべき選手が揃った今年最高の戦い、それにふさわしい終盤ステージでした。

大会全体の戦評(偏りまくりの私見)も合わせて、最後5ステージを振り返ってみたいと思います。

 

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ブエルタ・ア・エスパーニャ-8月18日-9月9日

 

●第17ステージ(Santander~Fuente De、187.3km)-9月5日

 

【結果】

1.アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・ティンコフバンク) 4:29:20

2.アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) +06″

3.セルジオ・ルイス・エナオ(コロンビア、SKY) +06″

 

【総合】

1.アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・ティンコフバンク) 68:07:54

2.アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) +1’52”

3.ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) +2’28”

 

●ポイント賞(プントス)

ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 170pt

 

●山岳賞(モンターニャ)

サイモン・クラーク(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) 38pt

 

●複合賞(コンビナーダ)

ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 6pt

 

●チーム総合

モビスター 204:11:00

 

2級頂上ゴールでありながら、何故か“平坦ステージ”にカテゴライズされた第17ステージ。

休養日明けに設けられた、実際は難易度の高いステージでブエルタの歴史に残る大逆転劇が生まれます。

 

序盤は逃げを狙う激しいアタックの応酬、一時はコンタドールが逃げ集団に乗る一幕も。

レースが中盤に入りようやく決まった逃げ集団に、この日最初のカテゴリー山岳でさらに選手が合流。

26人に膨れ上がった集団には、サクソバンクやモビスターのアシストが乗り込むことに成功。

 

ゴールまで55kmで迎える2級山岳コラーダ・ラ・ホスでコンタドールがアタック。

この意表を突く動きに総合を争うロドリゲスとバルベルデが対応できず。

コンタドールは先頭集団と合流し、先に逃げていたパウリーニョとエルナンデスが牽引を開始。

メイン集団も割れ、ロドリゲスとバルベルデが入ったグループはコンタドールから20秒後方で追走。

 

先頭を行くコンタドールグループは、アシスト2人のほか盟友ティラロンゴも入っていたことから順調にペースを作ります。

一方、ロドリゲスグループはアシストがロサダ1人なうえ、バルベルデらモビスター勢が後方に取り残されたフルームとの差を広げることを優先したため、カチューシャの動きに協力せず。

差は2分近くに広がると、残り23kmで迎えるスプリントポイントでコンタドールがアタック。

即座にその意図を汲んだティラロンゴが合流し、2人でゴールを目指します。

 

この日最後のフエンテ・デに入ってからも、サクソティンコフの首脳陣に励まされたティラロンゴは力尽きるまでコンタドールに協力。

残り13km強でコンタドールが1人飛び出すと、あとはゴールまで独走。

後方では、バルベルデがアタックし、ロドリゲスを落とすことに成功。

インチャウスティの牽引の後、自らペースを刻み逃げていた選手たちに合流。

その選手たちと協力しコンタドールを追走し、6秒差まで迫ります。

 

最後はバルベルデらに追い込まれながらも、コンタドールが逃げ切り完全復活をアピールする涙のステージ優勝。

バルベルデは6秒遅れの2位。

遅れたロドリゲスは孤立したうえに、コンタドールのアシストであるヘルナンデスの執拗なマークに遭い、まさかの2分38秒遅れのゴール。

総合に大きなシャッフルが起こる、予想外のレース展開となりました。

 

 

 

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●第18ステージ(Aguilar de Campoo~Valladolid、204.5km)-9月6日

 

【結果】

1.ダニエレ・ベンナーティ(イタリア、レディオシャック・ニッサン) 4:17:17

2.ベン・スウィフト(イギリス、SKY) s.t.

3.アラン・デイヴィス(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) s.t.

 

【総合】

1.アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・ティンコフバンク) 72:25:21

2.アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) +1’52”

3.ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) +2’28”

 

●ポイント賞(プントス)

ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 170pt

 

●山岳賞(モンターニャ)

サイモン・クラーク(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) 38pt

 

●複合賞(コンビナーダ)

ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 6pt

 

●チーム総合

モビスター 217:03:21

 

強風が吹き荒れることが多く、この日も横風分断を狙うチームが出ると予想されていたステージ。

しかし、実際は風が弱く、風を利用した動きは奏功せず。

 

デゲンコルブでの勝利を目指すアルゴスは、土井選手が集団を長時間牽引。

たびたびテレビカメラにアピールする姿が見られました。

レディオシャックやSKY、総合系チームが前方に上がってくるとペースが必然的に上がり、ゴールまで残り17kmほどで逃げを吸収。

 

リクイガス、レディオシャック、SKY、グリーンエッジなどが入り乱れたゴールスプリントは、スウィフトの動きに合わせたベンナーティがタイミングを計って前方へ。

タイヤ半車身分先行したベンナーティが今大会初のステージ優勝。

4年前の同地ゴールを制した元チームメート・ウェイラントに捧げる勝利となりました。

 

今大会5勝目を目指したデゲンコルブは、最終局面でトレインが主導権をとれず、さらにはモンドリーにポジションを割り込まれるなど苦戦を強いられ、5位に終わっています。

 

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●第19ステージ(Penafiel~La Lastrilla、178.4km)-9月7日

 

【結果】

1.フィリップ・ジルベール(ベルギー、BMCレーシングチーム) 4:56:25

2.アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) s.t.

3.ダニエル・モレーノ(スペイン、カチューシャ) s.t.

 

【総合】

1.アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・ティンコフバンク) 77:21:49

2.アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) +1’35”

3.ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) +2’21”

 

●ポイント賞(プントス)

ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 186pt

 

●山岳賞(モンターニャ)

サイモン・クラーク(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) 38pt

 

●複合賞(コンビナーダ)

ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 6pt

 

●チーム総合

モビスター 231:54:48

 

マドリード前最後の平坦ステージ。

とはいえ、スプリンター向きとは言い切れない上りゴール。

 

この日もメイン集団の牽引は、土井選手が長時間担当。

デゲンコルブでの勝利を狙います。

カウンターアタックがかかる場面があったものの、大きな動きは無く残り30kmを切って逃げを吸収しゴールを目指します。

 

ゴール前が上っていることでパンチャーが動きます。

残り4kmでコフィディスのガルシアのアタックをきっかけに、数選手が反応し、その中にはデゲンコルブの姿も。

しかし、この動きは早すぎ、SKYが追走していた集団からジルベールが残り600mからロングスプリント。

食らい付いたスウィフトが力尽きると、バルベルデやモレーノらが追うも、得意なパターンに持ち込んだジルベールがそのまま逃げ切りステージ2勝目のゴール。

2位にバルベルデが入り、中間スプリントで得た6秒を加えコンタドールとの差を17秒縮めることに成功。

カチューシャはバルベルデのチェックに入ったモレーノが3位に入るも、ロドリゲスがスプリントでもたつき4位に終わり、コンタドールとの差を7秒縮めるのが精一杯。

 

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●第20ステージ(La Faisanera Golf.~Bola del Mundo、170.7km)-9月8日

 

【結果】

1.デニス・メンショフ(ロシア、カチューシャ) 4:48:48

2.リッチー・ポート(オーストラリア、SKY) +17″

3.ケヴィン・デウェールト(ベルギー、オメガファルマ・クイックステップ) +42″

 

【総合】

1.アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・ティンコフバンク) 82:14:52

2.アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) +1’16”

3.ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) +1’37”

 

●ポイント賞(プントス)

ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 193pt

 

●山岳賞(モンターニャ)

サイモン・クラーク(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) 63pt

 

●複合賞(コンビナーダ)

ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 7pt

 

●チーム総合

モビスター 246:37:58

 

今年のブエルタの総合を争う最後の戦い。

2年前にニバリとモスケラが激戦を演じたボラ・デル・ムンドが再び登場し、頂点を決めるのにふさわしい舞台を演出しました。

 

同様にこの日で確定する山岳賞は、逃げに乗ったクラークが同国のポートのチームを超えたアシストを受け、順調をポイントを加算。

この日3つ目の山岳モルクエラではガッツポーズでラインを通過。

 

逃げ集団にカチューシャ、モビスター、SKYがそれぞれ送り込んだこともあり、サクソティンコフは前に追い付かない程度に集団をコントロール。

アントンでのステージ優勝を狙うエウスカルテルが積極的に牽くも、同時にサクソティンコフを助ける動きに。

 

逃げ集団はボラ・デル・ムンドに入ると徐々にメンバーを減らし、山岳での強さが際立つメンショフ、ポート、デウェールトの3人の争いに。

メンショフ、ポートと違い先頭交代に加われないデウェールトも残り3kmからの激坂を前に脱落。

2人に絞られたステージ優勝争いは一進一退の攻防となり、残り1kmを切ってアタックしたメンショフがポートに対し格の違いを見せつける強さを見せステージ優勝。

最終的にポートとの差は17秒差。

 

総合争い最後の戦い。

ボラ・デル・ムンドの激坂区間を前にバルベルデがアタックするも、これにはコンタドールが余裕の反応。

そして、サクソティンコフのアシスト陣が集団を牽いて残り3kmの勾配20%超え区間へ。

 

まずモレーノがペースを上げると、集団はコンタドール、バルベルデ、ロドリゲスの3強を加えた4人に減ります。

そして、満を持してアタックを繰り出したロドリゲスにコンタドールがチェックへ。

しかしマイヨ・ロホへの執念を見せるロドリゲス、コンタドールをふるい落とすと独走でゴールへ。

若干失速気味のコンタドールは、後方から追い上げるバルベルデとともにゴールを目指します。

 

結局、メンショフから3分31秒遅れでゴールしたロドリゲスは、バルベルデから25秒、コンタドールから44秒奪うのが精一杯。

これで事実上、コンタドールの総合優勝が決定。

一方で、プントス、コンビナーダ争いが激化し、翌日のマドリードでのバルベルデのリザルト次第ではロドリゲスを逆転する可能性を残したまま最終日を迎えることに。

 

 

 

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●第21ステージ(Cercedilla~Madrid、115km)-9月9日

 

【結果】

1.ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、アルゴス・シマノ) 2:44:57

2.エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、リクイガス・キャノンデール) s.t.

3.ダニエレ・ベンナーティ(イタリア、レディオシャック・ニッサン) s.t.

 

3週間の熱き戦いは、いよいよフィナーレ。

マドリード市街地まではパレードを兼ねて、リラックスムードで進行。

 

周回コースへ入ると、この大会限りで引退を表明したモンクティエとニアマンがお別れエスケープ。

2人の花道は大会の終幕に彩りを加えます。

その2人が中間スプリントを越え、レースがいよいよスタート。

 

6人の逃げは周回残り1周まで粘るも、SKYやグリーンエッジ、リクイガスらが牽くメイン集団には太刀打ちできず。

各チームトレインを組み、最後のスプリント勝負に備えます。

そして、残り1kmでアルゴストレインが先頭に立つと、ライバルを後手に回す万全の展開に。

 

デコルトに発射されたデゲンコルブは、他の追随を許さず今大会5勝目のゴール。

ゴール後バイクを高々と掲げ歓喜の勝利。

また、スプリントにバルベルデが参戦し6位入線、スプリントに加わることができなかったロドリゲスからプントスとモンターニャを奪うことに成功。

 

そして、総合はコンタドールがこの日も危なげなくゴールし、アシストとガッツポーズでフィニッシュラインを通過しました。

 

 

 

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【総合(マイヨ・ロホ)】

1.アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・ティンコフバンク) 84:59:49

2.アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) +1’16”

3.ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) +1’37”

4.クリス・フルーム(イギリス、SKY) +10’16”

5.ダニエル・モレーノ(スペイン、カチューシャ) +11’29”

6.ロベルト・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク) +12’23”

7.アンドリュー・タランスキー(アメリカ、ガーミン・シャープ) +13’28”

8.ローレンス・テンダム(オランダ、ラボバンク) +13’41”

9.イゴール・アントン(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) +14’01”

10.ベニャト・インチャウスティ(スペイン、モビスター) +16’13”

 

●ポイント賞(プントス

アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) 199pt

 

●山岳賞(モンターニャ

サイモン・クラーク(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) 63pt

 

●複合賞(コンビナーダ

アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) 8pt

 

●チーム総合

モビスター 254:52:49

 

●総合敢闘賞

アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・ティンコフバンク)

 

フルリザルト(公式サイト)

 

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【戦評】

ブエルタのみならず、サイクルロードレース界の歴史に残るであろう名勝負が繰り広げられた今回。

総合争いはもとより、各賞や賞レース以外の面でも、さまざまな可能性を感じさせる3週間でした。

 

まずは総合勢。

結果的に上位3人とそれ以下との差がはっきり出た格好に。

4強の1人と目されたフルームが中盤ステージ以降力尽きたこともあり、拮抗する3選手の強さが際立つ形になりました。

 

総合優勝のコンタドールは、まさに華麗なる復活劇。

復帰初戦のエネコ・ツールでいきなり総合4位と強さは見せていたものの、今回は序盤ステージから積極的に動き、身体に刺激を与えながら少しずつ調子を上げていきました。

やはりレース勘、勝負勘といった部分はまだ戻せていない印象は否めませんが、それでも第17ステージで見せたここ一番での力や、本調子ではなくても3週間を安定して走る能力に長けているところは変わらず。

「最強のステージレーサー」の名にふさわしい戦いぶりであったことは事実。

今回は出場停止期間が半年あった影響を引きずりながらだったものの、来シーズン以降本調子で迎えるグランツールがより楽しみになる走りでした。

また、不安視されたアシスト陣が期待以上の働きを見せたことも見逃せません。

長年連れ添うナバーロのほか、山岳での発射台を務めることもあったヘルナンデス、コンタドールのためにサクソティンコフに合流したと言われるパウリーニョやピレスらは来シーズン以降の戦いにも心強い存在に。

さらには、新鋭マイカは他チームのエースクラスを脱落させるだけの登坂力があるところを証明し、ナバーロがチームを離れると言われる来シーズンからは最終の山岳アシストに昇格する可能性も大きいでしょう。

そういう意味では、コンタドールの力だけでなく、チームで勝ち取ったマイヨ・ロホと言えそう。

 

華麗な復活を遂げたのはバルベルデも同じ。

シーズン序盤は勢いがあったものの、アルデンヌクラシック以降失速気味だっただけに、ツールでのステージ優勝を経て復調。

2年間の出場停止前は、上りゴールでの爆発力や激坂での強さが目立っていましたが、今回は長い上りもテンポでクリアしコンタドールやロドリゲスとの差を埋めていくクレバーな走りに徹していました。

バルデスカライへ向かう第4ステージの落車後、表彰台狙いに切り替えたことも影響している可能性はありますが、それでも新境地を切り拓いたと言える戦いぶりは見事。

インチャウスティ、キンタナといった強力アシストが育ち、来シーズン以降は2009年ブエルタ以来のグランツール制覇も現実味を帯びてきました。

 

このブエルタで一番強かった選手こそロドリゲスでしょう。

しかし、一番強かったからと言って必ずしも勝てるわけではないのがサイクルロードレース。

第17ステージがすべてとなってしまいました。

TTという弱点が克服されつつあり、今後の課題は3週間を高いレベルで戦う安定性と休息日の調整方法か。

第17ステージのように、孤立した状況でも自らの力で打開できる強さが必要。

それでも、今大会で見せた急坂での強さは圧倒的で、誰も真似ができないレベル。

戦いを熱くしたのは紛れもありません。

 

 

前述のフルームは連戦のツケが出てしまい、総合4位を守るのがやっと。

それでも、序盤ステージで強さを見せ、トップライダーとしての存在感は見せました。

今後もエースとしてグランツールに臨むであろう選手だけに、万全の調子で臨めばどれほどの強さを見せるのかが楽しみ。

 

その他、総合トップ10入りした選手では、グランツールでなかなか結果を残せずにいたヘーシンクが総合6位、アントンが総合9位に。

今回のリザルトをきっかけに、さらなる高みに上がっていけるか。

 

ここ数年とは違い、スプリンターの多くがマドリードまで残りステージを争った今回。

間違いなく最強スプリンターはデゲンコルブ。

平坦はもちろん、上り基調のスプリントもこなし、他を圧倒するステージ5勝。

多少ポジションが悪くてもそれを打破するだけのパワーが魅力。

また、土井選手を含むアシスト陣がレースを終始コントロールし、最後もきっちり決める“完勝”ぶりが目立ったところも見事。

トレインの精度、デコルトの発射台としての安定度も今回の躍進の原動力。

 

ステージ1勝のベンナーティもグランツール3週目に強さを見せ、ベテランスプリンターの存在感を発揮。

勝利こそ無かったものの、輝きを取り戻しつつあるデイヴィスの活躍も明るい材料。

デゲンコルブ同様、スウィフト、ヴィヴィアーニ、ブアニら若手スプリンターが台頭し、スプリンター新時代を予感させる強さを見せてくれました。

 

グランツールの中でもブエルタは毎年必ずと言って良いほど新星が登場するのが特徴。

前述のスプリンターはもちろん、総合7位に入ったタランスキーは今後のアメリカ自転車界を支える1人になることでしょう。

4強に食らい付いたステージも多く、積極果敢な姿勢は高評価が得られることでしょう。

 

山岳王の座をモンクティエから引き継いだクラークも初のグランツールで結果を残しました。

第4ステージ・バルデスカライの山頂を制し勢いに乗りました。

これまではアタッカーとしての働きが多かった選手ですが、今後どのようなタイプのライダーに成長していくのか注目していきたいところ。

 

 

まもなく開幕の世界選手権を見据える選手も多い中、ジルベールの調整具合が上手く進んでいる様子。

今回挙げたステージ2勝は、いずれも本来の勝ちパターンに近いもの。

特に第19ステージでの上りロングスプリントはライバルを圧倒。

カウベルグでの最後のふるい落としを経て、残った選手によるスプリントになるであろう世界選手権のコース適性も高いだけに、ブエルタで得た勢いをぶつけられるかに期待がかかります。

 

スプリンターチームの牽引役として働いた土井選手の大活躍もインパクトを残しました。

プロトン内でも多くの選手からリスペクトされる存在となったのは、今後の戦いにも良い影響を及ぼすことでしょう。

同時に、チームメイトの中国人選手ジ・チェンやグリーンエッジのエリトリア人選手テクレハイマノットといったアジア・アフリカ系選手の完走も含め、サイクルロードレース界のグローバル化が進んでいる象徴となった今回のブエルタでした。

 

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ブエルタ・ア・エスパーニャオフィシャルサイト http://www.lavuelta.com/

 

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ブエルタ・ア・エスパーニャ-Review(第10~16ステージ)

1件のコメント

1回目の休息日を終え、舞台は大西洋側へ。

40℃に迫るほどの暑さから、大西洋特有の風を受け若干の涼しさを感じられる中でのステージが続きます。

そんな中、中盤ステージは総合争いを大きく動かし、波乱もありました。

今回は第10~16ステージを振り返ってみます。

 

第1~9ステージのReviewはこちら

 

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ブエルタ・ア・エスパーニャ-8月18日-9月9日

 

●第10ステージ(Ponteareas~Sanxenxo、190.0km)-8月28日

 

【結果】

1.ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、アルゴス・シマノ) 4:47:24

2.ナセル・ブアニ(フランス、FDJ・ビッグマット) s.t.

3.ダニエレ・ベンナーティ(イタリア、レディオシャック・ニッサン) s.t.

 

【総合】

1.ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 39:32:23

2.クリス・フルーム(イギリス、SKY) +53″

3.アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・ティンコフバンク) +1’00”

 

●ポイント賞(プントス)

ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、アルゴス・シマノ) 103pt

 

●山岳賞(モンターニャ)

アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) 21pt

 

●複合賞(コンビナーダ)

ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 5pt

 

●チーム総合

ラボバンク 118:07:44

 

序盤に3級山岳をクリアすると、あとは海沿いを走り続けるスプリンター向けステージ。

デイヴィスでの勝利に燃えるグリーンエッジが集団をコントロールをし始めると、逃げとの差が一気に縮まり、残り33kmで吸収。

 

その後は各チームスプリントポジションや総合を争うチームなどの危険回避など、激しい位置取りが繰り返されながら最終局面へ。

レディオシャックのアシストが先頭で最後の直線へ。

ベンナーティが最初にスプリントを切るも伸びを欠き、デコルトのリードアウトを受けたデゲンコルブが後方からまくってそのままゴール。

スプリントステージは無敵の4勝目。

デゲンコルブの付き位置から勝負に出たフランスチャンピオンのブアニが2位と健闘しています。

 

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●第11ステージ(Cambados~Pontevedra、39.4kmITT)-8月29日

 

【結果】

1.フレデリック・ケシアコフ(スウェーデン、アスタナ) 52:36

2.アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・ティンコフバンク) +17″

3.クリス・フルーム(イギリス、SKY) +39″

 

【総合】

1.ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 40:26:15

2.アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・ティンコフバンク) +01″

3.クリス・フルーム(イギリス、SKY) +16″

 

●ポイント賞(プントス)

ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、アルゴス・シマノ) 103pt

 

●山岳賞(モンターニャ)

アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) 21pt

 

●複合賞(コンビナーダ)

ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 5pt

 

●チーム総合

ラボバンク 120:51:40

 

総合争いに大きな変動が予想された、今大会唯一の個人TTステージ。

 

C・メイヤー、ポートらTTスペシャリストが好タイムをマークする中、他を圧倒する走りでゴールに飛び込んだのはケシアコフ。

中盤の3級山岳をクリアしながら、平均時速44.9km/hで走破。

結果的に1位の座を譲ることなく、ステージレースにおけるTTで強いところを発揮しました。

 

そして注目の総合争い。

4強の中で最初にスタートしたバルベルデは、2ヶ所の中間ポイントを暫定2位で通過。

上りだけでなく、下りも無難にクリアし、ケシアコフから1分08秒遅れとまずまずのタイム。

 

続くコンタドールはスタートからスピードに乗せ、最初の中間ポイントを暫定1位通過。

次にスタートしたフルームとのTTスペシャリスト対決は、コンタドールが10秒程度のリードをキープ。

上りを終えて迎える2回目の中間ポイントはコンタドールが2位、フルームが3位で通過。

その後の下りで徐々に差が広がり、最終的にコンタドールはステージ優勝こそ逃したものの、17秒遅れの2位と貫録の走り。

フルームはケシアコフから39秒、コンタドールとは22秒の差でゴール。

 

このステージで大きく遅れる可能性があったロドリゲス。

しかし、予想を大いに覆す会心の走りを見せます。

終始コンタドールとの差を1分以内にとどめ、ゴールに向かう下りも勢いが衰えず。

好調の波に乗り、ケシアコフとは1分16秒、コンタドールからは59秒、遅れを最小限に食い止めます。

 

結果、総合は1秒差でロドリゲスが首位をキープ、このステージでの逆転を目論んだコンタドール、フルームはいずれも僅差ながら2,3位に付けるのが精一杯に終わりました。

 

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●第12ステージ(Vilagarcia de Arousa~Mirador de Ezaro、190.5km)-8月30日

 

【結果】

1.ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 4:24:32

2.アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・ティンコフバンク) +08″

3.アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) +13″

 

【総合】

1.ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 44:50:35

2.アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・ティンコフバンク) +13″

3.クリス・フルーム(イギリス、SKY) +51″

 

●ポイント賞(プントス)

ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 119pt

 

●山岳賞(モンターニャ)

アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) 22pt

 

●複合賞(コンビナーダ)

ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 4pt

 

●チーム総合

ラボバンク 134:06:59

 

平坦ステージにカテゴライズされるも、ゴール前は1.9kmで270m上る激坂。

最大勾配30%と、類を見ない上りが選手を苦しめます。

 

スタートから2時間近くかけてようやく決まった逃げ集団は、最大で7分強。

とはいえ、C・メイヤー、アスタルロサ、モワナール、デウェールトと実績のある選手たちで構成され、メイン集団との差が縮まりながらも粘りの走りで最後の4人で最後の激坂を迎えます。

 

アスタルロサとC・メイヤーがリードを奪うも、逃げ集団から30秒程度の差で登坂を開始したメイン集団にすぐさま吸収。

すると、アントンの動きをきっかけにロドリゲスがアタック、コンタドールがチェック。

テンポで上るバルベルデとフルームが合流するも、今度はコンタドールのアタックでロドリゲスと先行。

自らのリズムで上るコンタドールに対し、アタックのチャンスを見定めたロドリゲスが再度のアタック。

急坂での脚に長けるロドリゲスが、コンタドールに8秒のタイム差を付けてステージ優勝。

 

これでロドリゲスは前日の時点で1秒差に迫られた総合タイム差をボーナスタイム合わせて13秒に広げ、ライバルにアドバンテージを築くことに成功しました。

 

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●第13ステージ(Santiago de Compostela~Ferrol、172.8km)-8月31日

 

【結果】

1.ステッフェン・カミングス(イギリス、BMCレーシングチーム) 4:05:02

2.キャメロン・メイヤー(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) +04″

3.フアン・アントニオ・フレチャ(スペイン、SKY) +04″

 

【総合】

1.ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 48:56:17

2.アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・ティンコフバンク) +13″

3.クリス・フルーム(イギリス、SKY) +51″

 

●ポイント賞(プントス)

ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 119pt

 

●山岳賞(モンターニャ)

アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) 22pt

 

●複合賞(コンビナーダ)

ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 4pt

 

●チーム総合

ラボバンク 146:25:05

 

山岳3連戦を前に、スプリンター向けのステージを挟みます。

しかし、逃げを試みるチームが多発し、一時は30人近い逃げ集団が形成しかける場面も。

 

結局7人の逃げが決まり、その中にはフレチャやデヘントら逃げスペシャリストのほか、既にステージ1勝を挙げているクラークなども。

メイン集団は逃げとの差を大きくは広げないものの、コントロールするチームがアルゴスだけの状態。

デゲンコルブで勝ちたいアルゴスは土井選手らが終始牽き続けるも、なかなか差が縮められず。

 

結局メイン集団はゴールまで残り10kmを切っても差を40秒程度にするのがやっと。

逃げ切りを目指す先頭集団では、揺さぶる動きが起き始め、残り3kmでカミングスがアタック。

持ち前の独走力を武器に逃げ切りを成功させ、グランツール初勝利。

最後までカミングスを追ったC・メイヤーが2位、フレチャが3位。

 

メイン集団はスティーグマンスやモレーノがアタックするも吸収。

最終的にデゲンコルブを先頭に40秒遅れでゴール。

デゲンコルブにとっては、プントス獲得に黄色信号が灯る手痛いステージとなりました。

 

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●第14ステージ(Palas de Rei~Puerto de Ancares、149.2km)-9月1日

 

【結果】

1.ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 4:10:28

2.アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・ティンコフバンク) +05″

3.アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) +13″

 

【総合】

1.ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 53:06:33

2.アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・ティンコフバンク) +22″

3.クリス・フルーム(イギリス、SKY) +1’43”

 

●ポイント賞(プントス)

ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 144pt

 

●山岳賞(モンターニャ)

サイモン・クラーク(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) 34pt

 

●複合賞(コンビナーダ)

ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 4pt

 

●チーム総合

ラボバンク 159:01:48

 

山岳賞最右翼のモンクティエがついに始動。

16人の逃げにアシストとともに加わり、山岳ポイント収集に臨みます。

しかし、ポイントトップ通過をことごとく阻んだのが今大会一時モンターニャを着用したクラーク。

この日だけで18ポイントを獲得したクラークが、ステージ終了後にモンターニャを奪還。

モンクティエにとっては厳しい結果に。

 

メイン集団は、終始サクソティンコフがコントロール。

途中、コンタドールが前輪をパンクさせるも、大きなトラブルなく対処し集団に復帰。

 

この日最後の1級山岳では、パウリーニョの牽きからマイカ、ナバーロ、ヘルナンデスの順番で集団を破壊させるペースアップ。

特にマイカに牽きでは多くの総合上位勢が脱落。

アシストの牽引が終わると、コンタドール自らペースアップし、バルベルデ、ロドリゲス、モレーノだけが残ります。

 

そしてペースが緩んだ隙にコンタドールがアタック。

ゴールまでの2kmで勝負をかけます。

しかし、リズムを守ったロドリゲスが残り1kmを切って合流。

残り200mでスプリントしたロドリゲスがステージ優勝。

見せ場を作ったコンタドールは最後は力尽き5秒差の2位、テンポで上ったバルベルデは13秒差の3位。

そして、この日フルームが失速し、ロドリゲスから38秒遅れてゴールしています。

 

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●第15ステージ(La Robla~Lagos de Covadonga、186.5km)-9月2日

 

【結果】

1.アントニオ・ピエドラ(スペイン、カハ・ルーラル) 5:01:23

2.ルーベン・ペレス(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) +2’02”

3.ロイド・モンドリー(フランス、アージェードゥーゼル・ラモンディール) +2’02”

 

【総合】

1.ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 58:17:21

2.アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・ティンコフバンク) +22″

3.アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) +1’43”

 

●ポイント賞(プントス)

ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 148pt

 

●山岳賞(モンターニャ)

サイモン・クラーク(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) 34pt

 

●複合賞(コンビナーダ)

ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 4pt

 

●チーム総合

モビスター 174:32:38

 

ブエルタではおなじみのコバドンガがこの日の最後に登場。

この13.5kmの上りでの総合争いに注目が集まりました。

 

ステージ争いは、逃げを決めた10人による勝負に。

最大15分強、コバドンガ突入時で13分台のタイム差を築くことに成功。

カシェチキン、セールドライエルスのアスタナ勢が盛んに揺さぶりをかけるも成功せず、一瞬のペースが緩んだところをスルスルと抜け出したピエドラが独走。

結局、2位以下に2分02秒差を付ける圧勝劇でグランツール初出場のチームに大きな勝利をもたらしました。

 

一方のメイン集団は、コントロールしていたサクソティンコフのアシストがコバドンガに入り次々とアタック。

他チームのアシストの脚を使わせる動きに出るも、さほど大きな効果は生まれず、集団に戻って再び牽引。

徐々に集団の人数が絞られる中、まずはバルベルデがアタック。

これに反応したのはコンタドールとロドリゲス。

フルームはペースが上がらず、脱落することに。

 

残り5kmを切ってコンタドールがアタック。

これにはロドリゲスがチェックに入り、次々と繰り出されるアタックに見事なまでに対応。

アタックと牽制を繰り返した2人に、クインタナとペースを作って上り続けたバルベルデが合流し最後は一緒にゴール。

上位3人のタイム差は変動なくステージを終える形に。

 

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●第16ステージ(Gijon~Valgrande-Pajares. Cuitu Negru、183.5km)-9月3日

 

【結果】

1.ダリオ・カタルド(イタリア、オメガファルマ・クイックステップ) 5:18:28

2.トーマス・デヘント(ベルギー、ヴァカンソレイユ・DCM) +07″

3.ホアキン・ロドリゲス(スペイン、モビスター) +2’39”

 

1級山岳を2つ越え、最後に迎える超級山岳は19.4km。

特に最後の3kmは20%前後の勾配が続く驚愕の上り。

 

この日も逃げた選手によるステージ争い。

カタルドとデヘント、ともにグランツールで総合争いをする実力の持ち主によるエスケープは、最大で15分差をつけて逃げ切りを濃厚にします。

徐々にメイン集団との差を減らしながらもゴールを目指した2人は、残り2kmでデヘントが脱落。

ゴール前に控える25%の勾配をふらつきながらもクリアしたカタルドが、デヘントの追い込みを辛くもかわし勝利。

 

メイン集団はサクソティンコフの牽引が続き、ゴールに近づくにつれ徐々に人数が減っていきます。

疲れの見えるフルームはハイペースに耐えられず脱落。

このステージもコンタドール、ロドリゲス、バルベルデの3強がしのぎを削る展開に。

 

アタックするコンタドールにロドリゲスがチェック、アシストのクインタナとともにテンポで上るバルベルデが合流するパターン。

バルベルデがアタックする場面があったものの、コンタドールとロドリゲスは互いを見合う状態。

残り500mでコンタドールが最後のアタックを繰り出すもロドリゲスが対応し、逆にゴール前でスプリントを制し2秒差を付けることに成功。

総合制覇に向け、ロドリゲスが着々とタイム差を築いて2度目の休息日を迎えることとなります。

 

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【第16ステージ終了時点での総合成績】

1.ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 63:38:24

2.アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・ティンコフバンク) +24″

3.アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) +2’04”

4.クリス・フルーム(イギリス、SKY) +4’52”

5.ダニエル・モレーノ(スペイン、カチューシャ) +6’58”

6.ロベルト・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク) +7’28”

7.アンドリュー・タランスキー(アメリカ、ガーミン・シャープ) +8’28”

8.ローレンス・テンダム(オランダ、ラボバンク) +9’00”

9.イゴール・アントン(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) +9’11”

10.ニコラス・ロッシュ(アイルランド、アージェードゥーゼル・ラモンディール) +11’44”

 

●ポイント賞(プントス)

ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 164pt

 

●山岳賞(モンターニャ)

サイモン・クラーク(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) 38pt

 

●複合賞(コンビナーダ)

ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 4pt

 

●チーム総合

モビスター 190:39:03

 

フルリザルト(公式サイト)

 

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ブエルタ・ア・エスパーニャオフィシャルサイト http://www.lavuelta.com/

 

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ブエルタ・ア・エスパーニャ-Review(第1~9ステージ)

3件のコメント

前半ステージを終え、1回目の休息日を迎えたブエルタ・ア・エスパーニャ。

スプリントステージはもちろん、山岳ステージでは早くも総合争いの行方が見えつつある状況に。

今回は第1ステージから、休息日前の第9ステージまでを、Jスポーツさんがアップした動画を織り交ぜながらReviewします。

 

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ブエルタ・ア・エスパーニャ-8月18日-9月9日

 

●第1ステージ(Pamplona~Pamplona、16.5kmTTT)-8月18日

 

【結果】

1.モビスター(カストロヴィエホ、モレーノ、インチャウスティ、クインタナ、バルベルデ) 18:51

2.オメガファルマ・クイックステップ(テルプストラ、カタルド、デウェールト、ファンデワーレ、パウエルス) +10″

3.ラボバンク(ボーム、モレッマ、ガラテ、ヘーシンク、ファンウィンデン) +10″

 

【総合】

1.ヨナタン・カストロヴィエホ(スペイン、モビスター) 18:51

2.ハヴィエル・モレーノ(スペイン、モビスター) s.t.

3.ベナト・インチャウスティ(スペイン、モビスター) s.t.

 

●チーム総合

モビスター 18:51

 

今年のブエルタ開幕は、牛追い祭りでおなじみのパンプローナ。

その牛追い祭りで使われる石畳の旧市街ストリートを経て、闘牛場へゴール。

旧市街へと上がっていく急坂がゴール前1kmに設けられたことにより、多くのチームが隊列を乱し、好ペースを刻みながらも最後の最後にタイムを落とすシーンがたびたび見られました。

 

そんな中、勝利をつかんだのはパンプローナにチームオフィスを抱えるモビスター。

ディフェンディングチャンピオンのコーボを隊列から切り離してでも勝利を狙う執念を見せました。

2位にはマルティン、スティーバーの主力2名のコースミスがあったΩクイック。

3位には長い時間トップに君臨しながら終盤に登場の2チームに逆転を許したラボバンクが。

結果、マイヨ・ロホはスペインの若きTTスペシャリストであるカストロヴィエホが獲得。

 

注目の総合勢を抱えるチームは、フルーム擁するSKYが12秒遅れの5位、コンタドールが積極的に牽いたサクソティンコフが14秒遅れの7位、ロドリゲスがエースのカチューシャが15秒遅れの8位とまずまずの出足。

また、土井選手がゴールの5名に残ったアルゴス・シマノは59秒遅れの19位。

 

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●第2ステージ(Pamplona~Viana、181.4km)-8月19日

 

【結果】

1.ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、アルゴス・シマノ) 4:38:40

2.アラン・デイヴィス(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) s.t.

3.ベン・スウィフト(イギリス、SKY) s.t.

 

【総合】

1.ヨナタン・カストロヴィエホ(スペイン、モビスター) 4:57:31

2.ナイロ・クインタナ(コロンビア、モビスター) s.t.

3.ハヴィエル・モレーノ(スペイン、モビスター) s.t.

 

●ポイント賞(プントス)

ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、アルゴス・シマノ) 25pt

 

●山岳賞(モンターニャ)

ハヴィエル・チャコン(スペイン、アンダルシア) 3pt

 

●複合賞(コンビナーダ)

ハヴィエル・チャコン(スペイン、アンダルシア) 118pt

 

●チーム総合

モビスター 14:14:51

 

3人が決めた逃げの中から、大会最初の山岳ポイントを降着となったアラメンディアに代わってチャコンが獲得。

その後は、モビスター集団をコントロール。

162.5kmの中間ポイントでコンタドールが3位通過し2秒ボーナスを獲得する動きがあったものの、大勢に影響はなく、危なげなく逃げを吸収。

 

グリーンエッジが主導権を握った状態でスプリントへ。

若干上り基調のスプリントは、まずスウィフトが動くとそれに合わせたデイヴィスが加速。

そのままゴールかと思われたタイミングでデゲンコルブが猛追し逆転。

グランツール初出場で早くも初勝利。

そして、ツールでは目立つ場面の少なかったチームにとっても、力をアピールする勝利となりました。

 

土井選手は、アルゴストレインの1番手として前方への引き上げを担い勝利に貢献しています。

 

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●第3ステージ(Faustino V~Eibar〔Arrate〕、155.3km)-8月20日

 

【結果】

1.アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) 3:49:37

2.ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) s.t.

3.クリス・フルーム(イギリス、SKY) s.t.

 

【総合】

1.アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) 8:46:56

2.ベナト・インチャウスティ(スペイン、モビスター) +18″

3.ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) +19″

 

●ポイント賞(プントス)

アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) 25pt

 

●山岳賞(モンターニャ)

ピム・リヒハルト(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM) 11pt

 

●複合賞(コンビナーダ)

アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) 4pt

 

●チーム総合

モビスター 25:44:38

 

第3ステージにして早くも山岳ステージが登場。

ゴールはバスク一周でもおなじみの1級山岳アラーテ。

 

ジルベールやイリサールら実力者が乗った逃げは、アラーテに入る前に吸収。

アラーテに入るとサクソティンコフがペースメイク。

そしてコンタドールが満を持してアタック。

 

たびたび繰り出す強烈なアタックに対応できたのは、バルベルデ、ロドリゲス、フルームの3人。

結局コンタドールの7回ものアタックはいずれも決定打にはならず、最後はアラーテ頂上からゴールへ下ってのスプリント。

先行していながらゴール手前でブレーキングしたロドリゲスをバルベルデが間一髪かわしてステージ優勝。

3位にはフルーム、コンタドールは4位でゴール。

 

戦前から優勝候補に挙げられていた4選手が早くも他との力の差を見せる格好となったステージでした。

 

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●第4ステージ(Barakaldo~Estacion de Valdezcaray、160.6km)-8月21日

 

【結果】

1.サイモン・クラーク(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) 4:30:26

2.トニー・マルティン(ドイツ、オメガファルマ・クイックステップ) +02″

3.アッサン・バザイェフ(カザフスタン、アスタナ) +22″

 

【総合】

1.ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 13:18:45

2.クリス・フルーム(イギリス、SKY) +01″

3.アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・ティンコフバンク) +05″

 

●ポイント賞(プントス)

サイモン・クラーク(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) 27pt

 

●山岳賞(モンターニャ)

サイモン・クラーク(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) 16pt

 

●複合賞(コンビナーダ)

ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 11pt

 

●チーム総合

ラボバンク 39:19:14

 

ゆったりと走っていたメイン集団を動かしたのはSKY。

横風分断を狙って一気にペースを上げると、それに対応しようとしていたモビスター勢を中心に大規模な落車が発生。

マイヨ・ロホのバルベルデが巻き込まれるも、SKYは待つことなく牽き続けます。

集団は大きく分裂し、バルベルデやカペッキら各チームのエースが後ろに取り残される状況に。

結局バルベルデは追走にアシストを使い果たし、自らも懸命に追うもライバルに対し55秒差に止めるのが精一杯。

 

一方のステージ争いは、逃げた選手たちによる争いに。

頂上ゴールとなるバルデスカライに入って人数が絞られ、最後はクラークとマルティンのゴールスプリントに。

登坂力、スプリント力ともに定評のあるクラークが一発で仕留め、プロ初勝利となるステージ優勝。

今回、若手中心のメンバーで臨んでいるチームに嬉しい1勝となりました。

 

バルベルデを除く総合上位勢は、一時コンタドールとフルームが飛び出す場面があるも大きな変動なくゴールしています。

 

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●第5ステージ(Logrono~Logrono、168.0km)-8月22日

 

【結果】

1.ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、アルゴス・シマノ) 4:10:37

2.ダニエレ・ベンナーティ(イタリア、レディオシャック・ニッサン) s.t.

3.ジャンニ・メールスマン(ベルギー、ロット・ベリソル) s.t.

 

【総合】

1.ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 17:29:22

2.クリス・フルーム(イギリス、SKY) +01″

3.アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・ティンコフバンク) +05″

 

●ポイント賞(プントス)

ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、アルゴス・シマノ) 50pt

 

●山岳賞(モンターニャ)

サイモン・クラーク(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) 16pt

 

●複合賞(コンビナーダ)

ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 15pt

 

●チーム総合

ラボバンク 51:51:05

 

グランツールには珍しい周回コース。

1周28kmを8周。

 

第2ステージでも逃げを打ったチャコンが1人で飛び出すも、ゴールまで30kmを切った段階で吸収。

メイン集団はスプリント狙いのアルゴス、リーダーチームのカチューシャを中心にコントロール。

 

若干テクニカルなコーナーの連続もものともせず、アルゴスが土井選手をトレイン先頭にゴールを目指します。

アルゴスが主導権を握ったまま迎えた最終局面、抜群のタイミングで飛び出したのはベンナーティ。

猛然と突進するも、ゴール手前でデゲンコルブが差し切り今大会2勝目を達成。

 

総合上位勢は大きな変動なくステージを終えています。

 

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●第6ステージ(Tarazona~Jaca、175.4km)-8月23日

 

【結果】

1.ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 4:35:22

2.クリス・フルーム(イギリス、SKY) +05″

3.アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) +10″

 

【総合】

1.ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 22:04:32

2.クリス・フルーム(イギリス、SKY) +10″

3.アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・ティンコフバンク) +36″

 

●ポイント賞(プントス)

ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、アルゴス・シマノ) 51pt

 

●山岳賞(モンターニャ)

サイモン・クラーク(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) 16pt

 

●複合賞(コンビナーダ)

ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 8pt

 

●チーム総合

SKY 65:38:13

 

終盤に控える2つの3級山岳に向かって集団をコントロールしたのはサクソティンコフ。

デヘントやウェーニングら強力な逃げを一気に追い上げ、粘り続けたデヘントを最後の3級山岳入口で吸収。

 

最終局面を前に、モビスターがコントロールを開始し、クインタナがハイペースで牽引。

続いてSKYが先頭に立ち、エナオが牽引。

残り1kmを切って、エナオに代わって先頭に立ったウランが一気にペースを上げ、フルームを発射。

これにロドリゲスが対応し、自らアタック。

 

そのままロドリゲスが先頭を譲らずステージ優勝。

フルームはこの後のステージを考えると勝利に等しいとも言える2位。

バルベルデは10秒遅れの3位、脱水症状で脚の痙攣に見舞われたコンタドールは18秒遅れでゴール。

 

ロドリゲスがライバルに対しタイム差拡大に成功したステージとなりました。

 

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●第7ステージ(Huesca~Alcaniz. Motorland Aragon、164.2km)-8月24日

 

【結果】

1.ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、アルゴス・シマノ) 3:48:30

2.エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、リクイガス・キャノンデール) s.t.

3.アラン・デイヴィス(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) s.t.

 

【総合】

1.ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 25:53:04

2.クリス・フルーム(イギリス、SKY) +10″

3.アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・ティンコフバンク) +36″

 

●ポイント賞(プントス)

ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、アルゴス・シマノ) 76pt

 

●山岳賞(モンターニャ)

サイモン・クラーク(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) 16pt

 

●複合賞(コンビナーダ)

ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 9pt

 

●チーム総合

SKY 77:03:47

 

レースは終始アルゴス・シマノがコントロールし、逃げとの差を最小限に。

逃げを余裕で吸収すると、いよいよスプリント体勢に。

残り10kmで落車が発生するも、レースはそのままゴールを目指します。

 

ラスト4kmでモーターランド・アラゴンに入ると、SKYが強力牽引。

フルームも含んだ牽きは、中切れが発生しかけるほど。

それでも各チームスプリント体勢を整えて最終コーナーへ。

 

ゴールへの緩い上りはパワー系のスプリンターには格好の場。

ここでも強さを発揮したのはデゲンコルブ。

今大会3勝目となるステージ優勝を果たしました。

 

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●第8ステージ(Lleida~Andorra. Collada de la Gallina、174.7km)-8月25日

 

【結果】

1.アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) 4:06:39

2.ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) s.t.

3.アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・ティンコフバンク) s.t.

 

【総合】

1.ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 29:59:35

2.クリス・フルーム(イギリス、SKY) +33″

3.アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・ティンコフバンク) +40″

 

●ポイント賞(プントス)

ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、アルゴス・シマノ) 76pt

 

●山岳賞(モンターニャ)

アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) 21pt

 

●複合賞(コンビナーダ)

ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 7pt

 

●チーム総合

ラボバンク 89:28:24

 

このステージでアンドラへ入国。

ハイペースを刻んだ流れは、逃げが決まると一旦沈静化。

逃げと集団の差は9分以上に。

 

終盤で待ち構える2つの山岳は、初めの2級山岳で逃げが6人から4人へ。

集団はSKYが牽引し、着実に逃げとの差を縮めていきます。

 

そして頂上ゴールとなる1級山岳へ。

逃げからCメイヤーが飛び出し、テンポを刻みながらゴールを目指します。

一方の集団はバルベルデのアタックをきっかけに、ロドリゲス、フルーム、コンタドールを含んだ総合4強の争いに。

 

フルームがアタックすると、コンタドールが反応。

残り2kmでCメイヤーを吸収し、後方からバルベルデとロドリゲスも合流。

そしてラスト1kmで満を持してコンタドールがアタック。

このアタックには誰も付くことができず、勝負あったかに思われます。

 

しかし、ゴールを目前にコンタドールが失速。

一方で、バルベルデとロドリゲスが急加速しフルームをふるい落とすと、ゴール150m手前でコンタドールをも飲み込み、そのまま3人がなだれ込むようにゴール。

最後はバルベルデが山頂を制し、ロドリゲス、コンタドールの順でゴール。

スペイン人選手3人の動きに合わせられなかったフルームは15秒遅れ。

 

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●第9ステージ(Andorra~Barcelona、196.3km)-8月26日

 

【結果】

1.フィリップ・ジルベール(ベルギー、BMCレーシングチーム) 4:45:28

2.ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) s.t.

3.パオロ・ティラロンゴ(イタリア、アスタナ) +07″

 

休息日前最後のステージは、アンドラからバルセロナを目指すステージ。

平坦ステージにカテゴライズされるも、モンジュイックの丘をゴール直前に通過するパンチャー有利のレイアウト。

 

レースは、スプリント勝利を狙うアルゴス、バランかジルベールで勝ちたいBMCなどがコントロール。

残りまで20kmを残して逃げを吸収し、バルセロナ市街地へ。

 

モンジュイックの丘に入ると、まずはコンタドールがアタック。

しかし勾配が緩くSKYが難なく対応。

続いてバランがアタックすると集団がばらけ、それに続いたロドリゲスがバランを待たずにそのまま逃げる体勢に。

しかし、バランに代わってロドリゲスに合流したのはジルベール。

 

ジルベールとロドリゲスはステージ狙いと総合タイム差拡大というそれぞれの利害が一致し、協調体制をとったまま下りをこなし、ゴールの上りへ。

最後はロドリゲスが自らの総合タイム差拡大に協力したジルベールに譲る形でゴール。

ジルベールは今シーズン初、約1年ぶりの勝利を飾りました。

 

総合上位勢は12秒遅れの集団でゴール。

フルーム、コンタドール、バルベルデいずれもボーナスタイムを獲得できず、ロドリゲスはライバルに対しタイム差を20秒加算することに成功しています。

 

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【第9ステージ終了時点での総合成績】

1.ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 34:44:55

2.クリス・フルーム(イギリス、SKY) +53″

3.アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・ティンコフバンク) +1’00”

4.アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) +1’07”

5.ロベルト・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク) +2’01”

6.ダニエル・モレーノ(スペイン、カチューシャ) +2’08”

7.ニコラス・ロッシュ(アイルランド、アージェードゥーゼル・ラモンディール) +2’34”

8.イゴール・アントン(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) +3’07”

9.ローレンス・テンダム(オランダ、ラボバンク) +3’18”

10.バウク・モレッマ(オランダ、ラボバンク) +3’27”

 

●ポイント賞(プントス)

ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 85pt

 

●山岳賞(モンターニャ)

アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) 21pt

 

●複合賞(コンビナーダ)

ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 4pt

 

●チーム総合

ラボバンク 103:45:24

 

フルリザルト(公式サイト)

 

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ブエルタ・ア・エスパーニャオフィシャルサイト http://www.lavuelta.com/

 

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ブエルタ・ア・エスパーニャ-Preparation(選手編)

3件のコメント

いよいよ始まるブエルタ・ア・エスパーニャの有力選手をピックアップしてみます。

 

コース編はこちらから。

ブエルタ・ア・エスパーニャ-Preparation(コース編①・第1~11ステージ)

ブエルタ・ア・エスパーニャ-Preparation(コース編②・第12~21ステージ)

 

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【注目選手】

独断で押さえておきたい選手を挙げてみます。

スタートリストは、公式サイトのほか、私的解説付きのブログエントリーもぜひチェックしてみてください。

※名前左の数字はゼッケン

 

●総合系(マイヨ・ロホ候補)

1.ファン・ホセ・コーボ(スペイン、モビスター) ←ディフェンディングチャンピオン

9.アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) ←2009年チャンピオン

11.ジョン・ガドレ(フランス、アージェードゥーゼル・ラモンディール)

19.ニコラス・ロッシュ(アイルランド、アージェードゥーゼル・ラモンディール)

31.フレデリック・ケシアコフ(スウェーデン、アスタナ)

48.スティーブ・モラビート(スイス、BMCレーシングチーム)

71.イゴール・アントン(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)

91.アンドリュー・タランスキー(アメリカ、ガーミン・シャープ)

96.クリストフ・ルメヴェル(フランス、ガーミン・シャープ)

101.ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)

106.デニス・メンショフ(ロシア、カチューシャ) ←2005,2007年チャンピオン

111.ダミアーノ・クネゴ(イタリア、ランプレ・ISD)

121.エロス・カペッキ(イタリア、リクイガス・キャノンデール)

131.ユルゲン・ファンデンブロック(ベルギー、ロット・ベリソル)

142.ダリオ・カタルド(イタリア、オメガファルマ・クイックステップ)

161.ロベルト・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク)

166.バウク・モレッマ(オランダ、ラボバンク)

171.マキシム・モンフォール(ベルギー、レディオシャック・ニッサン)

181.クリス・フルーム(イギリス、SKY)

183.セルジオ・エナオ(コロンビア、SKY)

188.リゴベルト・ウラン(コロンビア、SKY)

201.アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・ティンコフバンク) ←2008年チャンピオン

211.トーマス・デヘント(ベルギー、ヴァカンソレイユ・DCM)

 

この面々の中でも、やはりコンタドールフルームの実力が一歩上を行く印象。

コンタドールは復帰後のレースがエネコ・ツールのみとレース勘を戻すには心許ないとはいえ、出場停止後にも普段通りのトレーニングをこなし、戦う身体を完成させて開幕地のパンプローナ入り。

毎回大きなアドバンテージを築くTTの総距離が少ないとはいえ、山岳中心のコース設定で、勾配関係なしに上りでの強さを発揮できれば総合優勝に最も近いと言えそう。

長年コンタドールと歩みをともにする山岳アシストを揃えているのもポイント。

 

個人の能力、チーム力はフルームも同様。

先のツール・ド・フランスでも見せた桁違いの登坂力と、安定したTT能力。

これらが噛み合えば、確実にコンタドールに最後まで食らい付くことでしょう。

また、エナオウランのコロンビアコンビも総合を狙える存在。

そこにポートも加わり、彼らが山岳でフルームを支えるとなれば、ライバルに対して脅威を与えるのは間違いありません。

 

ディフェンディングチャンピオンのコーボもブエルタに照準を合わせてきました。

ゆっくりとシーズンを送り、ツールではまずまずの走り。

昨年はアングリル制覇以降の山岳ステージでは全く隙を見せなかっただけに、当時と同様の調子で臨むことができれば2連覇の可能性も。

かつてのチャンピオン・バルベルデはアシスト宣言も、コーボの調子次第ではエース交代もあり得そう。

 

TT距離が短いことで大きなチャンスが巡ってきたのはロドリゲス

ブエルタ特有の激坂ゴールも複数設けられ、ハンターとしての実力を示す場面がたびたびあることでしょう。

そこでどれだけタイムを稼げるか。

昨年のように、後半に調子を落とさないことが重要。

メンショフモレーノといった実力者がアシストに控えるのも大きい。

 

ロドリゲス同様に大きなチャンスが訪れているのがアントン

苦手のTTで大きくロスすることが無ければ、抜群の登坂力で多少の遅れを十分にカバーできるはず。

 

また、ジロ以後ブエルタにスポットを当てたクネゴもTT距離の短さが味方します。

ステージごとの波を減らすことができれば優勝争いに加わることができそう。

 

ヘーシンクモレッマの2枚看板で臨むラボバンク勢。

ともにツールを途中リタイアし、ブエルタに向けてはフレッシュな状態で臨みます。

ブエルタとの相性でいけば、昨年マイヨ・ロホを1日着用し、最終的にプントスを獲得したモレッマか。

上りでのスプリント力も高いモレッマと、一発を備えるヘーシンク、それぞれの戦い方で上位をうかがいます。

 

ジロ総合3位で一躍グランツールレーサーとしての地位を確立したデヘントも有力。

稼ぎどころのTTが少ないのが気がかりですが、山岳ステージでどれだけ上位ゴールできるかがカギ。

 

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●スプリンター(プントス候補)

8.ホセ・ホアキン・ロハス(スペイン、モビスター)

55.マヌエル・カルドソ(ポルトガル、カハ・ルーラル)

84.ナセル・ブアニ(フランス、FDJ・ビッグマット)

93.コルド・フェルナンデス(スペイン、ガーミン・シャープ)

94.ミケル・クレーデル(オランダ、ガーミン・シャープ)

95.レイモンド・クレーデル(オランダ、ガーミン・シャープ)

119.ダヴィデ・ヴィガーノ(イタリア、ランプレ・ISD)

129.エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、リクイガス・キャノンデール)

136.ジャンニ・メールスマン(ベルギー、ロット・ベリソル)

146.ゲルト・スティーグマンス(ベルギー、オメガファルマ・クイックステップ)

151.アラン・デイヴィス(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)

163.マッティ・ブレシェル(デンマーク、ラボバンク)

173.ダニエレ・ベンナーティ(イタリア、レディオシャック・ニッサン)

187.ベン・スウィフト(イギリス、SKY)

191.ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、アルゴス・シマノ)

 

全体的にスプリンターにチャンスのあるステージが少なく、ポイントを稼ぐには厳しい状況。

スプリンターがプントスを獲得するためには、ゴールスプリントだけでなく、中間ポイントなども押さえてコツコツと稼いでいくしかなさそう。

どれだけプントスに興味を持つかでも動きが変わってくることでしょう。

 

スプリント力で見れば、デゲンコルブが中心か。

仮にトレインが機能しなかった場合でも、自ら状況を打開できる力があり、混戦のゴールをモノにするケースが訪れることでしょう。

 

ロハスデイヴィスブレシェル、ベンナーティらは上りにも強いスプリンター。

上り基調のゴールで魅せられるか。

 

ヴィヴィアーニスウィフトはトラックマンならではのスピードが持ち味。

一発の爆発力で勝利を狙います。

 

フランスチャンピオンとなった新鋭・ブアニや、スペインプロコンチームの命運を握るカルドソらも押さえておきたいところです。

 

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●山岳賞(モンターニャ)候補

61.ダヴィド・モンクティエ(フランス、コフィディス)

67.ルイス・アンヘル・マテ(スペイン、コフィディス)

77.アメツ・チュルーカ(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)

86.レミ・ポリオル(フランス、FDJ・ビッグマット)

132.バルト・デクレルク(ベルギー、ロット・ベリソル)

165.フアン・マヌエル・ガラテ(スペイン、ラボバンク)

196.アレクサンドル・ジェニエ(フランス、アルゴス・シマノ)

 

最初から山岳賞狙いで臨む選手はモンクティエのみと思われます。

そのモンクティエは山岳賞5連覇がかかります。

山岳での逃げを得意とするマテや、上りに強いガルシアらをメンバーに加え、モンクティエの山岳賞をアシストする構え。

引退が噂され、最後のブエルタとなる可能性もあるだけに、有終の美を飾れるか。

 

その他、総合争いから脱落した選手がシフトする可能性もあり、終盤ステージにかけてポイント収集の動きが激化することに期待がかかります。

 

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●その他(TT、逃げ、ステージ狙いなど)

7.ナイロ・クインタナ(コロンビア、モビスター)

34.エンリコ・ガスパロット(イタリア、アスタナ)

38.パオロ・ティラロンゴ(イタリア、アスタナ)

41.フィリップ・ジルベール(ベルギー、BMCレーシングチーム)

42.アレッサンドロ・バラン(イタリア、BMCレーシングチーム)

66.エゴイツ・ガルシア(スペイン、コフィディス)

76.ロメン・シカール(フランス、エウスカルテル・エウスカディ)

141.トニー・マルティン(ドイツ、オメガファルマ・クイックステップ)

147.ゼネク・スティーバー(チェコ、オメガファルマ・クイックステップ)

148.ニキ・テルプストラ(オランダ、オメガファルマ・クイックステップ)

158.ダニエル・テクレハイマノット(エリトリア、オリカ・グリーンエッジ)

177.ティアゴ・マシャド(ポルトガル、レディオシャック・ニッサン)

182.フアン・アントニオ・フレチャ(スペイン、SKY)

193.土井雪広(日本、アルゴス・シマノ)

199.ジ・チェン(中国、アルゴス・シマノ)

 

TTステージで実力を発揮するであろうマルティンマシャド、パンチャー有利のステージで活躍を目論むジルベールガスパロットら、総合系やスプリンター以外でもタレントが豊富に出場。

グランツールデビューとなるCX界の英雄・スティーバーにも注目。

また、アフリカ出身の黒人選手としては初のグランツール出場となるテクレハイマノットや、中国人初のグランツールレーサーとなったジ・チェンといったパイオニアが歴史を作る大会にも。

ブエルタならではの、世界選手権に向けた調整出場の選手たちによる足慣らしの様子も見逃してはなりません。

 

そして、2年連続ブエルタ出場の我らが土井選手

自身のステージ勝利を狙っての逃げはもちろん、エーススプリンター・デゲンコルブを勝たせるための集団コントロールやリードアウトにも大きな期待がかけられます。

昨年キッテルを勝利に導いた走りの再現を狙います。

 

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ブエルタ・ア・エスパーニャ-Preparation(コース編②・第12~21ステージ)

3件のコメント

ブエルタ・ア・エスパーニャの後半ステージを見ていきます。

スペイン北西部に舞台を移し、総合を争う熾烈な戦いが繰り広げられることになります。

今回は第12ステージから最終の第21ステージまでを。

 

第1~11ステージまではこちらで。

 

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ブエルタ・ア・エスパーニャ-8月18日-9月9日

【過去5年の総合優勝者】

2011年 ファン・ホセ・コーボ

2010年 ヴィンチェンツォ・ニバリ

2009年 アレハンドロ・バルベルデ

2008年 アルベルト・コンタドール

2007年 デニス・メンショフ

 

【コース分析】

 

合計距離:3360km(ステージ平均160km)

平坦ステージ:11

山岳ステージ:8

チームタイムトライアルステージ:1

個人タイムトライアルステージ:1

休息日:2

 

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●第12ステージ(Vilagarcia de Arousa~Mirador de Ezaro、190.5km)-8月30日

 

再び海沿いを走るステージ。

しばらくはフラットなコースを走るも、ゴール前1.9kmから激坂に。

平均勾配13.1%、MAX30%近い上りは、アルデンヌクラシックのゴールさながら。

上りを前に、ステージを狙うパンチャーや、総合争いをするエースを擁するチームがこぞって位置取り合戦をする様子が見られるかもしれません。

 

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●第13ステージ(Santiago de Compostela~Ferrol、172.8km)-8月31日

 

この日はカテゴリー山岳が1つもない、スプリンター向けのステージ。

特に難易度の高いアップダウンも無く、終始スプリント狙いのチームがコントロールすることになるか。

スプリンターにチャンスのあるステージが残り少なくなり、プントスを目指す選手にとっては取りこぼしが許されなくなってきます。

 

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●第14ステージ(Palas de Rei~Puerto de Ancares、149.2km)-9月1日

 

総合争いはこのステージから激化することとなるでしょう。

カテゴリー山岳は5つ。

特に終盤に控える2つの1級山岳が勝負となります。

先に登場するAlto Folgueiras de Aigasは平均勾配6.7%、MAX10%。

そしてゴールへと向かうアンカレス峠は距離9.5km、平均勾配8.1%、MAX12.8%で、ゴール前も10%超え。

総合優勝を目指す選手たちによる激しい争いが見られそう。

山岳賞獲得を目論む選手たちにとっても、ポイント収集には格好のステージ。

 

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●第15ステージ(La Robla~Lagos de Covadonga、186.5km)-9月2日

 

ブエルタではおなじみの超級山岳・コバドンガが最後に控えるステージ。

まずは、ゴール前約40kmで迎える1級山岳・Alto del Mirador del Fitoで脚の探り合い。

ラスト13.5kmを上るコバドンガは平均勾配7%、MAX15%。

一度下り、ゴール前500mから10%強を一気に駆け上がります。

激坂ハンターが制するか、勝負どころを見定めたクライマーが制するか見もの。

ちなみに、前回登場した2010年はカルロス・バレドが制覇。

 

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●第16ステージ(Gijon~Valgrande-Pajares. Cuitu Negru、183.5km)-9月3日

 

休息日を前に、中盤からの2つある1級山岳、そして最後に迎えるパハレスの超級山岳をこなします。

2つの1級山岳でメイン集団はどの程度の人数に縮小しているか。

最後のパハレスは登坂距離19.4km、平均勾配は6.9%も、ゴールに向かって勾配が厳しくなるのが特徴。

特に、ゴール前で最大の22%ゾーンが現れ、ゴールでは思わぬ差が付く可能性も。

この日までの山岳3連戦で、総合争いの行方が見えてくることになるでしょう。

 

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休息日②-9月4日

 

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●第17ステージ(Santander~Fuente De、187.3km)-9月5日

 

頂上ゴールではあるものの、最後のフエンテ・デは2級山岳。

17.3kmの距離に平均勾配が3.9%と、クライマーやパンチャーが勝負するには物足りないレベル。

逃げ屋にとって、久々のチャンスでもあり、序盤からエスケープを試みる選手たちでレース全体のペースが上がる可能性があるでしょう。

展開によっては、ほぼ逃げた選手のみでのレースとなることも。

 

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●第18ステージ(Aguilar de Campoo~Valladolid、204.5km)-9月6日

 

今大会唯一の200km超えステージ。

オールフラットと言っても良いほどのレイアウトではあるものの、強風が吹きやすい場所を通過するとあって、分断狙いのチームが動き出すことも。

その場合、ミスをすると総合争いをしている選手がタイムを落とす可能性があり、どの選手・チームも気を抜くことができません。

 

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●第19ステージ(Penafiel~La Lastrilla、178.4km)-9月7日

 

この日もカテゴリー山岳は無し。

基本的にはスプリント狙いのチームがコントロールすることになるか。

しかし、ゴール前が上りとなっており、ピュアスプリンターよりは上りに強いスプリンターが有利。

また、このステージを迎える段階でスプリンターがどの程度大会に残っているかでも変わってきそう。

逃げが決まる可能性もあるでしょう。

 

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●第20ステージ(La Faisanera Golf.~Bola del Mundo、170.7km)-9月8日

 

今大会最終決戦の場はボラ・デル・ムンド。

その前に1級3つ、2級1つの山岳をクリアし、最後の戦いに向かいます。

ボラ・デル・ムンドは登坂距離11.4km、平均勾配8.6%。

これまたゴールに向かって勾配が厳しくなり、ゴールまで2kmを切ってMAX23%の上りに。

2010年にニバリとモスケラが繰り広げた激闘を再現するかのような争いが行われるか、はたまた総合トップの選手が守りきるか。

そして、総合争いと同時に山岳賞もこのステージで決まることになります。

 

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●第21ステージ(Cercedilla~Madrid、115km)-9月9日

 

最終ステージは、マドリード中心部の周回コースが舞台。

スタートから周回コースまでは、パレード走行。

周回コース入りして迎える2つのスプリントポイントは、総合争いが僅差の場合はボーナスタイム獲得を狙った動きが起こることも。

同様に、プントス争いが僅差の場合もポイント狙いの動きが起こるかもしれません。

そして、栄光のマドリードのゴールにトップで飛び込むのは誰になるのか。

3週間の戦いに終止符を打たれます。

 

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2件のコメント

最新:8月16日判明分(ガーミン・シャープ、リクイガス・キャノンデール)、ゼッケン順に並べ替え

更新履歴:8月15日判明分(コフィディス、ラボバンク)

      8月14日までの判明分②(アスタナ、ヴァカンソレイユ・DCM、FDJ・ビッグマット、アンダルシア、オリカ・グリーンエッジ、エウスカルテル・エウスカディ、アージェードゥーゼル・ラモンディール、BMCレーシングチーム、ランプレ・ISD、レディオシャック・ニッサン

      8月14日までの判明分①(モビスター、カチューシャ、ロット・ベリソル、オメガファルマ・クイックステップ)

      8月12日公式発表分(サクソバンク・ティンコフバンク)

      8月9日公式発表分(SKY、カハ・ルーラル)

      8月6日公式発表分(アルゴス・シマノ)

 

8月18日に、スペイン・パンプローナで開幕するブエルタ・ア・エスパーニャ2012の各チームロースターをまとめていきます。

各チームから出場選手または入れ替えの発表があり次第、随時こちらにアップしていきます。

ここではチームから発表のあったロースターと、それを受けての私見をまとめます。

ブエルタ本番を観戦するうえでの参考にしていただけますと嬉しいです。

 

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■モビスター(スペイン)

1.ファン・ホセ・コーボ(スペイン)

2.ヨナタン・カストロヴィエホ(スペイン)

3.イマノル・エルヴィティ(スペイン)

4.ベナト・インチャウスティ(スペイン)

5.パブロ・ラストラス(スペイン)

6.ハビエル・モレノ(スペイン)

7.ナイロ・クインタナ(コロンビア)

8.ホセ・ホアキン・ロハス(スペイン)

9.アレハンドロ・バルベルデ(スペイン)

 

ディフェンディングチャンピオンとして臨むコーボは2連覇がかかるものの、今シーズン通してさほど目立った動きが無いのが気がかり。

果たしてブエルタに照準を合わせてのことなのか、アシストに専念するかに注目。

また、バルベルデの参戦もあり、2枚看板として戦う可能性も。

総合優勝した2009年以来の参戦で、高いモチベーションで走ることでしょう。

若手TTスペシャリストのカストロヴィエホやスプリンターのロハス、今シーズン5勝を挙げている新鋭・クインタナらタレントを揃え、チーム力は上位クラスと言えるでしょう。

 

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■アージェードゥーゼル・ラモンディール(フランス)

 

11.ジョン・ガドレ(フランス)

12.マキシム・ブエ(フランス)

13.ベン・ガスタウアー(ルクセンブルク)

14.ブレル・カドリ(フランス)

15.ロイド・モンドリー(フランス)

16.マッテオ・モンタグーティ(イタリア)

17.リナルド・ノチェンティーニ(イタリア)

18.クリストフ・リブロン(フランス)

19.ニコラス・ロッシュ(アイルランド)

 

経験豊富な実力者9人を揃えてきた印象。

たびたび関係性が取りざたされるガドレとロッシュのエース2人ですが、ジロ総合11位と結果を残し、その後ツールを回避したガドレが第1エースか。

来シーズンのサクソバンク・ティンコフバンク移籍が決定しているロッシュもツールでは総合12位で終え、先のクラシカ・サン・セバスティアンも16位と好調を持続。

展開次第で2人のいずれかで勝負することは間違いなさそうです。

その他、ベテランのノチェンティーニ、リブロンなども揃い、いぶし銀の走りを見せてくれることでしょう。

 

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■アンダルシア(スペイン)

 

21.アドリアン・パロマレス(スペイン)

22.セルジオ・カラスコ(スペイン)

23.グスタヴォ・セサル(スペイン)

24.ハヴィエル・チャコン(スペイン)

25.パブロ・レチュガ(スペイン)

26.ファン・ホセ・ロバト(スペイン)

27.ハヴィエル・ラミレス(スペイン)

28.ヘスス・ロセンド(スペイン)

29.ホセ・ヴィセンテ・トリビオ(スペイン)

 

ブエルタには欠かせない名物チームは、今年もワイルドカードで参戦。

スポンサーアピールがブエルタでの至上命題でもあることから、毎ステージで逃げを試みることでしょう。

ブルーのジャージを中継で何度も目にすることになりそう。

今回のメンバーでは、パロマレスがチームの顔。

また、ロバトやラミレスがスプリントステージで上位争いに加わるだけの力を持ちます。

 

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■アスタナ(カザフスタン)

 

31.フレデリック・ケシアコフ(スウェーデン)

32.アッサン・バザイェフ(カザフスタン)

33.アレクサンドル・ディアチェンコ(カザフスタン)

34.エンリコ・ガスパロット(イタリア)

35.アンドレイ・カシェチキン(カザフスタン)

36.ケヴィン・セールドライエルス(ベルギー)

37.イゴール・シリン(ロシア)

38.パオロ・ティラロンゴ(イタリア)

39.アンドレイ・ゼイツ(カザフスタン)

 

春のクラシックからジロ・デ・イタリアにかけて大活躍したガスパロット、ティラロンゴが満を持してブエルタ参戦。

山岳アシストや、ステージによっては自らのリザルトを狙って積極的な走りに期待。

総合は、ツールの山岳賞争いが記憶に新しいケシアコフと、かねてから総合力の高さを評価されているセールドライエルスが担うことになりそう。

特にケシアコフは、昨年中盤ステージまで総合上位を走った経験もあり、今年も期待される1人。

ロンドンオリンピックでヴィノクロフの金メダル獲得に大きく貢献したバザイェフや、登坂力のあるゼイツもステージ勝利を狙います。

 

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■BMCレーシングチーム(アメリカ)

 

41.フィリップ・ジルベール(ベルギー)

42.アレッサンドロ・バラン(イタリア)

43.ブレント・ブックウォルター(アメリカ)

44.ステッフェン・カミングス(イギリス)

45.ヤンニック・エイセン(ベルギー)

46.クラース・ロデウィック(ベルギー)

47.アマエル・モワナール(フランス)

48.スティーブ・モラビート(スイス)

49.マウロ・サンタンブロジオ(イタリア)

 

ツールのメンバーから外れたモラビートがグランツール初の総合エースを務めます。

これまでミドルツールでは結果を残してきており、3週間の戦いでリザルトを残すことができるか。

モワナールやエイセンが山岳アシストを担います。

一方で、後に控える世界選手権に向けた調整出場の選手も多い印象。

バラン、ジルベールらの動向も気になるところです。

 

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■カハ・ルーラル(スペイン)

 

51.ハビエル・アラメンディア(スペイン)

52.ダネイル・ペトロフ(ブルガリア)

53.ヘルナニ・ブロッコ(ポルトガル)

54.アンドレ・カルドソ(ポルトガル)

55.マヌエル・カルドソ(ポルトガル)

56.ダヴィド・デラフエンテ(スペイン)

57.アイトール・ガルドス(スペイン)

58.マルコス・ガルシア(スペイン)

59.アントニオ・ピエドラ(スペイン)

 

スペインレースを中心に活動してきたプロコンチネンタルチームが、悲願のブエルタ出場を果たします。

プロチーム経験者も揃う中、注目は2010年ツアー・ダウンアンダーでステージ優勝をしているスプリンターのマヌエル・カルドソ。

今回もスプリントステージで上位に顔を出してくる可能性が高そうです。

昨年総合優勝したコーボのアシストを務めたデラフエンテや今年のツアー・オブ・ターキー総合3位のペトロフ、世界選手権上位ゴール経験を持つアンドレ・カルドソら実力者もステージ勝利を狙ってきそう。

展開次第では、台風の目になることも大いにあり得るチームです。

 

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■コフィディス(フランス)

 

61.ダヴィド・モンクティエ(フランス)

62.ヨハン・バゴ(フランス)

63.フローラン・バール(フランス)

64.ミカエル・ブファズ(フランス)

65.レオナルド・デュケ(コロンビア)

66.エゴイツ・ガルシア(スペイン)

67.ルイス・アンヘル・マテ(スペイン)

68.ルディ・モラール(フランス)

69.ニコ・シーメンス(ベルギー)

 

もっぱらの注目は5連覇がかかるモンクティエの山岳賞。

いまやブエルタの顔と言っても良い選手だけに、大きな期待がかかります。

ツールは不本意な形でリタイアしたものの、直前のツール・ド・ランではまずまずの走り。

山岳ステージでの逃げを得意とするマテもメンバー入りし、チーム全体で山岳賞獲得をアシストします。

8月初旬のパリ~コレーズで総合優勝しプロ初勝利のガルシアは、地元バスクを通過する今大会に意欲を見せます。

 

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■エウスカルテル・エウスカディ(スペイン=バスク)

 

71.イゴール・アントン(スペイン)

72.ミケル・アスタルロサ(スペイン)

73.ミケル・ランダ(スペイン)

74.ファン・ホセ・オロス(スペイン)

75.ルーベン・ペレス(スペイン)

76.ロメン・シカール(フランス)

77.アメツ・チュルーカ(スペイン)

78.イヴァン・ベラスコ(スペイン)

79.ゴルカ・ヴェルドゥゴ(スペイン)

 

2010年ブエルタでリーダージャージのまま落車リタイアの印象が未だ強いアントン。

3年連続でチームのエースとして臨む今回、悲願の総合優勝を目指します。

ポイントはTTか。

初日のTTTの出遅れを最小限にとどめ、第11ステージのITTも上手くまとめられるか次第と言えそうです。

また、2009年世界選U23チャンピオンの大器・シカールがついにグランツールデビュー。

怪我などに悩まされたここ数年の鬱憤を晴らす走りに期待したいところです。

 

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■FDJ・ビッグマット(フランス)

 

81.アルノー・ジャヌソン(フランス)

82.ウィリアム・ボネ(フランス)

83.ダヴィド・ブシェ(フランス)

84.ナセル・ブアニ(フランス)

85.アルノー・クールテイル(フランス)

86.レミ・ポリオル(フランス)

87.ガブリエル・ラッシュ(ノルウェー)

88.ドミニク・ローラン(カナダ)

89.ベノワ・ヴォグルナール(フランス)

 

総合を狙える選手を入れていないこともあり、ステージ優勝を狙って走ることになります。

その中でも、今年のフランスチャンピオンに輝いた新鋭スプリンター・ブアニに注目が集まります。

実力的にもスプリントステージでの勝利の可能性は大いにあると言えるでしょう。

そして、ボネやローランといったスピードマンがリードアウトを務めることになりそう。

また、登坂力のあるポリオルは山岳賞争いに加わりたいところ。

 

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■ガーミン・シャープ(アメリカ)

 

91.アンドリュー・タランスキー(アメリカ)

92.トーマス・デッケル(オランダ)

93.コルド・フェルナンデス(スペイン)

94.ミケル・クレーデル(オランダ)

95.レイモンド・クレーデル(オランダ)

96.クリストフ・ルメヴェル(フランス)

97.マルティン・マースカント(オランダ)

98.トーマス・ピーターソン(アメリカ)

99.ヨハン・ファンスーメレン(ベルギー)

 

ツール・ド・ロマンディ総合2位、そして直前のツール・ド・ランで総合優勝のタランスキーを総合エースに抜擢。

昨年もブエルタを経験しており、今年はいよいよリザルトを残してトップオールラウンダーの仲間入りができるか。

ツール・ド・フランス出場を直前で逃したルメヴェルも総合上位候補。

バスク出身のフェルナンデスを筆頭に、クレーデル兄弟やマースカントらスピードマンも豊富にメンバー入り。

出場停止が明けガーミンで復活を果たしたデッケルの参戦にも注目が集まります。

 

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■カチューシャ(ロシア)

 

101.ホアキン・ロドリゲス(スペイン)

102.パーヴェル・ブルット(ロシア)

103.シャヴィエル・フロレンシオ(スペイン)

104.ミカエル・イグナティエフ(ロシア)

105.アルベルト・ロサダ(スペイン)

106.デニス・メンショフ(ロシア)

107.ダニエル・モレーノ(スペイン)

108.ガティス・スムクリス(ラトビア)

109.アンヘル・ヴィシオソ(スペイン)

 

6つの頂上ゴールと個人TTステージが1つというコース設定もあり、ロドリゲスにとってはここ数年のグランツールの中では最もチャンスがあるか。

初日のTTTも含め、TTステージでどれだけまとめられるかがカギ。

アシストには、先のブエルタ・ア・ブルゴス総合優勝のモレーノやロサダといった定番メンバーに加え、今回はメンショフが加わり、山岳での強力さは随一。

スプリンターを入れず、完全ロドリゲスシフトで臨みます。

モレーノらアシストを務める選手たちは、これまでたびたびあったステージごとの大きな波を無くし、終始安定した走りができるかもポイントとなるでしょう。

 

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■ランプレ・ISD(イタリア)

 

111.ダミアーノ・クネゴ(イタリア)

112.ウィナー・アンドリュー・アナコナ(コロンビア)

113.ダヴィデ・チモライ(イタリア)

114.デニス・コスチュク(ウクライナ)

115.オレクサンドル・クヴァチュク(ウクライナ)

116.マルコ・マルザーノ(イタリア)

117.プルゼミスラウ・ニエミエツ(ポーランド)

118.モリス・ポッソーニ(イタリア)

119.ダヴィデ・ヴィガーノ(イタリア)

 

クネゴはジロの後、ツールを回避しブエルタに集中。

ジロ総合6位に続き、ここでの総合争いにも意欲を燃やします。

2枚看板として臨んだジロの時とは異なり、山岳アシストも揃えたうえで単独エースとして臨む分、より勝負に集中できるメリットも。

やはりカギはTTと見て良いでしょう。

スプリントステージでは、チモライとヴィガーノが上位を狙います。

 

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■リクイガス・キャノンデール(イタリア)

 

121.エロス・カペッキ(イタリア)

122.マチェイ・ボドナール(ポーランド)

123.マウロ・ダダルト(イタリア)

124.ディヅィアーノ・ダラントニア(イタリア)

125.マチェイ・パテルスキ(ポーランド)

126.ダニエーレ・ラット(イタリア)

127.クリスティアーノ・サレルノ(イタリア)

128.ケイタノ・ホセ・サルミエント(コロンビア)

129.エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア)

 

これまでエースを支える役割を担うことが多かったカペッキがついにエースとしてグランツールに臨みます。

昨年のブエルタは総合21位、今年はそれ以上のリザルトを残すことは実力的に十分に可能。

山岳アシストに若い選手を揃え、新戦力の登場にも期待がかかります。

ロンドンオリンピックではトラック・オムニアムでメダル争いを演じたヴィヴィアーニがスプリントエース。

シチュエーションを問わず、持ち前のスピードを発揮できるだけに、ステージ勝利のチャンスも大いにあるでしょう。

 

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■ロット・ベリソル(ベルギー)

 

131.ユルゲン・ファンデンブロック(ベルギー)

132.バルト・デクレルク(ベルギー)

133.イェンス・デブッシェレ(ベルギー)

134.アダム・ハンセン(オーストラリア)

135.オリヴィエ・カイセン(ベルギー)

136.ジャンニ・メールスマン(ベルギー)

137.ヴィセンテ・レイネス(スペイン)

138.ヨースト・ファンレイエン(ベルギー)

139.フレデリック・ウィレムス(ベルギー)

 

ツール・ド・フランス総合4位のファンデンブロックが参戦。

ツール後の回復次第ですが、総合優勝争いに加わる可能性のある1人。

山岳アシストの手薄さが気になるところですが、ファンデンブロック自らレースを組み立てることができるだけに、大きな問題にはならないか。

スプリントは、メールスマンかレイネスが担当。

また、逃げでのステージ優勝を狙える選手が多く、つなぎのステージでも積極的な走りに期待が持てそうです。

 

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■オメガファルマ・クイックステップ(ベルギー)

 

141.トニー・マルティン(ドイツ)

142.ダリオ・カタルド(イタリア)

143.ケヴィン・デウェールト(ベルギー)

144.セルジュ・パウエルス(ベルギー)

145.フランティセク・ラボン(チェコ)

146.ゲルト・スティーグマンス(ベルギー)

147.ゼネク・スティーバー(チェコ)

148.ニキ・テルプストラ(オランダ)

149.クリストフ・ファンデワーレ(ベルギー)

 

怪我の影響で不本意な形で終えたツールを経て、オリンピックではTTで銀メダルと復調のマルティン。

個人・チーム両方のTTでのアルカンシェル獲得を目指し、ブエルタには調整出場。

個人TTが控える第11ステージまでは走ることになるでしょう。

一方で、総合はカタルドが狙うことになるか。

ジロでは総合上位を経験しており、このブエルタでも総合争いに加わりたい。

また、シクロクロス界の英雄・スティーバーがついにグランツールデビュー。

逃げ、スプリントともに非凡さを持っており、初のグランツールでどこまで戦えるか見ものです。

 

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■オリカ・グリーンエッジ(オーストラリア)

 

151.アラン・デイヴィス(オーストラリア)

152.サイモン・クラーク(オーストラリア)

153.ジュリアン・ディーン(ニュージーランド)

154.ミッチェル・ドッカー(オーストラリア)

155.キャメロン・メイヤー(オーストラリア)

156.トラヴィス・メイヤー(オーストラリア)

157.ウェズリー・サルツバーガー(オーストラリア)

158.ダニエル・テクレハイマノット(エリトリア)

159.ピーテル・ウェーニング(オーストラリア)

 

ジロ、ツール同様、狙いはステージ勝利。

スプリンターのデイヴィスや、アタッカーのクラークの動きに注目。

Cメイヤーは将来の総合系ライダーと言われており、今後を見据えてチャレンジしたいところ。

また、テクレハイマノットはエリトリア人としてはもちろんのこと、黒色人種のアフリカ選手としては初のグランツール出場。

パイオニアとして大きな期待がかかる今回、まずは完走を目指します。

 

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■ラボバンク(オランダ)

 

161.ロベルト・ヘーシンク(オランダ)

162.ラース・ボーム(オランダ)

163.マッティ・ブレシェル(デンマーク)

164.ステフ・クレメント(オランダ)

165.フアン・マヌエル・ガラテ(スペイン)

166.バウク・モレッマ(オランダ)

167.グリシャ・ニールマン(ドイツ)

168.ローレンス・テンダム(オランダ)

169.デニス・ファンウィンデン(オランダ)

 

昨年総合4位、最終日に劇的な逆転ポイント賞のモレッマに期待がかかります。

ツールはリタイアに終わったものの、脚質的にブエルタ向き。

同様にツールを途中離脱したエース・ヘーシンクも参戦。

ともにクラシカ・サン・セバスティアンで好調をアピールし、2枚看板としてマイヨ・ロホ獲得を目指します。

地元オランダで開催される世界選手権に向けても、良い流れを作りたいところ。

TTではボーム、スプリントではブレシェルやファンウィンデンが中心となりそう。

 

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■レディオシャック・ニッサン(ルクセンブルク)

 

171.マキシム・モンフォール(ベルギー)

172.ヤン・バークランツ(ベルギー)

173.ダニエレ・ベンナーティ(イタリア)

174.ローラン・ディディエ(ルクセンブルク)

175.リーナス・ゲルデマン(ドイツ)

176.マルケル・イリサール(スペイン)

177.ティアゴ・マシャド(ポルトガル)

178.グレゴリー・ラスト(スイス)

179.ヘイデン・ルールストン(ニュージーランド)

 

スキャンダルに揺れるチームは、それを打ち破る走りができるか。

総合エースはモンフォール。

昨年の総合6位を上回る好成績を目指します。

売り出し中のバークランツも総合上位を狙える実力の持ち主。

スプリンターのベンナーティを筆頭にスピードマンやTTスペシャリストを揃えて臨む今回、初日のTTTでは優勝候補の1つと言えるかもしれません。

 

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■SKY(イギリス)

 

181.クリス・フルーム(イギリス)

182.フアン・アントニオ・フレチャ(スペイン)

183.セルジオ・エナオ(コロンビア)

184.ダニー・ペイト(アメリカ)

185.リッチー・ポート(オーストラリア)

186.イアン・スタナード(イギリス)

187.ベン・スウィフト(イギリス)

188.リゴベルト・ウラン(コロンビア)

189.サビエル・サンディオ(スペイン)

 

昨年総合2位、先のツール・ド・フランスでも総合2位に入ったフルームが今回は頂点を狙います。

ウィギンスのアシストをしながらも力を持て余した感のあるツール、TTで銅メダル獲得のオリンピックと、良い流れで臨むブエルタでどれだけの力を見せるかに期待。

ジロ・デ・イタリアで総合7位のウラン、同9位のエナオ、ツールでのアシストの記憶が新しいポートと、自らも総合を狙える選手たちがアシストに控える豪華布陣。

また、スプリントステージではスウィフトで勝利を狙う公算。

フレチャ、ペイト、スタナードと平地系ライダーを揃え、チーム全体を見てもバランスを重視したメンバー構成というイメージ。

 

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■アルゴス・シマノ(オランダ)

 

191.ジョン・デゲンコルブ(ドイツ)

192.コーン・デコルト(オランダ)

193.土井雪広(日本)

194.トム・デュムラン(オランダ)

195.ヨハネス・フローリンガー(ドイツ)

196.アレクサンドル・ジェニエ(フランス)

197.サイモン・ゲスク(ドイツ)

198.チェリー・ウポン(フランス)

199.ジ・チェン(中国)

 

やはり何といっても土井選手のメンバー入りでしょう。

惜しい形でツールメンバー入りを逃しましたが、目標を切り替えたブエルタにはしっかりと9人の枠に入りました。

直前のブエルタ・ア・ブルゴス第3ステージではゴールスプリントで7位に入り、好調さをアピール。

昨年のブエルタ同様、逃げで活路を見出したい。

 

チームはデゲンコルブのスプリント勝利にスポットを充て、一丸となって盛り立ててくるでしょう。

アップダウンに強いフローリンガーやジェニエ、総合力のある若手・デュムランでもステージを狙います。

また、ジ・チェンは中国人選手初のグランツール出場を果たします。

 

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■サクソバンク・ティンコフバンク(デンマーク)

 

201.アルベルト・コンタドール(スペイン)

202.ヘスス・ヘルナンデス(スペイン)

203.ラファエル・マイカ(ポーランド)

204.ダニエル・ナバーロ(スペイン)

205.ベンハミン・ノバル(スペイン)

206.セルジオ・パウリーニョ(ポルトガル)

207.ブルーノ・ピレス(ポルトガル)

208.ニキ・セレンセン(デンマーク)

209.マッテオ・トザット(イタリア)

 

エネコ・ツールで戦線復帰を果たしたコンタドールの今シーズン最大のターゲットとなるのがブエルタ。

エネコでは平地・TT・急坂・石畳とこなし、総合4位と復帰戦を飾っており、好調で乗り込むのは間違いなさそう。

モチベーション次第では前半の山岳ステージから攻撃を仕掛けてくる可能性も。

アシストもコンタドールシフトのごとく、ナバーロ・ヘルナンデス・ノバル・パウリーニョといった長年苦楽を共にしてきたメンバーに加え、Nセレンセンとトザットのベテラン2人がまとめ役。

チーム期待の若手・マイカの働きにも注目。

まずは初日のTTTで上位につけ、エースの臨戦態勢を盛り立てたいところです。

 

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■ヴァカンソレイユ・DCM(オランダ)

 

211.トーマス・デヘント(ベルギー)

212.マルティン・ケイゼル(オランダ)

213.セルゲイ・ラグティン(ウズベキスタン)

214.ピム・リヒハルト(オランダ)

215.バルトヤン・リンデマン(オランダ)

216.トマシュ・マルチンスキ(ポーランド)

217.ワウテル・モル(オランダ)

218.ロブ・ルイヒ(オランダ)

219.ラファエル・バルス(スペイン)

 

ジロのクイーンステージを制する劇的な走りで総合3位となったデヘントは、一躍今大会の総合優勝候補の1人に。

ジロ直後にブエルタ出場を明言しており、十分に調整を行って臨んでくることでしょう。

スプリンターを入れず、ルイヒやラグティン、バルスといった山岳アシストを揃えている点でも、デヘントでの総合争いを目論むチームの思惑が感じられます。

初日のTTTを好位置に付け、終始戦いやすい位置で走ることが1つ好リザルトの条件となりそう。

そして、デヘント自身の抜群の勝負勘にも期待。

 

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ブエルタ・ア・エスパーニャオフィシャルサイト http://www.lavuelta.com/

 

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