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サイクルポータルサイト「Cyclist」寄稿-ロードレース2013シーズン展望<2> シーズン前半編

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ロードレース2013年シーズン展望の第2弾が1月4日に「cyclist」にてアップされました。

 

Cyclist

ロードレース2013シーズン展望<2> シーズン前半編

春のクラシック“本命”はシーズン序盤で分かる!

1月からレース結果をしっかりと追うべし

 

その名の通り、春のクラシックをメインに、シーズン前半について書かせていただいています。

クラシックシーズンまでの大まかな流れや、注目選手を押さえていただける内容になっております。

 

ぜひご一読くださいませ。

 

cyclist http://cyclist.sanspo.com/

 

リエージュ~バストーニュ~リエージュ-Review

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春を締めくくる“ドワイエンヌ”。

アルデンヌクラシック第3戦にして、最も歴史と格式の高さを誇るリエージュ~バストーニュ~リエージュの今年のレースは、その由緒にふさわしいレースとなりました。

歴史的大逆転が生まれた今回のレースを振り返りましょう。

 

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リエージュ~バストーニュ~リエージュ(Liège~Ans、257.5km)-4月22日

 

【結果】

1.マキシム・イグリンスキー(カザフスタン、アスタナ) 6:43:52

2.ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、リクイガス・キャノンデール) +21″

3.エンリコ・ガスパロット(イタリア、アスタナ) +36″

4.トマ・ヴォクレール(フランス、ユーロップカー) +36″

5.ダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・バラクーダ) +36″

6.バウク・モレッマ(オランダ、ラボバンク) +36″

7.サムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) +36″

8.ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ランプレ・ISD) +36″

9.ライダー・ヘシェダル(カナダ、ガーミン・バラクーダ) +36″

10.イェーレ・ファネンデルト(ベルギー、ロット・ベリソル) +36″

 

フルリザルト(公式サイト)

 

一時13分近くタイム差を稼いだ逃げ集団に対し、追走ムードが強まり始めたのは残り100kmを前に。

メイン集団がスピードを上げると、タイム差は一気に縮まり始めます。

追走気運が高まる中、残り85kmのCôte de la Haute-Levéeでローラン、キリエンカ、ルレイの3人がアタック。

この3人は残り72kmで迎えるCol du Rosierで逃げメンバーに合流。

 

ロットやカチューシャが中心となって牽引していたメイン集団は、最初の勝負どころでもあるCôte de La RedouteでBMCが主導権を奪取しペースを引き上げます。

集団後方では優勝候補の1人・バルベルデにメカトラが発生、すぐさまアシストのバイクに跨るもペースの上がった集団からは脱落を余儀なくされます。

この動きで集団は一気に30名弱に。

 

最後から2番目の登坂区間Côte de La Roche aux Fauconsを前に、逃げていた選手たちは全員吸収。

そしてこの上りでニバリがアタック。

ここは2連覇を狙う優勝候補筆頭ジルベール、好調ファネンデルトらがしっかりとチェック。

しかし頂上通過と同時にペースが緩んだ隙を突いて、再度ニバリがアタック。

このアタックに他の選手たちは誰が追うかでお見合い状態に。

プロトン屈指のダウンヒラーであるニバリ相手に、有力選手たちは一気に劣勢に立たされます。

 

追うべき集団はアタックとお見合い、集団分裂と一体化の繰り返し。

順調に走るニバリとの差は46秒にまで広がります。

 

最後の難関Côte de Saint-Nicolasを前に、メイン集団ではイグリンスキーとロドリゲスが抜け出すことに成功。

これに追随すべくマーティンとローランも集団から抜け出し、前の2人を追います。

そして、Côte de Saint-Nicolasでイグリンスキーがロドリゲスを突き放し、ニバリへの追撃態勢を強めます。

快調に見えたニバリの脚は急激に止まり始め、残り2kmでイグリンスキーとの差は11秒。

 

ゴールに向かう上りでもがくニバリと、俄然ペースを上げるイグリンスキーとの状態の差は明らか。

残り1kmのフラムルージュを前に追い付いたイグリンスキーは、一度二度ニバリの様子に目をやって渾身のアタック。

脚が売り切れたニバリは追うことができず。

 

残り500mの左カーブで勝利を確信したイグリンスキーはガッツポーズ。

ゴールまでのウイニングランを何度もガッツポーズで飾り、カザフスタン選手としては2回優勝のヴィノクロフに次ぐ3回目の栄冠に。

 

ゴールまであと1kmというところまで逃げ続けたニバリは、最終的に21秒差を付けられ肩を落としながらゴール。

1人また1人と選手を削っていきながらゴールを目指した追走グループは、結局3位争いのスプリント。

先のアムステル・ゴールドレースを制したガスパロットが先頭でゴールし、アスタナが1・3フィニッシュ。

 

ここへきて復調の兆しを見せ、優勝候補筆頭に挙げられていたジルベールは自ら勝負に出ることができないまま、最後の登坂区間Côte de Saint-Nicolasで追走集団からも脱落。

最終的に1分27秒遅れの16位でゴール。

また、一時はイグリンスキーとともに追走態勢をとったロドリゲスも失速。

こちらも1分遅れの15位でレースを終えています。

 

【優勝予想アンケート結果】

4/20~22に実施した優勝予想アンケートの結果(得票数27、小数点以下四捨五入)

 

フィリップ・ジルベール 33%

ダミアーノ・クネゴ 19%

フレフ・ファンアーヴェルマート 7%

ホアキン・ロドリゲス 7%

イェーレ・ファネンデルト 7%

アンディ・シュレク 4%

エンリコ・ガスパロット 4%

ミハエル・アルバジーニ 4%

アレハンドロ・バルベルデ 4%

サムエル・サンチェス 4%

ヴィンチェンツォ・ニバリ 4%

Other 4%

 

ご協力いただいたみなさま、ありがとうございました。

今後は、5月のジロ・デ・イタリアにて何かできないか企画中…。

その際は、またご協力いただけますと幸いです。

 

【戦評】

レースを追うごとに内容が良くなっていたジルベールを軸に展開されると予想された今回のレース。

本ブログ予想アンケートでもジルベール票が多かったことが、それを物語っていたとも言えるでしょう。

しかし、蓋を開けてみれば誰もが想像していなかった展開となりました。

 

2010年にはモンテパスキ・ストラーデビアンケ(現ストラーデビアンケ)で優勝、その年のクラシックでは優勝候補にも挙げられたイグリンスキー。

2年経ち経験値と勝負勘を身に付け、ついにこの時を迎えました。

勝因としては、実力や絶好調のチーム力はもちろん、自分の脚を信じて勝負に行ったメンタル面が大きかったのではないでしょうか。

先のアムステルでは優勝したガスパロットを、フレーシュ・ワロンヌでは5位に入ったキセロフスキーのサポート役に回っており、このレースでも終盤で追走集団から抜け出した際に一緒に抜け出したロドリゲスを抑えるべくローテーションしない選択もあったはず。

後ろに控えたガスパロットやキセロフスキーを待つことなく、自ら攻めた結果がこの勝利に表れたと言えそう。

Côte de La Roche aux Fauconsでニバリの動きに合わせるのではなく、最後まで自分のタイミングで行くことを貫いた判断も奏功しました。

これまで“北のクラシック”で力を発揮するイメージが強かった選手ですが、この勝利でクラシックハンターとしてはトップクラスの1人として誰もが認める存在になりました。

 

前述したように、これまでとは見違えるほどのアスタナのチーム力も見逃せません。

かつてのように、ヴィノクロフ・コンタドール・アームストロングといったスーパーエース頼りのチームづくりではなくなったことが、かえって所属選手たちの勝負姿勢に表れているのではないでしょうか。

今年のクラシックを通して、集団をコントロールするというよりは中盤で誰かがアタックをしてエースの負担を軽くする動きが目立っていました。

ワンデー、ステージともに勝負できる選手が育ち、今後はプロトンをまとめるチームとしての役割を求められることでしょう。

 

悔やんでも悔やみきれないのは、2位に終わったニバリ。

しかし、上りでアタックし、下りで他の選手を突き放し、持ち前の独走力でゴールを目指す展開は、この日で言えば唯一の勝ちパターンだったはず。

そう考えれば、やるべきことはやりつくしたとも捉えることができるか。

ただ、勝負のタイミングが最後の登坂区間であるCôte de Saint-Nicolasであれば、また違った結果になっていたかもしれません。

 

最終的に16位と惨敗のジルベール。

去年が絶好調だったとはいえ、本来の状態からも程遠かったというのが実際のところでしょう。

決して良いとは言えない現状で勝つには、やはり勝負どころでのアシストの駒数が足りなかったのが敗因の1つか。

とはいえ、有力選手だけに絞られた局面で力を発揮できなかった点で、ジルベール本人の状態改善が必要なのは明白。

休養を経て、地元リエージュがグランデパールとなるツールまでには復調したい。

 

本ブログ予想アンケートでジルベールに次いで人気の高かったクネゴは、ピーキングがズレた印象。

落車するまでは動きの良かったアムステル後、険しい山岳ステージがいくつも設定されたジロ・デル・トレンティーノに出場。

そこでステージ1勝を挙げたものの、脚を使いすぎた可能性は否めません。

一方で、トレンティーノでは鳴りを潜めていたスカルポーニが代わってこの日は8位入線。

ランプレのエース2人にとっては、レーススケジュールの明暗がくっきり分かれた格好。

 

アルデンヌクラシック全体を通して、高いレベルで安定していた選手たちがこのレースでも上位に名を連ねました。

今回もトップ10入りしたマーティン、モレッマ、ファネンデルトらは、来年以降にも期待のかかる若手有望株として押さえておきたいところです。

逆に、バルベルデやシュレク兄弟は期待外れな結果に。

 

日本人選手2名はともに途中リタイア。

別府選手は2日後に控えるツール・ド・ロマンディ、そしてシーズン前半の目標であるジロ・デ・イタリアを見据え、このリタイアは想定内といったところか。

また、土井選手も1週間後の全日本選手権を前に、一仕事終え無理せずバイクを降りたと見て良さそうです。

 

リエージュ~バストーニュ~リエージュオフィシャルサイト

http://www.letour.fr/indexLBL_fr.html

 

【関連記事】

リエージュ~バストーニュ~リエージュ-Preparation

リエージュ~バストーニュ~リエージュ2012・優勝予想アンケート

 

リエージュ~バストーニュ~リエージュ2012・優勝予想アンケート

1件のコメント

春のクラシック最終戦となる、リエージュ~バストーニュ~リエージュ(4月22日開催)の優勝予想アンケートを行います。

 

先のアムステル・ゴールドレース、フレーシュ・ワロンヌなど最近の成績から優勝者を予想するのはもちろん、贔屓の選手を希望的観測込みで投票するのもよし、それぞれみなさまの思いのままに票を投じてみてください。

こちらで優勝候補者をアップしてみましたが、その他の選手を「Other」から投稿または追加ノミネートしていただくことも可能です。

 

なお、4月20日現在のスタートリストに名を連ねている選手からセレクトしております。

したがって、レース当日に当該選手が出場していない場合もございますが、その辺は何卒ご了承ください。

 

予想が的中したところで何があるわけでもないのですが、サイクルスポーツファンの意識調査といった感覚でご参加くださると嬉しいです。

得票率は、Jsportsでのレース中継開始後に私のTwitterにて発表を予定しております。

みなさまのご協力、よろしくお願いします。

 

暫定スタートリストは公式サイト、またはCycling Feverからどうぞ。

 

【参考】

リエージュ~バストーニュ~リエージュ-Preparation

 

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This blog is a fan of Japanese professional road cycling.

Here is the winner of Liège-Bastogne-Liège 2012 questionnaire expected to be held on April 22.

Please come to vote you.

 

On a race day, voter turnout will be announced in my Twitter.

 

 

 

リエージュ~バストーニュ~リエージュオフィシャルサイト

http://www.letour.fr/indexLBL_fr.html

 

リエージュ~バストーニュ~リエージュ-Preparation

2件のコメント

シーズンに盛況と彩りを与えた“春のクラシック”もいよいよ最終戦。

最後を飾るのは、恒例のリエージュ~バストーニュ~リエージュ。

アルデンヌクラシック最終戦にもあたるこのレースの主役は、もちろん登坂力に長けたクラシックレーサーやステージレーサー、クライマーになります。

 

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リエージュ~バストーニュ~リエージュ(Liège~Ans、257.5km)-4月22日

【過去5年の優勝者】

2011年 フィリップ・ジルベール

2010年 アレクサンドル・ヴィノクロフ

2009年 アンディ・シュレク

2008年 アレハンドロ・バルベルデ

2007年 ダニーロ・ディルーカ

 

【コース分析】

 

ラスト5km勾配

 

●通過する急坂区間(レース距離・名称・登坂距離・平均勾配)

70.0km Côte de La Roche-en-Ardenne 2.8km 6.2%

116.5km Côte de Saint-Roch 1.0km 11%

160.0km Côte de Wanne 2.7km 7.3%

166.5km Côte de Stockeu(Stèle Eddy Merckx) 1.0km 12.2%

172.0km Côte de la Haute-Levée 3.6km 5.7%

185.0km Col du Rosier 4.4km 5.9%

198.0km Côte du Maquisard 2.5km 5%

208.0km Mont-Theux 2.7km 5.9%

223.0km Côte de La Redoute 2.0km 8.8%

238.0km Côte de La Roche aux Faucons 1.5km 9.3%

252.0km Côte de Saint-Nicolas 1.2km 8.6%

 

昨年との比較では、レース距離が2km長くなり、登坂区間も70.0km地点・Côte de La Roche-en-Ardenneが追加され11ヶ所となっています。

しかし、その他の登坂区間は例年同様。

先のアムステル・ゴールドレースやフレーシュ・ワロンヌほどの激坂は少ないとはいえ、次々と訪れるアップダウンが選手たちの脚を削っていくことでしょう。

 

最初の勝負ところとしては、223.0km地点・Côte de La Redoute。

最大勾配17%、スピードが上がった状況で迎えることもあり、有力選手にとっては位置取りによってクリアの仕方が変わってくることに。

 

早めに仕掛けたい選手にとって大きなポイントとなるのは、238.0km地点・Côte de La Roche aux Faucons。

2009年にアンディ・シュレクが圧勝した際に勝負をかけた場所でおなじみ。

 

そして、ゴールまで残り5kmを前に迎えるCôte de Saint-Nicolas。

一発のパンチ力を備える選手はここで確実に勝負に出るはず。

また、ゴールスプリントに賭ける選手にとっては我慢の上りに。

 

ゴール前は若干の上りレイアウト。

しかし、スプリント力のある選手にとっては全く問題ないレベル。

残り500mで左に折れると、ゴールまでは直線。

少人数でのゴールスプリントになれば、この直線で劇的なクライマックスとなることでしょう。

 

過去のレースを見ても、小集団スプリント、独走ゴール、いずれのパターンもあり得るのがこのレースの特徴。

果たして今年はどのようなレース展開になるでしょうか。

 

【注目選手】

押さえておきたい選手を独断でピックアップ。

暫定スタートリストは公式サイト、またはCycling Feverから。

 

リナルド・ノチェンティーニ(イタリア、アージェードゥーゼル・ラモンディール)

エンリコ・ガスパロット(イタリア、アスタナ)

ロベルト・キセロフスキー(クロアチア、アスタナ)

ローマン・クロイツィゲル(チェコ、アスタナ)

フィリップ・ジルベール(ベルギー、BMCレーシングチーム) ←ディフェンディングチャンピオン

フレフ・ファンアーヴェルマート(ベルギー、BMCレーシングチーム)

ティジェイ・ファンガーデレン(アメリカ、BMCレーシングチーム)

ピエリック・フェドリゴ(フランス、FDJ・ビッグマット)

サムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)

イゴール・アントン(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)

ライダー・ヘシェダル(カナダ、ガーミン・バラクーダ)

クリストフ・ルメヴェル(フランス、ガーミン・バラクーダ)

ダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・バラクーダ)

ファビアン・ウェーグマン(ドイツ、ガーミン・バラクーダ)

ミハエル・アルバジーニ(スイス、グリーンエッジ)

別府史之(日本、グリーンエッジ)

サイモン・ジェランス(オーストラリア、グリーンエッジ)

オスカル・フレイレ(スペイン、カチューシャ)

ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)

ダミアーノ・クネゴ(イタリア、ランプレ・ISD)

ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ランプレ・ISD)

ディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・ISD)

バルト・デワーレ(ベルギー、ランドバウクレジット・ユーフォニー)

ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、リクイガス・キャノンデール)

ユルゲン・ファンデンブロック(ベルギー、ロット・ベリソル)

イェーレ・ファネンデルト(ベルギー、ロット・ベリソル)

アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) ←2006,2008年チャンピオン

ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、モビスター)

シルヴァン・シャヴァネル(フランス、オメガファーマ・クイックステップ)

ドリス・デヴェナインス(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ)

ロベルト・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク)

スティーブン・クルイシュウィック(オランダ、ラボバンク)

バウク・モレッマ(オランダ、ラボバンク)

ルイス・レオン・サンチェス(スペイン、ラボバンク)

ベン・ヘルマンス(ベルギー、レディオシャック・ニッサン)

クリストファー・ホーナー(アメリカ、レディオシャック・ニッサン)

アンディ・シュレク(ルクセンブルク、レディオシャック・ニッサン) ←2009年チャンピオン

フランク・シュレク(ルクセンブルク、レディオシャック・ニッサン)

ジェローム・コッペル(フランス、ソール・ソジャサン)

ブリース・フェイユ(フランス、ソール・ソジャサン)

ジュリアン・シモン(フランス、ソール・ソジャサン)

セルジオ・エナオ(コロンビア、SKY)

トーマス・ロヴクイスト(スウェーデン、SKY)

ラース・ペーター・ノルドハウグ(ノルウェー、SKY)

土井雪広(日本、アルゴス・シマノ)

アレクサンドル・ジェニエ(フランス、アルゴス・シマノ)

ピエール・ローラン(フランス、ユーロップカー)

トマ・ヴォクレール(フランス、ユーロップカー)

カールステン・クローン(オランダ、サクソバンク)

ニキ・セレンセン(デンマーク、サクソバンク)

フリアン・エルファレ(フランス、チームタイプ1・サノフィ)

ピーター・セリー(ベルギー、トップスポルトフラーンデレン・メルカトール)

ジョニー・フーガーランド(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM)

ワウテル・プールス(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM)

リューウェ・ウェストラ(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM)

 

シーズン前半のターゲットをこのレースに絞っている選手も多く、各チームともエースクラスをしっかりと揃えてきた印象。

同時に、先のアルデンヌ2戦を終えて、ある程度好調な選手と調子の上がりきっていない選手との区別ができるようになってきました。

 

尻上がりに調子を上げてきているジルベールの2連覇なるか。

レース内容的にも勝負に絡むところまではきており、あとはお家芸である“黄金のタレ”が無ければ…といったところか。

昨年と比較して身体を絞りきれていない感じもありますが、元々持ち合わせるポテンシャルで十分に勝負できるでしょう。

このレースは急坂でのスプリントではない分、アルデンヌ3戦の中で最もジルベール向きのコース。

アシストの駒に不安があることは否めませんが、ファンアーヴェルマートらがライバルチームのアタックを上手くチェックしながら、ジルベールを最終局面へ送り込みたい。

ゴールスプリントになればジルベールの勝ちパターンか。

 

レース全体を掌握するであろうチームとして挙げられるのは、カチューシャとロット。

カチューシャはもちろんロドリゲスで連勝を狙います。

早めに仕掛けて逃げ切る展開は考えにくく、勝負をかけるとすれば最後の上り区間であるCôte de Saint-Nicolasか。

ここで数人に絞り、スプリントに持ち込む公算が高そう。

しかし、この時にジルベールを引き連れてしまうと分が悪くなるだけに、レース中盤以降のチームの動きでジルベールらライバルを消耗させたい。

 

ロットはアムステル2位で一躍スターダムにのし上がったファネンデルトがエース。

フレーシュでも集団をコントロールし、チーム力の高さも証明。

発射台兼セカンドリーダーとしてファンデンブロックがおり、終盤の登坂区間で勝負をしたいところ。

急坂でのスピードアップやスピード持久力の高さをウリにするファネンデルトにとっては、このレースでもチャンスは大。

アムステルで見せたスプリント力も展開次第で武器になることでしょう。

 

チーム力で続くのは好調アスタナ。

アムステル優勝のガスパロット、フレーシュ5位のキセロフスキーが今回も中心に。

展開によってはクロイツィゲルにも勝負の機会が巡ってきそう。

恐らくレースコントロールをする動きは見せず、後半にアシスト陣がアタックしてかき回しながら、エース格3選手の負担を軽くする作戦。

 

アルバジーニ、ジェランスの2枚看板擁するグリーンエッジ。

特にフレーシュでのアルバジーニの走りはチームにとって大きな希望を与えるものだったはず。

アムステルではアルバジーニ→ジェランスのラインが若干機能しなかった感がありましたが、今回はどう臨むか。

ジェランスがこのレースに合わせていればエースを務めるでしょうが、そうでなければ好調アルバジーニに託す可能性も。

2人ともにスプリント勝負ができるだけに、最後まで粘ってゴール前で爆発といきたい。

 

フレーシュを回避し、ジロ・デル・トレンティーノで調整に充てたクネゴ。

2006年の3位が最高位で、なかなか勝負に絡めないのがここ数年の傾向。

しかし、好調さは維持しておりトレンティーノでもステージ優勝。

また、かつての勝負強さを取り戻しているだけに、ライバルの動きを読めれば勝機あり。

 

兄弟で勝ち取ったとも言える2009年以来の優勝を狙うシュレク兄弟。

ここまで勝負できずにいるアンディは果たしてここをピークに持ってきているか。

現状ではフランクがエースを務めることになりそうですが、そのフランクも先のアルデンヌ2戦では不発。

好調さを維持するライバルに対して太刀打ちできるかがポイント。

仮に調子を上げてきた場合でも、スプリントまで持ち込むのは完全な負けパターン。

先手を打って逃げ勝ちたい。

 

その他、アムステルで好走したヴォクレールやフレーシュで6位のマーティン、アムステルとフレーシュいずれも高いレベルで安定した成績のモレッマらも有力。

調子の上がらないバルベルデは、相性の良いこのレースで活躍できるか。

フレーシュを回避したサムエル・サンチェスも好調のまま臨んでくるはず。

 

フレーシュに続き出場の別府選手と土井選手にも期待。

別府選手は優勝を狙うチームのアシストとして目立つ働きを見せられるか。

ジロを控え、調整具合も1つ注目ポイント。

土井選手は、比較的フリーで動けるチームとして今後につながるアピールができるか。

逃げに乗ることも考えられるでしょう。

 

【優勝予想】

フィリップ・ジルベール

 

リエージュ~バストーニュ~リエージュオフィシャルサイト

http://www.letour.fr/indexLBL_fr.html

 

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【予告】

春のクラシック最終戦ということで、優勝予想アンケートを実施予定。

4月20日(金)中にはアップしたいと思っております。

ぜひ今回もみなさまのご協力、よろしくお願いします。

 

フレーシュ・ワロンヌ-Review

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アルデンヌクラシック第2戦は、最大勾配26%のユイの壁での上りスプリント決戦。

距離こそ194kmと短いものの、コース距離だけでは一概に判断できない10の急坂が選手を苦しめます。

そして、その難コースをついに大本命が制することとなります。

 

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フレーシュ・ワロンヌ(Charleroi~Huy、194km)-4月18日

 

【結果】

1.ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 4:45:41

2.ミハエル・アルバジーニ(スイス、グリーンエッジ) +04″

3.フィリップ・ジルベール(ベルギー、BMCレーシングチーム) +04″

4.イェーレ・ファネンデルト(ベルギー、ロット・ベリソル) +04″

5.ロベルト・キセロフスキー(クロアチア、アスタナ) +07″

6.ダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・バラクーダ) +09″

7.バウク・モレッマ(オランダ、ラボバンク) +09″

8.ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、リクイガス・キャノンデール) +09″

9.ディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・ISD) +09″

10.ユルゲン・ファンデンブロック(ベルギー、ロット・ベリソル) +11″

 

フルリザルト(公式サイト)

 

強い横風の中、エスケープを決めたのはFDJのルーとランドバウクレジットのベレマケルス。

その後数人が2人の追走を試みるも、結局それが許されたのはトップスポルトのアルメのみ。

集団はこの3人を泳がす格好で進みます。

 

3回通過する“ユイの壁”の1回目をクリア後、集団を牽引するのはファネンデルト擁するロットとロドリゲスを何としても勝たせたいカチューシャ。

徐々にペースを上げて、2回目の“ユイの壁”を目指します。

 

2回目の“ユイの壁”を前に、アルメを吸収。

そして集団に動きが。

注目の1人、アンディ・シュレクがチームメートのディディエの発射でアタック。

この動きにカチューシャはトロフィモフを、アスタナはフォフォノフを送り込み、アンディの動きを抑え込みます。

結局、ユイを前にアンディは逃げを断念。

 

2回目の“ユイの壁”で有力選手が次々と前方へ。

エース・アルバジーニの位置取りに力を使った別府選手、ユイの入口で後方へ番手を下げた土井選手はともに、ここでメイン集団から後れを取ります。

 

ゴールまで残り30kmを切って、メイン集団は活性化。

次々とアタックがかかる展開に。

コスタ、ヴィスコンティ、ロハス、キリエンカのモビスター勢が代わる代わるアタック、いずれも一時は集団から抜け出しかけるもカチューシャやロット、BMCのアシストがしっかりとチェック。

激化するメイン集団のペースアップに逃げ2人は太刀打ちできず、吸収されることとなります。

 

最後から2つ目の登坂・Côte de Villers-le-Bouilletをクリアした直後に、ガーミンのエースの1人・ヘシェダルとSKYの売り出し中・ノルドハウグが抜け出しに成功。

2人はローテーションをしながら、メイン集団に対して10秒前後の差をキープ。

そのまま勝負はクライマックスの“ユイの壁”3回目へ。

 

ゴールまで残り500mを前にヘシェダルとノルドハウグは吸収。

代わってスプリントを仕掛けたのはアルバジーニ。

しかし、冷静にタイミングを計ったロドリゲスが残り400mでスピードアップ。

激坂をものともせず後続を大きく引き離し、歓喜のゴール。

上りスプリントとはいえ、2位に4秒差を付ける圧勝劇となりました。

 

最初に仕掛けて以降、自分のペースをゴールまで守り続けたアルバジーニが大健闘の2位。

2連覇を狙ったジルベールは3位、先のアムステル・ゴールドレースでも大活躍したファネンデルトがここでも優勝争いに絡み、結果4位となっています。

 

【戦評】

これまで何度と優勝候補最右翼に挙げられながら、なかなか勝てなかったロドリゲス。

ついにクラシック初優勝を飾りました。

 

とはいえ、やはり勝つべくして勝った感はレースを観ていた誰もが抱いたことでしょう。

同胞であるスペイン勢を多くアシストに従え、終始レースをコントロール。

ライバルチームのアタックのほとんどに誰か1人をチームから送り込み、集団へと引き戻す働きも見事でした。

それもあってか、ロドリゲス自身は最後の“ユイの壁”だけ踏めば良い状況に。

これまで勝てそうで勝てなかった不遇なレースが多かった中、勝つ時はまるで簡単に決めてしまっているかのような圧勝劇。

この勝利を機に、一気に波の乗ることができるか。

次戦・リエージュ~バストーニュ~リエージュは激坂スプリントにはならないことが予想されるだけに、どうレースを組み立てるかに注目。

 

2位のアルバジーニも今シーズンの好調さをそのままにつかんだ好リザルト。

これまではスプリンターチームのトレイン牽引役や、グランツールで逃げて勝利する印象が強かった選手ですが、移籍を機にエースとしての存在感が強くなったと言えそう。

3月のヴォルタ・シクリスタ・ア・カタルーニャの総合優勝で上りの強さを証明したとはいえ、今回の好走は予想以上の出来。

ジェランスが戻ってくるリエージュでは、2枚看板で優勝争いに加わる可能性も高そうです。

また、このレースは他チームより1人少ない7名でレースを作ったチーム力も見逃してはいけないでしょう。

 

復調傾向と囁かれていたジルベールも、まずまずの走りを見せました。

同時に、昨年のアルデンヌハットトリックがいかに凄かったかを改めて感じさせられる点は致し方ないか。

とはいえ、レース全体を見ながら位置取りやアシストを統率する姿勢はさすが。

好調の2人には後塵を拝したとはいえ、やはり持っているものの違いを見せているのが今の走りに表れていると言えるでしょう。

やはりコースレイアウトからすれば、ここまでの2レースより上りが緩く、ゴール前はほぼ平坦となるリエージュが最もジルベール向き。

スプリントの強さもあるだけに、チーム一丸となって2連覇を勝ち取りに行くはず。

 

4月22日に控えるリエージュを見据えここを回避した選手が多かったとはいえ、殊勲のリザルトをマークした選手が多かったのが印象的。

アムステルの2位に続き4位に入ったファネンデルトは、もはやクラシックハンターの1人に。

また、アスタナのエースに成長したキセロフスキーの5位、アムステル10位のモレッマはここでも安定感を発揮し7位。

昨年のジロステージ1勝の22歳・ウリッシの9位入線も、将来を嘱望されるイタリア人ライダーとしては見通しの明るい走りとなったことでしょう。

 

いまや活躍を義務付けられていると言っても過言ではない日本人選手。

別府選手はレース前半の位置取りに力を使い、2回目のユイでお役御免。

トップから9分50秒差の117位でゴールも、アルバジーニの2位に大きく貢献。

一方の土井選手も、2回目のユイで番手を下げたことがきっかけで集団から脱落。

5分04秒差の100位でゴール。

2人ともにリエージュへの出場が決定しており、さらなる活躍に期待したいものです。

 

フレーシュ・ワロンヌオフィシャルサイト http://www.letour.fr/indexFWH_fr.html

 

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アルデンヌクラシックは、オランダからベルギーへと舞台を移します。

全3戦のアルデンヌにおいて、距離こそ短いもののどの上り坂と比較しても圧倒的な急坂である“ユイの壁”が待ち受けるフレーシュ・ワロンヌ。

いよいよ明日に迫ったレースを展望してみます。

 

———-

 

フレーシュ・ワロンヌ(Charleroi~Huy、194km)-4月18日

【過去5年の優勝者】

2011年 フィリップ・ジルベール

2010年 カデル・エバンス

2009年 ダヴィデ・レベリン

2008年 キム・キルシェン

2007年 ダヴィデ・レベリン

 

【コース分析】

 

ユイの壁

 

●通過する急坂区間(レース距離・名称・登坂距離・平均勾配)

70.5km Mur de Huy(1回目) 1300m 9.3%

110.0km Côte de Peu d’Eau 2700m 3.9%

115.5km Côte de Haut-Bois 1600m 4.8%

141.0km Côte de Groynne 2000m 3.5%

147.0km Côte de Bohisseau 1300m 7.6%

150.0km  Côte de Bousalle 1700m 4.9%

163.0km Mur de Huy(2回目) 1300m 9.3%

179.5km Côte d’Amay 1500m 6.7%

185.5km Côte de Villers-le-Bouillet 1200m 7.5%

194.0km HUY(Mur de Huy) 1300m 9.3%

 

昨年より全行程が7km短縮され、若干コースも変更になっています。

通過する急坂は10と先のアムステル・ゴールドレースよりは少ないものの、その難易度は格段にこちらの方が上。

登坂距離と勾配の厳しさに耐えうるもののみが最後のユイの壁に臨むことになります。

そして、3回通過するMur de Huy・“ユイの壁”は平均勾配9.3%、最大勾配26%と、壁と呼ばれるにふさわしい激坂。

勝負は確実に3回目の“ユイの壁”で決まり、その頂を制する者は登坂力のみならず瞬発力に長けたクライマーやパンチャーとなるでしょう。

 

【注目選手】

押さえておきたい選手を独断でピックアップ。

暫定スタートリストは公式サイト、またはCycling Feverから。

 

フィリップ・ジルベール(ベルギー、BMCレーシングチーム) ←ディフェンディングチャンピオン

フレフ・ファンアーヴェルマート(ベルギー、BMCレーシングチーム)

ティジェイ・ファンガーデレン(アメリカ、BMCレーシングチーム)

ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)

オスカル・フレイレ(スペイン、カチューシャ)

イゴール・アントン(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)

ドリス・デヴェナインス(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ)

ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、リクイガス・キャノンデール)

セルジオ・エナオ(コロンビア、SKY)

トーマス・ロヴクイスト(スウェーデン、SKY)

ラース・ペーター・ノルドハウグ(ノルウェー、SKY)

ミハエル・アルバジーニ(スイス、グリーンエッジ)

別府史之(日本、グリーンエッジ)

フランク・シュレク(ルクセンブルク、レディオシャック・ニッサン)

ベン・ヘルマンス(ベルギー、レディオシャック・ニッサン)

クリストファー・ホーナー(アメリカ、レディオシャック・ニッサン)

アンディ・シュレク(ルクセンブルク、レディオシャック・ニッサン)

アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) ←2006年チャンピオン

ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、モビスター)

ワウテル・プールス(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM)

ロベルト・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク)

スティーブン・クルイシュウィック(オランダ、ラボバンク)

バウク・モレッマ(オランダ、ラボバンク)

ジェローム・コッペル(フランス、ソール・ソジャサン)

ジョナサン・イヴェール(フランス、ソール・ソジャサン)

ギョーム・ルヴァルレ(フランス、ソール・ソジャサン)

フリアン・エルファレ(フランス、チームタイプ1・サノフィ)

エンリコ・ガスパロット(イタリア、アスタナ)

マキシム・イグリンスキー(カザフスタン、アスタナ)

ロベルト・キセロフスキー(クロアチア、アスタナ)

リナルド・ノチェンティーニ(イタリア、アージェードゥーゼル・ラモンディール)

ロメン・バルデ(フランス、アージェードゥーゼル・ラモンディール)

ジャン・クリストフ・ペロー(フランス、アージェードゥーゼル・ラモンディール)

アレクサンドル・ジェニエ(フランス、アルゴス・シマノ)

土井雪広(日本、アルゴス・シマノ)

ライダー・ヘシェダル(カナダ、ガーミン・バラクーダ)

クリストフ・ルメヴェル(フランス、ガーミン・バラクーダ)

ダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・バラクーダ)

ファビアン・ウェーグマン(ドイツ、ガーミン・バラクーダ)

ピーター・セリー(ベルギー、トップスポルトフラーンデレン・メルカトール)

イェーレ・ファネンデルト(ベルギー、ロット・ベリソル)

ユルゲン・ファンデンブロック(ベルギー、ロット・ベリソル)

ピエリック・フェドリゴ(フランス、FDJ・ビッグマット)

バルト・デワーレ(ベルギー、ランドバウクレジット・ユーフォニー)

スタフ・スヘールリンクス(ベルギー、アクセントジョブス・ウィレムスヴェランダス)

ニキ・セレンセン(デンマーク、サクソバンク)

ファビオ・デュアルテ(コロンビア、コロンビア・コルデポルテス)

 

本来2連覇を狙うはずであったジルベールは、ここへきてようやく復調傾向。

しかし、ここで勝つにはまだ少し足りない印象であることは否めません。

さらに、アシストを務める予定だったエバンスが体調不良のためアルデンヌ残り2戦の欠場が決定。

今回は先のアムステル同様、サンタンブロジオとファンアーヴェルマート、そしてこのレースからアルデンヌ合流のファンガーデレンのアシストを受ける格好となるでしょう。

勝つためには、最後の“ユイの壁”を早めに仕掛けるのではなく、粘ってゴール直前で勝負をかけたいところ。

 

アムステルでは寒さにあえいだロドリゲスは、このレースでも天候と気温次第か。

好天に恵まれれば、最も得意とするパターンのコースだけに確実に勝利を狙うこととなるでしょう。

今回も“ロドリゲスシフト”のごとく、気心知れたスペイン勢をアシストに付け必勝態勢。

終始カチューシャチームが集団をコントロールし、最後の“ユイの壁”で満を持してロドリゲスがゴールを目指す。

順当に行けば、優勝候補筆頭と言えそうです。

 

昨年、一昨年とこのコースで優勝争いを繰り広げたアントンも注目の1人。

一発ハマった時の激坂での強さはロドリゲスをも凌駕するものがあるだけに、最後の“ユイの壁”まで上手く展開に乗っておきたい。

今シーズンはここまで目立ったリザルトは残していないものの、ここ数年同様の流れできており、この時期に確実にリザルトを残している点では今年もレースを賑わす顔になりそう。

これまでの経験を活かし、仕掛けどころを見極められるかがカギとなりそうです。

 

続く存在としてはバルベルデの名を挙げたいところ。

こちらもアムステルでは寒さに苦しみ不発に終わったものの、クラシック最大目標のリエージュ~バストーニュ~リエージュを前に良い流れを作りたい。

ユイの勾配は若干バルベルデにとって厳しいかもしれませんが、一発の飛び出しが決まれば勝機はあるでしょう。

 

シュレク兄弟はフランクで勝負、アンディは次戦リエージュ狙いか。

フランクは昨年7位に入っており、このレースとの相性の問題は無し。

パンチ力を見せられるかがポイントに。

ヘルマンス、ホーナーら、上りに強いライダーが後ろに控えており、チームの層の厚さを優位に働かせたい。

 

今年のクラシックで元気なアスタナ勢は、アムステルでの勝利で活気づいているはず。

アムステル優勝のガスパロットはもちろんここでも優勝候補。

アシストにガヴァッツィ、ペトロフ、ポンツィといった集団牽引・逃げ・アタック何でもOKなライダーを揃えている点も魅力。

エース格にはガスパロットのほか、イグリンスキーやキセロフスキーがおり、十分に勝負できる陣容。

“ユイの壁”でもアムステルでのカウベルグ同様、イグリンスキーからガスパロットのホットラインが機能すると、ひょっとするかもしれません。

 

アムステル2位のファネンデルトも一皮むけた感じ。

昨年のツールの山頂ゴールを制した登坂力と、上りでのパンチ力が武器。

勝負勘と勝負強さを見せられれば、今回もダークホースとして主役を狙う1人となり得るでしょう。

 

アムステルで上位に入ったノチェンティーニやモレッマなどにもチャンスあり。

同様にアムステル8位のウェーグマンやヘシェダル、ルメヴェルらガーミン勢も期待が持てそうです。

 

日本人選手は、アムステルに続き出場の土井選手と久々のアルデンヌクラシックとなる別府選手が出場。

土井選手はアムステルで好調さをアピール。

今回のコースは得意とするレイアウトだけに、自ら勝負に行きたいところ。

また、別府選手はシーズン最初の目標にアルデンヌクラシックを挙げており、調子を上げて臨んでくるはず。

既に出場が決定している来月のジロに向けての良い力試しにもなることでしょう。

 

【優勝予想】

イゴール・アントン

 

フレーシュ・ワロンヌオフィシャルサイト http://www.letour.fr/indexFWH_fr.html

 

アムステル・ゴールドレース-Review

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アルデンヌクラシックの開幕を告げるアムステル・ゴールドレース。

例年、ゴールポイントのカウベルグで劇的な幕切れが待っているものですが、今年もこのレースならではの展開となりました。

その主役となったのは、3連覇を狙ったクラシックの帝王でもなく、激坂のたびに絶対的な力を見せるスペシャリストでもなく、これまであと一歩のところで大魚を逃していた1人のイタリア人選手でした。

 

———-

 

アムステル・ゴールドレース(Maastricht~Valkenburg、256.5km)-4月15日

 

 

【結果】

1.エンリコ・ガスパロット(イタリア、アスタナ) 6:32:25

2.イェーレ・ファネンデルト(ベルギー、ロット・ベリソル) s.t.

3.ペテル・サガン(スロバキア、リクイガス・キャノンデール) s.t.

4.オスカル・フレイレ(スペイン、カチューシャ) +02″

5.トマ・ヴォクレール(フランス、ユーロップカー) +02″

6.フィリップ・ジルベール(ベルギー、BMCレーシングチーム) +02″

7.サムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) +02″

8.ファビアン・ウェーグマン(ドイツ、ガーミン・バラクーダ) +04″

9.リナルド・ノチェンティーニ(イタリア、アージェードゥーゼル・ラモンディール) +04″

10.バウク・モレッマ(オランダ、ラボバンク) +04″

 

フルリザルト(公式サイト)

 

9名の逃げグループは最大13分半のリード。

残り100km前後からメイン集団では、BMCやレディオシャック・ニッサンがコントロールし逃げとの差を詰めていきます。

そのうち、ペースアップに対応できない選手たちがアップダウンのたびに徐々に脱落。

その中にジルベールのアシストを務めると見られたエバンスも含まれます。

結局、エバンスは早々にリタイア。

 

メイン集団との差が縮まるにつれ、逃げ集団の統率も乱れ始めます。

残り30kmを切って、アージェードゥーゼルの21歳・バルデがアタック、ガーミンのハウズを従え2人で進みます。

バルデは残り10kmを切るまで逃げ続け、最終的にはゴールのカウベルグまでメイン集団で粘る好走。

文句なしの敢闘賞を獲得しています。

 

メイン集団は終盤にかかり、有力選手が続々前に顔を出し始めます。

集団コントロールはBMC。

サンタンブロジオが長いこと牽き続け、残り10kmからはファンアーヴェルマートがジルベールのためにコントロールします。

一時ヴォクレールとサガンがアタックを決めかけますが、これはBMCやΩクイックが冷静にチェック。

しかし、その直後に飛び出したフレイレがレースを大きく動かすこととなります。

 

フレイレは10秒前後の差でエスケープ。

集団ではファンアーヴェルマートやテルプストラらが必死の追走。

それでも差はなかなか詰まらないまま、最後のカウベルグへ。

 

フレイレを追うべくジルベールが満を持して激坂スプリント。

その他有力選手はカウベルグの入口での悪ポジションがたたり、なかなか伸びず。

ジルベールのチェックをしかけたクネゴは、SKYの売り出し中ライダー・ノルドハウグと絡み落車。

勾配が緩くなったところでジルベールをかわし伸びを見せたのが、ガスパロット・ファネンデルト・サガンの3人。

フレイレをパスしゴール前スプリントは、サガンが先行するも最後まで伸びを見せたガスパロットが歓喜のゴール。

半車輪差でファネンデルトが惜しくも2位、ゴール直前で失速のサガンが3位に。

 

最後の最後まで逃げたフレイレは大健闘の4位。

3連覇を狙ったジルベールは6位、大本命とも言われたロドリゲスはまさかの24位に終わっています。

 

【優勝予想アンケート結果】

4/13~15に実施した優勝予想アンケートの結果(得票数17、小数点以下四捨五入)

 

ホアキン・ロドリゲス 24%

アレハンドロ・バルベルデ 24%

サムエル・サンチェス 12%

ダミアーノ・クネゴ 12%

フィリップ・ジルベール 6%

サイモン・ジェランス 6%

ペテル・サガン 6%

アンディ・シュレク 6%

トマ・ヴォクレール 6%

 

ご協力いただいたみなさま、ありがとうございました。

次回は4/22開催の「リエージュ~バストーニュ~リエージュ」での実施を予定しております。

4/18の「フレーシュ・ワロンヌ」でもやりたいところですが…、私の手が追い付けば、ということで…(笑)。

 

【戦評】

当初予想されていた優勝候補が最終局面でことごとくもたつき、伏兵が力を示す結果となった今回。

 

ガスパロットは2010年3位と相性の良いこのレースで、ビッグな勝利をつかみました。

これまでもティレーノ~アドリアティコの劇坂ステージを制するなど、今回のようなコースレイアウトは得意とするところだったことは大きいでしょう。

アスタナチームとしても、今年のクラシック全体を通して集団をコントロールするなど良い動きが目立っており、あとは結果が伴えばというところでついに掴み取った栄冠でもありました。

最後のカウベルグにはイグリンスキーとガスパロットを確実に残し、2人で勝負するのがチームオーダーのようにも窺えました。

実際、先頭に立ったジルベールをチェックしていたのはイグリンスキー、そしてジルベールがスプリントを開始したと同時にイグリンスキーがガスパロットを解き放ち、あとはガスパロットがポイントを定めながら勝負するといった動きをしていました。

途中で飛び出したポンツィを含めアシスト6人によるコントロールと、イグリンスキーからガスパロットへのホットラインが上手く機能したチーム全体の勝利と言えるでしょう。

もちろんガスパロット自身の勝負強さも光り、時期尚早ではありますがほぼ同じコースを使う世界選手権のイタリア代表有力候補になったのではないでしょうか。

 

惜しくも優勝を逃したファネンデルトもレース中から脚色の良さが窺えた1人。

チームとしては、もう1人のエース・ファンデンブロックが落車による不調というトラブルを乗り越えてのリザルト。

ファネンデルトは昨年のツールで頂上ゴールを制し、あわや山岳賞獲得かというところまでの活躍を見せ、その登坂力には定評がありました。

また、昨年のアルデンヌクラシックではハットトリックを達成したジルベールの最終アシストを務め、ジルベールがBMCに移籍する際には「最も一緒に移籍したかったライダーだった」と言わせたほどの力の持ち主。

これまではアシストに徹することが多く目立った存在ではありませんでしたが、ここでついに本領発揮したということでしょう。

ガスパロットともども、次戦のフレーシュ・ワロンヌの優勝候補に名乗り出たと言えそう。

 

フレイレやジルベールをパスした際に真っ先にスプリントを仕掛けたサガンは、ゴール直前で失速。

終盤にヴォクレールと飛び出すシーンもあり、好調さが見られたものの惜しくも勝利を逃す形に。

上位3選手の中では最もスプリント力はあったはずですが、単純にスプリント力だけで図ることができないのがクラシックの難しさ・奥深さなのでしょう。

今年の春のクラシックはこれで終了予定とのこと、元々の実力は言うまでもない分、今回の経験を活かす来年以降が楽しみ。

 

スプリンターによる大勝利目前で逆転を許したフレイレの動きも見事。

チームにはエース・ロドリゲスが控え、そのための動きと思いきや自ら優勝を狙う走り。

ロドリゲスが不調に終わったことを考えると、フレイレの動きは一か八かの賭けだったのかもしれません。

今シーズン限りでの引退が囁かれてはいますが、まだまだ健在。

秋に開催の世界選手権での活躍も楽しみな走りでした。

 

3連覇を狙ったジルベールは、カウベルグで先手を打ったものの“お家芸”のタレを披露。

しかし終始集団前方でレースを進め、シーズン序盤の不調を脱しつつあるのは間違い無さそう。

サンタンブロジオ、ファンアーヴェルマートらアシスト陣も層が厚く、あとは今回リタイアのエバンスが機能すればもう少しジルベール自身の負担は軽くなりそう。

徐々に調子を上げていることを考えれば、次戦フレーシュは分かりませんが、アルデンヌ最終戦・リエージュ~バストーニュ~リエージュでは良い走りが見られるかもしれません。

 

その他、直前のプラバンツ・ペイルで優勝し好調のヴォクレールの安定感、昨年までの不調を脱し復活のノチェンティーニらベテランも好走。

ラボバンクの第1エースに成長しつつあるモレッマもトップ10入りを果たしました。

 

次戦のフレーシュ・ワロンヌ、最終戦のリエージュ~バストーニュ~リエージュに向けて、今回良いところなしだったシュレク兄弟やロドリゲス、バルベルデらアルデンヌ上位常連の選手たちがどう調整、または立て直しを図るかも見もの。

最後のカウベルグで激しく落車したクネゴの回復具合もチェックしておきたいところです。

 

日本人として唯一参加の土井選手は11分31秒遅れの140位で完走。

レース後半から終盤にかけて、集団前方へチームメートを送り込む役割を務め、無事任務を果たした格好。

アルデンヌ残り2戦につながる走りを見せたと言えるでしょう。

 

アムステル・ゴールドレースオフィシャルサイト http://www.amstelgoldrace.nl/

 

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アムステル・ゴールドレース2012・優勝予想アンケート

 

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