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【結果発表】勝手にアンケート!-みんなで選ぶ2012RRベストライダー・オブ・ザ・イヤー

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まずは、11月6~12日の期間中アンケートにご協力いただいたみなさまにお礼申し上げます。

何の予告・事前告知もせず突発的に始めたにもかかわらず、TwitterでのリツイートやFacebook、その他メディアを通して本企画を周知してくださったみなさまにも感謝申し上げます。

 

さて、シーズン終了後のファンによる意識調査として行った「勝手にアンケート―みんなで選ぶ2012RRベストライダー・オブ・ザ・イヤー」の結果発表をしたいと思います。

多くの方にご投票いただき、ファンにとって今シーズン誰が最も印象的な活躍をしたかの大方の見当が付く結果になったのではないかと思っております。

結果を見ていきながら、いま一度候補選手の活躍ぶりをチェックしていくこととします。

 

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はじめに、ベストライダー・オブ・ザ・イヤーですが、独断で以下の選手を候補として挙げさせてもらいました-Best rider of the year

 

エドヴァルド・ボアッソン・ハーゲン/Edvald BOASSON HAGEN(ノルウェー、SKY)

主な実績:ツアー・オブ・ノルウェー総合優勝、ノルウェー選手権RR優勝、GP西フランス・プルエー優勝、世界選手権RR2位など ※U25対象選手ですが、活躍度からヤングライダーからは除外

 

トム・ボーネン/Tom BOONEN(ベルギー、オメガファルマ・クイックステップ)

主な実績:ツアー・オブ・カタール総合優勝、E3プライス・フランデレン優勝、ヘント~ウェヴェルヘム優勝、ロンド・ファン・フランデレン優勝、パリ~ルーベ優勝、ベルギー選手権RR優勝など

 

●マーク・カヴェンディッシュ/Mark CAVENDISH(イギリス、SKY)

主な実績:ツアー・オブ・カタールステージ2勝、クールネ~ブリュッセル~クールネ優勝、ティレーノ~アドリアティコステージ1勝、ジロ・デ・イタリアステージ3勝、ZLMツアー総合優勝、ツール・ド・フランスステージ3勝など

 

●アルベルト・コンタドール/Alberto CONTADOR(スペイン、サクソバンク・ティンコフバンク)

主な実績:エネコ・ツール総合4位、ブエルタ・ア・エスパーニャ総合優勝、ミラノ~トリノ優勝

 

●ジョン・デゲンコルブ/John DEGENKOLB(ドイツ、アルゴス・シマノ)

主な実績:ツール・ド・ピカルディ総合優勝、ブエルタ・ア・エスパーニャステージ5勝、GPディスベルグ優勝、ツール・ド・ポローニュステージ1勝など ※U25対象選手ですが、活躍度からヤングライダーからは除外

 

●サイモン・ゲランス/Simon GERRANS(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)

主な実績:オーストラリア選手権RR優勝、ツアー・ダウンアンダー総合優勝、ミラノ~サンレモ優勝、GPケベック優勝

 

●フィリップ・ジルベール/Philippe GILBERT(ベルギー、BMCレーシングチーム)

主な実績:ブエルタ・ア・エスパーニャステージ2勝、世界選手権RR優勝

 

●アンドレ・グライペル/Andre GREIPEL(ドイツ、ロット・ベリソル)

主な実績:ツアー・ダウンアンダーステージ3勝、ツアー・オブ・オマーンステージ2勝、ツール・ド・ベルギーステージ3勝、ツール・ド・ルクセンブルクステージ2勝、ツール・ド・フランスステージ3勝など

 

●ライダー・ヘシェダル/Ryder HESJEDAL(カナダ、ガーミン・シャープ)

主な実績:ジロ・デ・イタリア総合優勝

 

●ホアキン・ロドリゲス/Joaquin RODRIGUEZ(スペイン、カチューシャ)

主な実績:フレーシュ・ワロンヌ優勝、ジロ・デ・イタリア総合2位&マリア・ローザ着用10日、ブエルタ・ア・エスパーニャ総合3位&マイヨ・ロホ着用13日、ジロ・ディ・ロンバルディア優勝など

 

●ペテル・サガン/Peter SAGAN(スロバキア、リクイガス・キャノンデール)

主な実績:ツアー・オブ・カリフォルニアステージ5勝、ツール・ド・スイスステージ4勝、スロバキア選手権RR優勝、ツール・ド・フランスステージ3勝&マイヨ・ヴェール獲得など ※U25対象選手ですが、活躍度からヤングライダーからは除外

 

●ブラッドリー・ウィギンス/Bradley WIGGINS(イギリス、SKY)

主な実績:パリ~ニース総合優勝、ツール・ド・ロマンディ総合優勝、クリテリウム・ドゥ・ドーフィネ総合優勝、ツール・ド・フランス総合優勝、ロンドンオリンピックTT優勝など

 

そして、投票結果は以下の通り。

 

1.ブラッドリー・ウィギンス/Bradley WIGGINS 32%(18票)

2.ホアキン・ロドリゲス/Joaquin RODRIGUEZ 25%(14票)

3.トム・ボーネン/Tom BOONEN 14%(8票)

4.アルベルト・コンタドール/Alberto CONTADOR 9%(5票)

5.ライダー・ヘシェダル/Ryder HESJEDAL 7%(4票)

6.ジョン・デゲンコルブ/John DEGENKOLB 4%(2票)

6.ペテル・サガン/Peter SAGAN 4%(2票)

6.Other 4%(2票)

9.アンドレ・グライペル/Andre GREIPEL 2%(1票)

 

※投票数56

※小数点以下四捨五入

※ボアッソン・ハーゲン、カヴェンディッシュ、ゲランス、ジルベールは0票

 

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■みんなで選ぶ2012RRベストライダー・オブ・ザ・イヤー

 

ブラッドリー・ウィギンス/Bradley WIGGINS(イギリス、SKY)

Reprinted by the guardian.

 

全体的な傾向として、ウィギンスとホアキンに票が分かれたわけですが、ステージレースで敵なしだったウィギンスに軍配。

ツール総合優勝はもちろん、パリ~ニース、ロマンディ、ドーフィネと全く危なげなく勝利を収め、さらにはロンドンオリンピックのTTでも金メダルを獲得。

2012年においては、No.1ライダーであったことは間違いないでしょう。

どれか1レースでのインパクトというよりは、全体を通して負けることがほとんど無かったというところが評価につながったか。

 

ウィギンス以上に年間を通してのクオリティの高さを示していたのはホアキン。

フレーシュ・ワロンヌ、ロンバルディアでは圧倒的強さを見せつけたとはいえ、ジロ、ブエルタとグランツールであと一歩及ばず優勝を逃したのが結果として痛手に。

 

圧巻の北のクラシック4連勝を飾ったボーネンは3位。

とはいえ、シーズン前半のベストライダーの1人であったことは誰もが認めるところ。

また、4位に食い込んだコンタドールは、勝利はブエルタ総合のみながら大きなインパクトを与えたのが要因と言えそう。

以下、劇的なジロ総合優勝のヘシェダルが5位、スプリントで大活躍のデゲンコルブ、サガン、グライペルが票を獲得。

 

一方で、チーム事情からアシストに回ることも多かったカヴェンディッシュや、アルカンシエル獲得のジルベールなどは1票も入らず。

ジルベールに関しては、シーズン前半の不調のイメージが強かった、ということかもしれません。

 

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続いて、25歳以下を対象としてベストヤングライダー・オブ・ザ・イヤーを-Best young rider of the year(U25)

独断でピックアップした候補選手は以下の通りでした。

 

●ナセル・ブアニ/Nacer BOUHANNI(22歳・フランス、FDJ・ビッグマット)

主な実績:エトワール・ド・ベセージュステージ1勝、シルキ・ド・ロレーヌ総合優勝、ハレ~インゴーイゲム優勝、フランス選手権RR優勝、ツール・ド・ワロニーステージ1勝、ブエルタ・ア・エスパーニャステージ2位2回、サーキット・フランコ・ベルジュステージ1勝など

 

●アルノー・デマール/Arnaud DEMARE(21歳・フランス、FDJ・ビッグマット)

主な実績:ツアー・オブ・カタールステージ1勝、クールネ~ブリュッセル~クールネ4位、ル・サミン優勝、GPショレ優勝、ルート・ドゥ・スッドステージ1勝、ヴァッテンフォール・サイクラシックス優勝など

 

●セルジオ・エナオ/Sergio Luis HENAO(25歳・コロンビア、SKY)

主な実績:ブエルタ・アル・パイス・バスコ総合13位、フレーシュ・ワロンヌ14位、ジロ・デ・イタリア総合9位、ツール・ド・ポローニュ総合3位、ロンドンオリンピックRR16位、ブエルタ・ア・エスパーニャ総合14位、世界選手権RR9位、ジロ・ディ・ロンバルディア5位など

 

●マルセル・キッテル/Marcel KITTEL(24歳・ドイツ、アルゴス・シマノ)

主な実績:エトワール・ド・ベセージュステージ1勝、ツアー・オブ・オマーンステージ2勝、ドパンヌ~コクサイデステージ1勝、スヘルデプライス優勝、ZLMツアーステージ2勝、エネコ・ツールステージ2勝、サーキット・フランコ・ベルジュステージ2勝、ミュンスターランド・ジロ優勝など

 

●モレノ・モゼール/Moreno MOSER(22歳・イタリア、リクイガス・キャノンデール)

主な実績:トロフェオ・ライグエリア優勝、フランクフルト・ルンドファールト優勝、ツール・ド・ポローニュ総合優勝、GPモンレアル2位など

 

●テイラー・フィニー/Taylor PHINNEY(22歳・アメリカ、BMCレーシングチーム)

主な実績:パリ~ルーベ15位、ジロ・デ・イタリア第1ステージ優勝&マリア・ローザ着用3日間、ロンドンオリンピックRR&TT4位、世界選手権TT2位など

 

●リゴベルト・ウラン/Rigoberto URAN(25歳・コロンビア、SKY)

主な実績:ヴォルタ・シクリスタ・ア・カタルーニャ総合5位、ジロ・デ・イタリア総合7位&マリア・ビアンカ獲得、ロンドンオリンピックRR2位、ジロ・デル・ピエモンテ優勝、ジロ・ディ・ロンバルディア3位

 

●ティジェイ・ヴァンガーデレン/Tejay VAN GARDEREN(24歳・アメリカ、BMCレーシングチーム)

主な実績:パリ~ニース総合5位、ツアー・オブ・カリフォルニア総合4位、ツール・ド・フランス総合5位&マイヨ・ブラン獲得、世界選手権TT4位など

 

そして、投票結果は以下の通り。

 

1.リゴベルト・ウラン/Rigoberto URAN 39%(16票)

2.ティジェイ・ヴァンガーデレン/Tejay VAN GARDEREN 24%(10票)

3.テイラー・フィニー/Taylor PHINNEY 17%(7票)

4.モレノ・モゼール/Moreno MOSER 10%(4票)

5.マルセル・キッテル/Marcel KITTEL 7%(3票)

6.ナセル・ブアニ/Nacer BOUHANNI 2%(1票)

 

※投票数41

※小数点以下四捨五入

※デマール、エナオは0票

 

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■みんなで選ぶ2012RRベストヤングライダー・オブ・ザ・イヤー

 

リゴベルト・ウラン/Rigoberto URAN(25歳・コロンビア、SKY)

Reprinted by OlimpiadasHoy.com

 

こちらも妥当な結果と言えるでしょうか。

若手の中で、最も結果を残したのはまさにウラン。

中でもロンドンオリンピックRRでは、終盤に勝負を動かすアタックを決めての銀メダルの獲得は、誰もが彼の実力を認める走りとなりました。

ジロでも総合上位勢と渡り合い総合7位、ロンバルディアでは3位と、ステージレース、クラシックともに高い能力を発揮。

将来的には、グランツールの総合優勝を争うだけの選手になる可能性は高いと言えるでしょう。

 

同様に、グランツールレーサーとしての地位を確立しつつあるヴァンガーデレンが2位。

登坂力はもちろん、TTでも上位に食い込むだけの力があり、若手オールラウンダーでは傑出した存在。

 

サラブレッドのフィニーは3位に。

次世代のTTスペシャリストとしての地位を固めるだけでなく、北のクラシックなどパワー系ライダーとしても今後伸びる可能性は大。

同様にサラブレッドのモゼールは4位。

こちらもスピードマンとして、また登坂力もあり、今後ミドルツールやクラシックで結果を残す選手へと期待。

 

スプリンターのキッテル、ブアニもそれぞれ票を獲得。

キッテルは今年のツールこそ涙を飲んだものの、トップスプリンターの1人として誰もが注目する存在。

ブアニはブエルタでステージ上位に入り、フランスチャンピオンにふさわしい走りにこれからも期待がかかります。

 

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といった具合でございました。

ベストライダー、ベストヤングライダーに輝いた選手、チームにはタイミングを見て手当たり次第にこの結果を伝えてみようと思っています。

もし…まぁなかなか考えにくいですが、もし何らかの動きがあれば、このエントリーないし新たなエントリーで追記いたします。

 

今後、ブログ企画として良い案がありましたら、何なりとご要望ください。

TwitterFacebook、当ブログコメント欄にてお受けいたします。

 

参考になるかは分かりませんが、今回のアンケート投票Boxを貼っておきます。

投票は可能ですが、今後上記結果にプラスしてカウントはいたしませんこと、ご了承ください。

 

 

 

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【意識調査】勝手にアンケート!-みんなで選ぶ2012RRベストライダー・オブ・ザ・イヤー

 

UCIロード世界選手権-Review④(男子エリートRR・戦評)

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2012年のロード世界選手権最後の種目となった男子エリート・ロードレース。

アムステル・ゴールドレースでおなじみのカウベルグを舞台に、まさに力と力のぶつかり合いと言える名勝負となりました。

選手の実力がそのまま反映されたレースを振り返ってみたいと思います。

 

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UCIロード世界選手権・男子エリート ロードレース(Maastricht~Valkenburg、267.0km)-9月23日

 

【結果】

1.フィリップ・ジルベール(ベルギー、オメガファルマ・クイックステップ) 6:10:41

2.エドヴァルド・ボアッソン・ハーゲン(ノルウェー、SKY) +04″

3.アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) +05″

4.ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、アルゴス・シマノ) +05″

5.ラース・ボーム(オランダ、ラボバンク) +05″

6.アラン・デイヴィス(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) +05″

7.トマ・ヴォクレール(フランス、ユーロップカー) +05″

8.ラムナス・ナヴァルダスカス(リトアニア、ガーミン・シャープ) +05″

9.セルジオ・ルイス・エナオ(コロンビア、SKY) +05″

10.オスカル・フレイレ(スペイン、カチューシャ) +05″

 

フルリザルト(公式サイト)

※優勝者名クリックでUCIリリースの優勝者プロフィールへ(pdf)

 

レーススタートからアタックの応酬が続き、逃げがなかなか決まらない中、ようやくエスケープを成功させたのは11人。

逃げの容認後は、イギリスがコントロール。

特に、ディフェンディングチャンピオンのカヴェンディッシュは今回アシストに回り、レース距離が100kmを超えて周回コース入り後もしばらく集団を牽引する走り。

 

逃げとメイン集団との差が詰まりつつある状況で、フレチャのアタックをきっかけに有力チームがほぼすべて乗る追走集団が形成され、その中には別府選手の姿も。

難なく逃げ11人に追い付き、総勢20人の先頭集団ができ上がります。

さらに4周目にはコンタドールがアタック、これにヴォクレールやティーナンロック、ヘーシンクがらも加わり、一挙29人のグループがメイン集団に対し先行します。

この先行グループにベルギーはメールスマンを送り込んだものの、ファンスーメレンらがメイン集団のコントロールを開始し、そこにイギリスやドイツなどのアシストが数人加わって牽引。

ゴールまで30kmを前に先行する選手たちを吸収し、レースはいよいよ勝負どころを迎えることになります。

 

残り2周に入ってのタランスキーとスタナードのアタックで集団のスピードも活性化。

スピードに対応できない選手たちが上りで遅れ、集団の人数を徐々に減らしながらレースは最後の1周へ。

 

各チームのトレイン形成とそのポジション争いは、さながらスプリント前のよう。

残り5kmを切ってパオリーニの強力な牽引を開始し、先頭イタリア、ベルギーがそれに続くような格好で最後のカウベルグへ。

 

カウベルグの上りで最初にアタックしたのはニバリ。

その後ろにはボーネンのポジションを確保するためベルギーのアシストが続き、若干後方からカウベルグに突入したジルベールが少しずつ前方へ。

そして、ボーネンやアシストの動きを確認したジルベールが満を持してアタック。

この強力かつ決定的なアタックに対応できる選手はおらず、コロブネフやボアッソン・ハーゲン、バルベルデが追走を試みるも牽制してしまい、ジルベールとの差は開く一方。

 

残り約2kmを独走に持ち込んだジルベールは表情を苦痛にゆがめながらも激走。

ゴール前400mで後ろとの差を確認すると勝利を確信しガッツポーズ。

何度も歓声に応えながらのウイニングラン、そして初のアルカンシェルゲットとなる勝利のゴール。

これまで幾度となくチャレンジしながら跳ね返されてきたアルカンシェル獲得へのチャレンジ、今回は完全な力技でモノにしました。

 

2位争いは牽制する集団から隙を突いて飛び出したボアッソン・ハーゲンが、独走力を活かして逃げ切り。

それを追ったバルベルデが1秒差で3位。

バルベルデと同タイムとなったメイン集団の先頭は、スプリンターのデゲンコルブが取り、29位までが同タイムとなっています。

 

 

 

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【戦評】

有力国の多くがパンチャー、スプリンターと勝負できる選手を複数揃えて臨んだ中、結果的に選手の力の差でレースが決まった印象。

ひいては、それら着に絡んだ選手の力を最後の局面で発揮できるようお膳立てした各チームの戦力の差が出たとも言えると思います。

 

このレースに完璧なまでに合わせたジルベールは、シーズン前半の不調により方針転換したのが奏功。

世界選手権に合わせるため、ツールでのアシスト役を過程にブエルタで最終調整、そしてここ一番での勝利に結びつけました。

ベルギーチームとしては、積極的にレースを動かそうと試みたライバルチームの動きにあえて反応せず、それでいながら上手く全体をコントロールしたと言えそう。

中盤でのスペインの動きに“捨て駒”であるメールスマンをひとまず乗せておきながら、メイン集団ではファンスーメレンが牽引役を担い終盤に備える作戦がハマりました。

最終盤では複数のアシストを残す数的優位に持ち込み、ボーネンを好位置に置いていつでも勝負できる体勢を整えたうえで、ジルベールが自分のタイミングで行く、ベルギーチームにとっては王道の勝ち方。

 

ジルベールのパワーに屈したとはいえ、ボアッソン・ハーゲンもここ最近見せてきた得意のパターンに持ち込んだ結果の銀メダル。

チームの人数が少ない不利な状況もあり、有力国の動きに合わせながらのレースが却って無駄な動きを省いて、最後のカウベルグからの勝負に持ち込めたのは大きかったでしょう。

また、2位争いに牽制が入り、一度集団につかまりながらも再度ロングスプリントで2位を死守した辺りも彼ならでは。

スプリント、上り、そして強力なアタックとワンデーレースに必要な要素をほぼすべて持ち合わせる選手として、今後に大きな可能性を見せた2位でした。

 

レース全体を通して最も動きを見せていたスペインは、バルベルデをエースに立てて銅メダルと最低限の結果。

中盤から後半にかけフレチャとコンタドールが先頭集団に入り、他チームの働きを促すまでは完璧に近かったものの、最後はやはりベルギーのチーム力には勝てず。

また、バルベルデとフレイレとの間に連係ミスがあったと言われており、もしかすると最後の最後にきてチームとしての動きを欠いた可能性も否めません。

しかし、結果を残すべき選手、働く選手とほぼ全員が役割通りに走り、得た結果としては良かったと言えるでしょう。

 

地元オランダは圧倒的なパンチ力を持つ選手やスプリンターを欠きながらも、ボームが大健闘の5位。

ここ数年では戦力的に劣るかと見られたオーストラリアも、デイヴィスが6位に入り、まずまずの結果に。

後半にかけてレースをコントロールし、デゲンコルブでの勝負に賭けたドイツはスプリント以外のオプションが無かったことが響いた格好。

 

個人としてはナヴァルダスカスが8位と数的不利をものともせず、リザルトを残したのは大いに評価できるでしょう。

レースの大部分をコントロールしたイギリスは最終的に上位に入ることはなかったものの、エースに大抜擢されたティーナンロックがワールドクラスのライダーに交じって19位と健闘。

SKY入りする来年以降への足がかりとしては好結果。

 

逆に、イタリアはまたしても結果を残すことができず。

戦力こそ充実していたものの、最後のカウベルグでアシストに解き放たれたニバリが不発。

結局、集団に残っていたガットが11位に入るのが精一杯。

個々の実力は高いものがあるとはいえ、一発に長けた選手やスプリント力の高い選手をメンバーに入れられない部分が他の後塵を拝する要因かもしれません。

 

過去最大の6名で臨んだ日本チームも残念な結果に終わりました。

落車やトラブルが相次ぎ、最後の1周までメイン集団に残っていた宮澤選手が唯一完走し54位。

数的な優位を全く活かせなかった点では、惨敗と言えるでしょう。

後方で落車にたびたび巻き込まれ、集団内でのポジショニングが大きな要因となってしまった感。

また、選手個々のコンディショニングや、レース中のトラブル対応にも問題視される部分があったことも事実。

やはり一発勝負で、世界の一線級だけが揃うレースにおいては、トラブルやその対応など1つとってもそれがすべて各選手の実力と捉えられるだけに、今後の戦い方にどのようにつなげるかがポイントとなってくるでしょう。

有力国も大なり小なりトラブルがある中で、しっかりとリザルトを残している辺りは見習う必要がありそうです。

 

来年のロード世界選手権は、9月22日から29日までの日程でイタリア・フィレンツェで開催予定。

今年以上の盛り上がりを、そして我らが日本チームには今年のリベンジを果たす活躍に今から期待したいところです。

 

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UCIオフィシャルサイト内世界選手権ページ

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UCIロード世界選手権オフィシャルサイト

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【関連記事】

UCIロード世界選手権・男子エリート ロードレース出場者一覧

UCIロード世界選手権・男子エリート ロードレース-Preparation

 

UCIロード世界選手権-Review③(女子エリートRR、男子U23RR、男女ジュニアRR)

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約1週間にわたって熱戦が繰り広げられた今年のロード世界選手権。

昨年から男女のジュニア種目が再び期間中に開催されるようになり、より盛り上がりが増したように思います。

さて、今回はまず女子エリート、男子U23、男女ジュニアのロードレース4種目のリザルトを中心に振り返ってみます。

 

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UCIロード世界選手権(オランダ・ファルケンブルグ)

 

1周16.1km

女子ジュニア 5周

男子U23 11周

女子エリート 9周

男子ジュニア 8周

 

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●女子ジュニア(80.5km)-9月21日

【結果】

1.ルーシー・ガーナー(イギリス) 2:11:36

2.エリーネ・グレディッチ・ブルスタッド(ノルウェー) s.t.

3.アンナ・ジータ・マリア・ストリッカー(イタリア) s.t.

 

フルリザルト(公式サイト)

※優勝者名クリックでUCIリリースの優勝者プロフィールへ(pdf)

 

ロード種目の皮切りとなった女子ジュニア。

最後のカウベルグをクリアした約20選手のスプリントとなり、制したのはジュニア世代では無敵のイギリス人、ガーナー。

イギリスの国内シリーズを中心に、エリート年代と走っても遜色のない実力の持ち主である彼女、貫録の2連覇を達成しました。

2位にはジュニア年代からの強化が進むノルウェーからブルスタッドが、3位にはイタリアのストリッカーが入線。

 

 

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●男子U23(177.1km)-9月22日

【結果】

1.アレクセイ・ルツェンコ(カザフスタン、コンチネンタルチーム・アスタナ) 4:20:15

2.ブライアン・コクァール(フランス、ヴァンデU) s.t.

3.トム・ファンアスブロック(ベルギー、トップスポルトフラーンデレン・メルカトール) s.t.

 

フルリザルト(公式サイト)

※優勝者名クリックでUCIリリースの優勝者プロフィールへ(pdf)

 

“金の卵”アンダー世代による世界一決定戦。

 

スタートアタックに乗った木下選手を含む3選手がしばらく先行する展開。

メイン集団は、明確なコントロール意思を示すチームが少なく、中盤以降はアタックが頻発。

そんな中、8選手がエスケープに成功し、前を行く3人に合流。

 

11人との差を詰めるべくコントロールを開始したのはカザフスタン。

人数をかけて集団を牽いたこともあり、難なく11人を吸収。

カウンターアタックがたびたび起こるものの、カザフスタンとともにベルギーが牽引に加わったこともあり、最後のカウベルグを一団で迎えることに。

 

カウベルグでも決定的なリードを奪う選手は現れず、勝負はスプリントへ。

ワールドツアーレースにも参戦経験のあるファンアスブロックがスピードの違いを見せ飛び出すも、その脇から抜群の伸びを見せたのはルツェンコ。

ピュアスプリンターではないものの、これまで上りを含むコースを制することが多く、得意とするレイアウトで見事アルカンシェルをゲット。

2位には、ロンドンオリンピックのトラック・オムニアムで銀メダルを獲得したコクァールが入線。

最後の追い込みは、あわやルツェンコをかわすかという勢いのスプリント。

ファンアスブロックは3位。

 

日本勢は最後のカウベルグまでメイン集団に残っていた平井選手が25秒遅れの57位で完走。

木下、寺崎両選手はタイムアウト、椿選手はリタイアに終わっています。

 

将来を嘱望される選手たちによる競演。

注目される今後の動向ですが、アルカンシェルのルツェンコは“既定路線”のアスタナトップチーム昇格、2位のコクァールも上部組織のユーロップカーへの昇格が決まっています。

 

 

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●女子エリート(144.9km)-9月22日

【結果】

1.マリアンヌ・フォス(オランダ、ラボバンク・ウイメン) 3:14:29

2.レイチェル・ネイラン(オーストラリア、アーブス・ヌートリクシオン) +10″

3.エリサ・ロンゴボルギーニ(イタリア、ハイテックプロダクツ・ミストラルホームサイクリング) +18″

 

フルリザルト(公式サイト)

※優勝者名クリックでUCIリリースの優勝者プロフィールへ(pdf)

 

絶対女王・フォスが地元オランダで迎える本番でどう走るかが最大の注目となったレース。

 

前半は大きな落車で集団が割れるなど、アタック以外の面で激しい展開に。

遅れていた選手の多くが集団に復帰し、レースは後半へ。

 

残り3周を前に5名のアタックが成功。

その構成はオランダ、アメリカ、オーストラリア、イタリア、ドイツと、有力国のアシストやセカンドエースが乗り、レースが本格的に動き始めます。

そして残り2周を前にしたカウベルグで、フォスが満を持してアタック。

逃げ集団で待つファンデルブルッヘンに合流し、優位な展開に持ち込みます。

その後、ロンゴボルギーニが追い付き、オランダとイタリアで逃げ集団をコントロールします。

 

ゴールに近づくにつれ、オランダの2人以外がローテーションに加わらなくなり、フォスの動きを見ながらのレースに。

ラスト1周を前にしたカウベルグでフォスがアタックすると、ロンゴボルギーニが反応、その後ネイランやネーベンも追い付く流れ。

 

残り1周を迎えてもオランダ2人が回す展開には変わらず、特にネイランは常にフォスの付き位置で様子を窺います。

ついに最後のカウベルグへ。

そこで圧倒的な力を見せたのは、やはりフォス。

フォスの上りでのスピードには誰も太刀打ちできず、カウベルグをクリアした後はゴールまでさながらウイニングラン。

最後はオランダ国旗を観客から受け取り、それを掲げて歓喜のゴール。

 

残り4周途中の逃げに入り、上手く脚を残したネイランが殊勲の銀メダル。

イタリアの若手筆頭株のロンゴボルギーニも健闘し銅メダルを獲得。

 

日本から唯一出場の萩原選手は前半の落車に巻き込まれ、その後も単独の集団復帰を余儀なくされるなど、レースに加わることができないまま途中でバイクを降りています。

 

 

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●男子ジュニア(128.8km)-9月23日

【結果】

1.マテイ・モホリッチ(スロベニア) 3:00:45

2.カレブ・ユアン(オーストラリア) s.t.

3.ヨシプ・ルマチ(クロアチア) s.t.

 

フルリザルト(公式サイト)

※優勝者名クリックでUCIリリースの優勝者プロフィールへ(pdf)

 

アタックが頻発しては吸収を繰り返す展開となったレースは、最後のカウベルグをクリアした約60選手による争いに。

ゴールスプリントを前に、残り1kmで飛び出したモホリッチが集団との僅かな差を保ちトップでゴールへ。

先のタイムトライアルでも銀メダルに輝いており、ジュニア年代では世界のトップであることを証明するアルカンシェル獲得。

 

モホリッチを追う形で始まった集団スプリントは、ユアンが先頭でゴールし銀メダル。

韓国系オーストラリア人のユアンは、165cmと小柄ながら大器としてオーストラリア自転車界を挙げての期待がかかっている選手。

既にプロチームからのオファーもあると噂されています。

 

また、3位にはクロアチアのルマチが入り、東欧系の選手が活躍したレースとなりました。

 

4選手が出場した日本勢は、メイン集団に残った西村選手が23位、小橋選手が48位。

落車に巻き込まれた徳田選手は104位、横山選手は途中でリタイアに終わっています。

 

 

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男子エリートのReviewは、戦評付きで追ってアップします。

 

UCIオフィシャルサイト内世界選手権ページ

http://www.uci.ch/templates/UCI/UCI3/layout.asp?MenuId=MTYzNDI&LangId=1

UCIロード世界選手権オフィシャルサイト

http://www.limburg2012.nl

 

UCIロード世界選手権・男子エリート ロードレース-Preparation

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オランダを舞台に繰り広げられているロード世界選手権は、いよいよ花形種目の男子エリート・ロードレースが最終日、最後の種目として行われます。

レースを目前に各国の出場選手が確定し、男子のアンダーやジュニア、そして女子種目が行われレースの大方の傾向が見えてきました。

そこで、コース分析や有力国などを挙げながら、レースを展望してみたいと思います。

 

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UCIロード世界選手権・男子エリート ロードレース(Maastricht~Valkenburg、267.0km)-9月23日

【過去5年の優勝者】

2011年(コペンハーゲン) マーク・カヴェンディッシュ

2010年(ジーロング) トル・フスホフト

2009年(メンドリシオ) カデル・エバンス

2008年(ヴァレーゼ) アレッサンドロ・バラン

2007年(シュツットガルト) パオロ・ベッティーニ

 

【コース分析】

 

267.0kmの行程中、マーストリヒトから106kmの片道コースを走ったのち、16.1kmの周回コースへ。

前半のラインルートには7ヶ所の登坂区間が設けられているものの、ここで勝負がかかることはまず無いと言えるでしょう。

何かあるとすれば、ライバル国に脚を使わせるために、有力国のアシストが逃げグループを形成しようとする動きでしょうか。

 

周回コースは全部で10周。

登坂区間は2ヶ所あり、周の中盤に迎えるBemelerberg(900m・5%)、そして残り3kmを切って登場するCauberg(1200m・5.8%)。

 

ここまでのロード種目の傾向なども踏まえて見ると、Bemelerbergでは決定的な動きが起こる可能性は少ないと言えそう。

仮に最終周にこの場所でアタックをしたとしても、約7km逃げ続ける必要が出てくるため、よほど独走力のある選手でない限りは厳しいか。

また、Caubergはアムステル・ゴールドレースのように頂上ゴールとは異なり、登坂後ゴールラインまで1700mあるため、展開次第では生き残ったスプリンターにも勝機が。

パンチャーがアタックをして数人に絞ったとしても、上りきった後に牽制が始まってしまえば集団が合流し、比較的大きめの集団スプリントになるケースも十分にあり得そう。

少ない人数で勝負したい選手やチームにとっては、残り2,3周から積極的に仕掛けていく必要があるかもしれません。

 

いずれにせよ、パンチャーや登坂力のあるスプリンターに有利なレイアウトと言えそうです。

 

【出場選手】

UCIから発表されたスタートリストをアップしておきます。

 

 

主な有力選手

●パンチャー系

ジョナサン・ティーナンロック(イギリス、エンデュラレーシング)

ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)

アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)

モレノ・モゼール(イタリア、リクイガス・キャノンデール)

フィリップ・ジルベール(ベルギー、BMCレーシングチーム)

フレフ・ファンアーヴェルマート(ベルギー、BMCレーシングチーム)

サイモン・ゲランス(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)

ルイ・コスタ(ポルトガル、モビスター)

エドヴァルド・ボアッソン・ハーゲン(ノルウェー、SKY)

シルヴァン・シャヴァネル(フランス、オメガファルマ・クイックステップ)

トマ・ヴォクレール(フランス、ユーロップカー)

ミハエル・アルバジーニ(スイス、オリカ・グリーンエッジ)

リゴベルト・ウラン(コロンビア、SKY)

アレクサンドル・コロブネフ(ロシア、カチューシャ)

新城幸也(日本、ユーロップカー)

別府史之(日本、オリカ・グリーンエッジ)

ゼネク・スティーバー(チェコ、オメガファルマ・クイックステップ)

 

●スプリンター系

マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、SKY)

ベン・スウィフト(イギリス、SKY)

オスカル・フレイレ(スペイン、カチューシャ)

マッテオ・トレンティン(イタリア、オメガファルマ・クイックステップ)

トム・ボーネン(ベルギー、オメガファルマ・クイックステップ)

アラン・デイヴィス(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)

ハインリッヒ・ハウッスラー(オーストラリア、ガーミン・シャープ)

マイケル・マシューズ(オーストラリア、ラボバンク)

ペテル・サガン(スロバキア、リクイガス・キャノンデール)

ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、アルゴス・シマノ)

グレガ・ボレ(スロベニア、ランプレ・ISD)

ボルト・ボジッチ(スロベニア、アスタナ)

宮澤崇史(日本、サクソバンク・ティンコフバンク)

マッティ・ブレシェル(デンマーク、ラボバンク)

 

コース特性により、人数を揃えられる有力国はパンチャー、スプリンターと勝負できる選手をバランス良く構成しています。

 

中でも、今回本命視されるのがベルギー。

ジルベールは優勝候補筆頭と言えそうです。

もたついたシーズン前半を乗り越え、ブエルタで復活のステージ2勝。

調整も順調に進めた模様で、チームとしてまずはジルベール中心のレースを組み立ててくるはず。

また、集団スプリントとなればトラブルなど無い限りボーネンでゴールを狙います。

シーズン通して絶好調であることはもちろん、先日のTTTでもカウベルグをクリアし、コースに対する問題はなさそう。

最終局面でジルベールが勝負に出た場合でも、ボーネンは好位置に付けておくことが必要です。

 

続くのはスペイン。

選手層の厚さはベルギー以上。

カストロヴィエホ、フレチャらで前半の流れを作り、ペースの上がる後半からはコンタドールやモレーノで展開していくか。

ロドリゲスやS・サンチェスといった上りでのパンチ力を備える選手がいるものの、コース適性で言えばバルベルデがエースになりそう。

上りでのアタックはもちろん、人数が減った集団でのスプリントでも強さを発揮するのが魅力。

今年のアムステル・ゴールドレースで好走したフレイレもおり、カウベルグをクリアできればスプリント役を担うことに。

 

ミラノ~サンレモ、GPケベックを制したゲランスも優勝候補。

ライバルの動きに上手く合わせ、ゴールスプリントで勝ちに行く得意のスタイルが決まればアルカンシェルをグッと引き寄せることに。

オーストラリアはデイヴィス、ハウッスラー、マシューズとスプリンターを多くメンバー入りしており、展開に合わせられる戦力が整っている点は押さえておきたい。

 

ツール後のワンデーレース、GPプルエー、ケベックとモンレアルのカナダ2連戦で好調さをアピールしたボアッソン・ハーゲンやコスタにも注目。

パンチャー系の中でも抜群の独走力を持つ2人は、最後のカウベルグで飛び出して逃げ切りを図る可能性もありそう。

チームの人数が少なく、レースをコントロールする必要が無い分、有力選手の動きに合わせて出方を変えられるか。

 

チャンピオンチームであるイギリスは、今回苦戦を強いられるという大方の予想。

カヴェンディッシュにとっては、カウベルグを10回こなすのは厳しいか。

スウィフトが代わりにスプリント役を担う可能性があるものの、こちらも最後の局面まで残れるかは微妙。

そんな中、今シーズン彗星の如く現れたティーナンロックにかかる期待が大きくなります。

ツール後の疲労が激しいウィギンスやフルームに代わって、得意の上りでのアタックで勝機を見出したい。

 

同様に、イタリアも正攻法では勝負に絡むのは厳しいかもしれません。

ニバリがエースを務める公算が高いものの、スプリントにもつれ込むと勝つのが難しくなるため、どれだけ他国の有力選手を落とせるか。

コース適性からすると、モゼールやトレンティンといったスプリント力のある選手の方が合っていると言えそう。

 

ツール後は大きなリザルトを残していないサガンは、どの程度調整できているか次第。

上り、スプリントともにハマれば他を圧倒できるだけのものがあるだけに、ライバルにとっても脅威。

有力選手が揃う集団内に残ることができればスプリントで勝ちに行きたい。

フアンがあるとすれば、レースの進め方に若さが出るケース。

自らが先に仕掛けるようなやり方は得策ではないかもしれません。

 

その他、7人でのレースではあるものの堅実なアシストが揃うドイツは、デゲンコルブを最後まで残したいところ。

また、世界選手権にめっぽう強いブレシェルは、チームメンバーが3人と少ないもののメイン集団に残ることができればチャンス。

 

6人で臨む日本チームは、展開に添ってエースを立てる方針。

トップシーンを走る4人はもちろん、メンバー全員が海外での走りを知る選手なのが心強い。

他国の動向次第では、誰かを逃げに送り込んだり、中盤の動きに乗るといったことも十分に考えられそうです。

 

【優勝予想】

戦力の充実度のほか、個人的な希望的観測も込みで予想をすると、

 

★★★

フィリップ・ジルベール

★★

サイモン・ゲランス、エドヴァルド・ボアッソン・ハーゲン

トム・ボーネン、アレハンドロ・バルベルデ、オスカル・フレイレ

 

と見ています。

明確な根拠があるわけではないですが、ボーネンやフレイレといったスプリンターがレースをモノにする可能性は結構高いのではないかと見ていたり…。

 

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最終日の9月23日には花形の男子エリートロードが開催されます。

そこで、各国代表選手をまとめていきたいと思います。

 

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UCIロード世界選手権・男子エリート ロードレース(Maastricht~Valkenburg、267.0km)-9月23日

 

コースや戦力の分析は、最終的なスタートリストがUCIから発表され次第、アップしたいと思います。

 

【出場者一覧】

各国から発表された出走者をまとめていきます。

当日までに変更があった場合、確認ができ次第書き換えします。

メンバーが発表された国から、随時追加していきます。

詳細な出走者リストは、UCI公式またはCyclingFeverからどうぞ。

※掲載は国コード順

※RR横のカッコは出場枠

※選手名が斜線の国はプレセレクションメンバー

 

●アルジェリア(1)

アゼディーヌ・ラガブ(グルップマンスポルティフペトロリエールアルジェリー)

 

●アルゼンチン(6)

ヨルゲ・マルティン・モンテネグロ

ヨスエ・モヤーノ(カハ・ルーラル)

マウリシオ・ミュラー

アリエル・マキシミリアーノ・リケーゼ(ニッポ)

 

●オーストラリア(9)

サイモン・クラーク(オリカ・グリーンエッジ)

アラン・デイヴィス(オリカ・グリーンエッジ)

サイモン・ゲランス(オリカ・グリーンエッジ)

アダム・ハンセン(ロット・ベリソル)

ハインリッヒ・ハウッスラー(ガーミン・シャープ)

マイケル・マシューズ(ラボバンク)

リッチー・ポート(SKY)

ウェズリー・サルツバーガー(オリカ・グリーンエッジ)

デヴィッド・タナー(サクソバンク・ティンコフバンク)

 

●オーストリア(3)

マティアス・ブランドル(ネットアップ)

ステファン・デニフル(ヴァカンソレイユ・DCM)

ダニエル・ショルン(ネットアップ)

 

●ベルギー(9)

トム・ボーネン(オメガファルマ・クイックステップ)

ケヴィン・デウェールト(オメガファルマ・クイックステップ)

ドリス・デヴェニエンス(オメガファルマ・クイックステップ)

フィリップ・ジルベール(BMCレーシングチーム)

ビョルン・ルークマンス(ヴァカンソレイユ・DCM)

ジャンニ・メールスマン(ロット・ベリソル)

ユルゲン・ルーランツ(ロット・ベリソル)

フレフ・ファンアーヴェルマート(BMCレーシングチーム)

ヨハン・ファンスーメレン(ガーミン・シャープ)

 

●ベラルーシ(3)

ヴァシル・キリエンカ(モビスター)

アレクサンドル・クチンスキ(カチューシャ)

シアレイ・パポク

ブラニスラウ・サモイラウ(モビスター)

 

●ブラジル(3)

ラファエル・アンドリアート(ファルネーゼヴィーニ・セッレイタリア)

 

●ブルガリア(3)

ダナイル・アンドノフ(カハ・ルーラル)

ジョルジ・ペトロフ・ジョルジエフ

マルティン・グラシェフ

スパス・ギュロフ

ステファン・コイチェフ

 

●カナダ(4)

ライダー・ヘシェダル(ガーミン・シャープ)

フランシス・パリジャン(スパイダーテック)

スヴェン・タフト(オリカ・グリーンエッジ)

ダヴィド・フェイルー(ユーロップカー)

 

●チリ(1)

カルロス・イヴァン・オヤルスン

 

●コロンビア(7)

ウィナー・アナコナ(ランプレ・ISD)

カルロス・アルベルト・ベタンクール(アックア・エ・サポーネ)

ファビオ・デュアルテ(コロンビア・コルデポルテス)

セルジオ・エナオ(SKY)

ナイロ・キンタナ(モビスター)

ミゲル・アンヘル・ルビアーノ(アンドローニ・ジョカットリ)

リゴベルト・ウラン(SKY)

 

●コスタリカ(1)

アンドレイ・アマドール(モビスター)

 

●クロアチア(3)

クリスチャン・デュラセク(アドリア・モービル)

ヴォラドミール・ミホリェヴィッチ(アックア・エ・サポーネ)

ラドスラフ・ロジーナ(アドリア・モービル)

 

●チェコ(7)

ヤン・バルタ(ネットアップ)

ミラン・カドレッチ(ASC・ドゥクラプラハ)

レオポルド・ケーニヒ(ネットアップ)

ローマン・クロイツィゲル(アスタナ)

ゼネク・スティーバー(オメガファルマ・クイックステップ)

 

●デンマーク(3)

マッティ・ブレシェル(ラボバンク)

ヤコブ・フグルサング(レディオシャック・ニッサン)

クリス・アンケル・セレンセン(サクソバンク・ティンコフバンク)

 

●スペイン(9)

ヨナタン・カストロヴィエホ(モビスター)

アルベルト・コンタドール(サクソバンク・ティンコフバンク)

フアン・アントニオ・フレチャ(SKY)

オスカル・フレイレ(カチューシャ)

パブロ・ラストラス(モビスター)

ダニエル・モレーノ(カチューシャ)

ホアキン・ロドリゲス(カチューシャ)

サムエル・サンチェス(エウスカルテル・エウスカディ)

アレハンドロ・バルベルデ(モビスター)

 

●エストニア(3)

タネル・カンゲルト(アスタナ)

レネ・マンドリ(エンデュラレーシング)

レイン・タラマエ(コフィディス)

 

●フランス(9)

マキシム・ブエ(アージェードゥーゼル・ラモンディール)

シルヴァン・シャヴァネル(オメガファルマ・クイックステップ)

ジェローム・コッペル(ソール・ソジャサン)

ミカエル・ドラージュ(FDJ・ビッグマット)

ジェレミー・ロワ(FDJ・ビッグマット)

トニー・ギャロパン(レディオシャック・ニッサン)

ヴァンサン・ジェローム(ユーロップカー)

アイトール・ヴィショ(FDJ・ビッグマット)

トマ・ヴォクレール(ユーロップカー)

 

●イギリス(9)

マーク・カヴェンディッシュ(SKY)

ステッフェン・カミングス(BMCレーシングチーム)

アレックス・ダウセット(SKY)

クリス・フルーム(SKY)

ルーク・ロウ(SKY)

イアン・スタナード(SKY)

ベン・スウィフト(SKY)

ジョナサン・ティーナンロック(エンデュラレーシング)

ブラッドリー・ウィギンス(SKY)

 

●ドイツ(7)

マルクス・ブルグハート(BMCレーシングチーム)

ジョン・デゲンコルブ(アルゴス・シマノ)

ヨハネス・フレーリンガー(アルゴス・シマノ)

シモン・ゲスク(アルゴス・シマノ)

クリスチャン・クネース(SKY)

ポール・マルテンス(ラボバンク)

ファビアン・ウェーグマン(ガーミン・シャープ)

 

●香港(1)

ユン・インホン

 

●ハンガリー(1)

ペテル・クストル(アトラスパーソナル・ヤクロー)

 

●イラン(1)

メヒディ・ソラビ(ロット・ベリソル)

 

●アイルランド(3)

ダニエル・マーティン(ガーミン・シャープ)

ローナン・マクラフリン(アンポスト・ショーンケリー)

ニコラス・ロッシュ(アージェードゥーゼル・ラモンディール)

 

●イタリア(9)

ダリオ・カタルド(オメガファルマ・クイックステップ)

オスカル・ガット(ファルネーゼヴィーニ・セッレイタリア)

マルコ・マルカート(ヴァカンソレイユ・DCM)

モレノ・モゼール(リクイガス・キャノンデール)

ヴィンチェンツォ・ニバリ(リクイガス・キャノンデール)

リナルド・ノチェンティーニ(アージェードゥーゼル・ラモンディール)

ルカ・パオリーニ(カチューシャ)

マッテオ・トレンティン(オメガファルマ・クイックステップ)

ディエゴ・ウリッシ(ランプレ・ISD)

 

●日本(6)

新城幸也(ユーロップカー)

別府史之(オリカ・グリーンエッジ)

土井雪広(アルゴス・シマノ)

福島晋一(トレンガヌプロサイクリング)

畑中勇介(シマノレーシング)

宮澤崇史(サクソバンク・ティンコフバンク)

 

●カザフスタン(3)

アッサン・バザイェフ(アスタナ)

アレクサンドル・ディアチェンコ(アスタナ)

ドミトリー・グルーゼフ(アスタナ)

ドミトリー・ムラビエフ(アスタナ)

アンドレイ・ゼイツ(アスタナ)

 

●ラトビア(3)

インドゥリス・ベクマニス(リエトゥム・デルフィン)

アレクセイス・サラモティンス(コフィディス)

ガティス・スムクリス(カチューシャ)

マルティンス・トラウトマニス

 

●リトアニア(3)

ゲディミナス・バグドナス(アンポスト・ショーンケリー)

マリウス・ベルナトニス

イグナタス・コノヴァロヴァス(モビスター)

ラムナス・ナヴァルダスカス(ガーミン・シャープ)

エヴァルダス・シスケヴィシウス(ラポム・マルセイユ)

 

●ルクセンブルク(3)

ローラン・ディディエ(レディオシャック・ニッサン)

ジャン・ピエール・ドルッカー(アクセントジョブス・ヴェランダスウィレムス)

ベン・ガスタウアー(アージェードゥーゼル・ラモンディール)

 

●マレーシア(3)

ロー・シー・ケオン(OCBCシンガポールコンチネンタル)

アミール・ラスリ(ドラパックサイクリング)

 

●モルドバ(1)

アレクサンドル・プリウスチン(レオパード・トレック)

 

●オランダ(9)

ラース・ボーム(ラボバンク)

コーン・デコルト(アルゴス・シマノ)

ロベルト・ヘーシンク(ラボバンク)

カールステン・クローン(サクソバンク・ティンコフバンク)

ベルトヤン・リンデマン(ヴァカンソレイユ・DCM)

バウク・モレッマ(ラボバンク)

トム・イェルテ・スラフテル(ラボバンク)

ローレンス・テンダム(ラボバンク)

ニキ・テルプストラ(オメガファルマ・クイックステップ)

 

●ノルウェー(3)

エドヴァルド・ボアッソン・ハーゲン(SKY)

ラース・ペーター・ノルドハウグ(SKY)

ガブリエル・ラッシュ(FDJ・ビッグマット)

 

●ニュージーランド(3)

ジュリアン・ディーン(オリカ・グリーンエッジ)

ヘイデン・ルールストン(レディオシャック・ニッサン)

ジェシー・サージェント(レディオシャック・ニッサン)

 

●ポーランド(6)

ミカル・ゴラス(オメガファルマ・クイックステップ)

トマシュ・マルチンスキ(ヴァカンソレイユ・DCM)

ヤロスラフ・マリシュ(サクソバンク・ティンコフバンク)

プルゼミスラウ・ニエミエク(ランプレ・ISD)

マチェイ・パテルスキ(リクイガス・キャノンデール)

マレク・ルトキエウィッツ(CCCポルサット・ポルコワイチェ)

 

●ポルトガル(4)

ルイ・コスタ(モビスター)

アンドレ・カルドソ(カハ・ルーラル)

ブルーノ・ピレス(サクソバンク・ティンコフバンク)

セルジオ・パウリーニョ(サクソバンク・ティンコフバンク)

 

●南アフリカ(3)

ジャックス・ジャンセ・ヴァンレンスブルグ(MTN・キューベッカ)

レイナルド・ジャンセ・ヴァンレンスブルグ(MTN・キューベッカ)

ジェイ・ロバート・トンプソン(ユナイテッドヘルスケア)

 

●ロシア(6)

マキシム・ベルコフ(カチューシャ)

パーヴェル・ブルット(カチューシャ)

ヴォラドミール・グセフ(カチューシャ)

ミハイル・イグナティエフ(カチューシャ)

ヴォラドミール・イサイチェフ(カチューシャ)

アレクサンドル・コロブネフ(カチューシャ)

イゴール・シリン(カチューシャ)

ユーリー・トロフィモフ(カチューシャ)

エデュアルド・ヴォルガノフ(カチューシャ)

ドミトリー・ソコロフ(ロコスフィンクス)

 

●スロベニア(7)

グレガ・ボレ(ランプレ・ISD)

ボルト・ボジッチ(アスタナ)

ヤネス・ブライコヴィッチ(アスタナ)

ユーレ・コシャン(チームタイプ1)

クリスチャン・コレン(リクイガス・キャノンデール)

マルコ・クンプ(アドリア・モービル)

ルカ・メズジェク(サヴァ)

 

●セルビア(3)

ズソルト・デル

エサド・ハサノヴィッチ

ネボイサ・ジョヴァノヴィッチ

マルコ・スタンコヴィッチ

イヴァン・ステヴィッチ(サルカノ・アルナヴトコイ)

 

●スイス(6)

ミハエル・アルバジーニ(オリカ・グリーンエッジ)

スティーブ・モラビート(BMCレーシングチーム)

グレゴリー・ラスト(レディオシャック・ニッサン)

ミハエル・シェアー(BMCレーシングチーム)

マティアス・フランク(BMCレーシングチーム)

オリヴァー・ザウグ(レディオシャック・ニッサン)

 

●スロバキア(6)

マテイ・ユルコ(ウィルプール・アーサー)

マロス・コバチ(ドゥクラトレンチン・トレック)

ユライ・サガン(リクイガス・キャノンデール)

ペテル・サガン(リクイガス・キャノンデール)

マーティン・ベリトス(オメガファルマ・クイックステップ)

ペーター・ベリトス(オメガファルマ・クイックステップ)

 

●スウェーデン(3)

フレデリック・ケシアコフ(アスタナ)

グスタフ・エリック・ラーション(ヴァカンソレイユ・DCM)

トーマス・ロヴクイスト(SKY)

 

●ウクライナ(6)

ヴィタリー・ブッツ(ランプレ・ISD)

アンドリー・グリヴコ(アスタナ)

デニス・コスチュク(ランプレ・ISD)

ドミトロ・クリフトソフ(ランプレ・ISD)

オレクサンドル・ポリヴォダ

ヤロスラフ・ポポヴィッチ(レディオシャック・ニッサン)

 

●ウルグアイ(1)

ファブリシオ・フェラーリ(カハ・ルーラル)

 

●アメリカ(9)

ブレント・ブックウォルター(BMCレーシングチーム)

マシュー・ブシェ(レディオシャック・ニッサン)

ティモシー・ダッガン(リクイガス・キャノンデール)

ルーカス・ユーザー(スパイダーテック)

クリス・ホーナー(レディオシャック・ニッサン)

アレックス・ハウズ(ガーミン・シャープ)

テイラー・フィニー(BMCレーシングチーム)

アンドリュー・タランスキー(ガーミン・シャープ)

ティジェイ・ヴァンガーデレン(BMCレーシングチーム)

 

●ベネズエラ(3)

トマス・アウレリオ・ジル(アンドローニ・ジョカットリ)

ヨナタン・モンサルべ(アンドローニ・ジョカットリ)

ホセ・カルロス・オチョア(アンドローニ・ジョカットリ)

ジャクソン・ロドリゲス(アンドローニ・ジョカットリ)

 

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UCIオフィシャルサイト内世界選手権ページ

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UCIロード世界選手権-Review②(男子エリートTT、男子エリートTTT、戦評)

1件のコメント

Review②では、それぞれ男子エリートの個人TTとチームTTのリザルトと戦評を。

個人、チームそれぞれの最速ライダーを決める戦いは、最後の最後までもつれる名勝負となりました。

開催日順に振り返ってみたいと思います。

 

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UCIロード世界選手権・男子エリート チームタイムトライアル(Sittard~Valkenburg、53.2km)-9月16日

 

【結果】

1.オメガファルマ・クイックステップ(ベルギー) 1:03:17.17(Ave.50.532km/h)

2.BMCレーシングチーム(アメリカ) +03″

3.オリカ・グリーンエッジ(オーストラリア) +47″

4.リクイガス・キャノンデール(イタリア) +1’04”

5.ラボバンク(オランダ) +1’08”

6.モビスター(スペイン) +1’18”

7.カチューシャ(ロシア) +1’18”

8.レディオシャック・ニッサン(ルクセンブルク) +1’21”

9.SKY(イギリス) +1’32”

10.ガーミン・シャープ(アメリカ) +1’35”

 

フルリザルト(公式サイト)

 

18年ぶりに復活したチームタイムトライアルは、かつての国別対抗からUCIトレードチームによる戦いに変わり、2013年シーズンにてジャージ内に用いることのできる“勲章”となるチャンピオンロゴを賭けて争われました。

グランツールなどのTTTとは異なり、1チーム6名であるのも特色。

さらには、4人目でゴールした選手のタイムが採用されるシステムに。

 

この大会に並々ならぬ意気込みで臨んだΩクイックが“初代”チャンピオンに。

中間計測を含め終始トップタイムを維持し、終盤のカウベルグも乱れることなく6人全員でゴール。

最後はボーネンを先頭でゴールさせるほどの余裕を見せ、チーム力の高さを見せた格好。

 

Ωクイックに続いて出走したBMCは、第1計測こそ4位だったものの、第2計測以降は2位のタイムをキープし、銀メダルを獲得。

既に2人脱落していた状況で迎えたカウベルグでは、長いこと先頭を牽いていたフィニーが脱落しかけ、それをチームが待ったことがタイムロスにつながる結果に。

ΩクイックとBMCはAve.50km/hオーバーをマークし、他チームとのスピードの差を見せつけました。

 

3位にはシーズン通してTTTに強さを見せていたグリーンエッジが入っています。

一方で、グリーンエッジ同様TTTを得意とするSKYは9位、ガーミンが10位に沈んでいます。

 

 

 

【戦評】

優勝のΩクイックは、数ヶ月前からメンバーを固定し、数回にわたる試走を繰り返すほど念入りな準備で臨み、それが見事に結果として表れました。

マルティン、ファンデワーレ、シャヴァネル、P・ベリトスの世界&ナショナルチャンピオンに、独走力のあるテルプストラ、そして抜群のスピードを誇るボーネンと、これ以上ないと言えるほどのベストな布陣を組み、その実力に違わぬ走り。

個々の能力はもちろん、前述した入念な準備と対策が勝因と言えそう。

6人で回し続け、最後の最後まで各選手のスピードが効果的に発揮されるよう計算しつくされていた印象です。

スプリンターのボーネンがカウベルグを耐え凌ぎ、最後は先頭を牽引してゴールしていた点がその一例でしょう。

ちなみに、6人全員でゴールしたのはΩクイックのみ。

 

3秒差で惜しくも大魚を逃したBMC。

前半から好位置に付け、後半勝負の姿勢は見て取れたものの、早々に2選手が脱落し手薄な状態でカウベルグを迎えてしまったのが痛かった。

特にフィニーの牽引時間が全体的に長く、カウベルグで脱落しかけたことは敗因として挙がってしまうのは致し方ないところ。

パンチャーのバランとジルベール、オールラウンダーのヴァンガーデレンの3人が登坂区間でペースを作れるのが長所であったチームにおいて、カウベルグで追い込めなかったのは最終的な3秒差に直結してしまった感。

 

リザルトを見る限り、ΩクイックとBMCのタイムが抜きんでており、3位以降のチームとの力の差が明白。

この種目に対する各チームの注力度合いの違いがあるとはいえ、8人ないし9人で臨むステージレースのTTTと6人で行う今回のような一発勝負のTTTでは、要素が異なるものと言えるかもしれません。

また、プロチームとプロコン以下のチームとの力の差もはっきりと出た形。

プロコン以下のチームで最上位は、2分14秒差で14位のルスヴェロ。

 

来シーズン以降、このTTTを見据えて各チームがどの程度戦力強化に取り組むのか、一方であくまでシーズンの1レースとしか見ずにやり過ごすのか、その辺りも焦点となりそうです。

 

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UCIロード世界選手権・男子エリート 個人タイムトライアル(Heerlen~Valkenburg、45.7km)-9月19日

 

【結果】

1.トニー・マルティン(ドイツ、オメガファルマ・クイックステップ) 58:38:76(Ave.46.755km/h)

2.テイラー・フィニー(アメリカ、BMCレーシングチーム) +05″

3.ヴァシル・キリエンカ(ベラルーシ、モビスター) +1’44”

4.ティジェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシングチーム) +1’49”

5.フレデリック・ケシアコフ(スウェーデン、アスタナ) +1’50”

6.ドミトリー・グルーゼフ(カザフスタン、アスタナ) +1’56”

7.ヤン・バルタ(チェコ、ネットアップ) +2’12”

8.アレックス・ダウセット(イギリス、SKY) +2’26”

9.アルベルト・コンタドール(スペイン、サクソバンク・ティンコフバンク) +2’30”

10.アドリアーノ・マローリ(イタリア、ランプレ・ISD) +2’40”

 

フルリザルト(公式サイト)

 

カンチェラーラ、ウィギンス、フルームといった有力勢を欠く中、2連覇を目指すマルティンがどのような走りを見せるか、そして誰がマルティンにチャレンジするのかがポイントとなりました。

 

雨でウェットなコンディションの中、前半スタートのグルーゼフがマークしたタイムが長い間トップに君臨。

グルーゼフから12人後にスタートしたキリエンカがようやくトップタイムをマークするも、以後それを上回る選手が出ない状況。

厳しい上りが含まれるコース設定に期待がかかったヴァンガーデレン、ケシアコフもキリエンカのタイムを塗り替えられず、優勝の期待がかかったコンタドールにいたっては前半から波に乗れず、途中でマルティンにかわされる場面も。

 

そんな難コースで異次元の走りを見せたのがフィニーと、ディフェンディングチャンピオンのマルティン。

第1計測でトップタイムのフィニーは、第2計測以降は2番手のタイムも順調にペースを刻み、3日前のTTTでは失速したカウベルグを攻めるとそのままの勢いでゴール。

この時点でキリエンカを1分39秒上回るタイムでトップに立ちます。

 

一方のマルティンは第2計測でトップタイムをマークすると、以降フィニーに対し20秒近い差まで広げます。

しかし、中盤の走りが影響してか、カウベルグで苦しみ失速気味で上りをクリア。

踏み直しゴールを目指すと、フィニーを5秒上回るトップタイムをマーク。

苦しみながらも2連覇を達成し、連覇をアピールするポーズを決めながらのゴールとなりました。

 

結果、マルティンが優勝、最後までマルティンを苦しめたフィニーが躍進の2位、そして長いことトップに居続けたキリエンカが殊勲の3位に。

 

 

 

【戦評】

昨年、新時代の到来を告げる勝利を挙げたマルティン。

今年は“アルカンシェルの呪い”を受けトラブル続きだったものの、それを帳消しにするかのような快走で2連覇を達成。

走りやポディウムでの振る舞いにも王者の風格が漂っています。

 

とはいえ、フィニーとのタイム差以上に薄氷の勝利であったことも確か。

中盤の走りの差が結果的にゴールタイムに出た感じか。

2連覇し、今後は王者の席にいつまで座り続けるのかが興味深いところ。

 

TTTで見せたカウベルグでの失速を糧に、上手く走った印象のフィニー。

中盤でタイムを少し落としたのは、下り基調となる部分での走りが影響していたかもしれません。

中間計測を見る限り、上り基調となっている部分ではマルティンに対してタイム差を縮めており、そういう意味では勝利まであと一歩だったと言えるでしょう。

しかしまだ22歳と若く、今後幾度となくチャンスが訪れるであろう選手。

今年は長距離TTへの適性を見せ、スペシャリストとしての地位を確固たるものにしただけに、これからに期待。

 

厳しい上りが含まれるコースレイアウトも関係し、上りに強い選手やオールラウンダー系の選手にもチャンスがあった中、それを見事にものにしたのがキリエンカ。

終始安定した走りが銅メダル獲得に結び付きました。

また、メダル獲得こそならなかったものの、ヴァンガーデレンやケシアコフも期待通りの走りだったと言えるでしょう。

逆に、優勝候補筆頭に挙げる声もあったコンタドールはリザルトこそ9位とまとめたものの、中盤で後走のマルティンに抜かれ、いまひとつ実力を発揮できず。

歴史的レースとなったブエルタからの調整が難しかったこともあるでしょう。

 

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UCIオフィシャルサイト内世界選手権ページ

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UCIロード世界選手権オフィシャルサイト

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1件のコメント

盛り上がりを見せる今年のロード世界選手権、タイムトライアルで構成された前半戦が終了しました。

そこで、ひとまずリザルトを中心にまとめていきたいと思います。

男子エリートTTとTTTは戦評付きで次のエントリーにて公開したいと思います。

ここでは、女子エリートTTとTTT、男子U23TT、男女Jr.TTの5種目を。

 

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UCIロード世界選手権・女子エリート チームタイムトライアル(Sittard~Valkenburg、34km)-9月16日

 

【結果】

1.スペシャライズド・ルルレモン(ドイツ) 46:31:63(Ave.44.103km/h)

2.オリカ・AIS(オーストラリア) +24″

3.AAドリンク(オランダ) +1’59”

 

フルリザルト(公式サイト)

 

大会の幕開けとなる女子エリートTTT。

チーム力に勝るスペシャライズド・ルルレモンが第1計測からトップをひた走り、最後までその勢いのまま走り切り完勝。

かつて女子ロード最強を誇ったHTC・ハイロードの後継チームであり、伝統的にスピード系種目は得意とするところ。

 

2位には、これまたスピードマン揃いのオリカが入線。

TTスペシャリストのアルント、ヴィルムッセンを中心に臨み、24秒遅れで終えています。

 

3位には地元オランダのAAドリンクが。

トップから約2分遅れでゴールし、上位2チームと3位以下とのタイム差が大きく開いた結果となりました。

 

 

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UCIロード世界選手権・男子ジュニア 個人タイムトライアル(Landgraaf~Valkenburg、26.6km)-9月17日

 

【結果】

1.オスカー・スヴェンドソン(ノルウェー) 35:34:75(Ave.44.857km/h)

2.マテイ・モホリッチ(スロベニア) +07″

3.マキシミリアン・シャーフマン(ドイツ) +11″

 

フルリザルト(公式サイト)

 

将来が嘱望される17~18歳の選手たちによる最速決定戦。

終盤の6km強に登坂区間2つが集中するレイアウトを制したのは、ノルウェーのスヴェンドソン。

第1計測では9位、第2計測では6位通過だったものの、終盤の登坂で一気に追い込み逆転のアルカンシェル獲得。

選手層に対し、実力者が多く輩出されるノルウェーから新星がまたも誕生。

 

スヴェンドソン同様に終盤に追い上げたモホリッチが2位、第2計測までトップを走ったシャーフマンが3位に入っています。

 

日本から出場の西村選手(昭和第一学園高校)は、2分12秒遅れの42位。

 

 

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UCIロード世界選手権・男子U23 個人タイムトライアル(Landgraaf~Valkenburg、36km)-9月17日

 

【結果】

1.アントン・ヴォロブイェフ(ロシア、イテラ・カチューシャ) 44:09:02(Ave.48.923km/h)

2.ローハン・デニス(オーストラリア、ジャイコ・AIS) +44″

3.ダミアン・ハウソン(オーストラリア、ジャイコ・AIS) +51″

 

フルリザルト(公式サイト)

 

ここでの結果がプロ入りや、その後の結果に直結する可能性の高いアンダーカテゴリー。

19~22歳の選手たちによって争われます。

 

この日最速を誇ったのは、ヴォロブイェフ。

中間計測も含めすべてでトップタイム。

終盤の登坂区間でも伸び、最終的に2位に44秒差を付ける圧勝劇を演じました。

約1ヶ月前のツアー・オブ・デンマークのTTステージでも、プロに混じってステージ8位と健闘したスピードを発揮しました。

 

今シーズン、U23年代で争われるTTではほとんど負けておらず、今回も優勝候補筆頭の呼び声も高かったデニスは大差の2位。

このレースに限って言えば、ヴォロブイェフのスピードに屈した格好。

とはいえ、3位にもチームメートのハウソンが食い込み、オーストラリアお家芸種目で5年連続のメダル獲得。

 

金の卵が揃う年代、有望選手の今後が気になるところですが、ヴォロブイェフは来シーズンからカチューシャへ(既にスタジエールとして加入)、デニスはガーミン・シャープと契約済み。

 

日本から出場の椿選手(ブリヂストン・アンカーU23)は、7分16秒遅れの63位。

 

 

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UCIロード世界選手権・女子ジュニア 個人タイムトライアル(Eijsden~Valkenburg、15.6km)-9月18日

 

【結果】

1.エリナ・バーカー(イギリス) 22:26:29(Ave.41.714km/h)

2.セシル・ウットラップ・ルドウィグ(デンマーク) +35″

3.デミ・デヨンフ(オランダ) +1’03”

 

フルリザルト(公式サイト)

 

他カテゴリーと異なり、カウベルグなどの登坂区間が使われないのが、この女子ジュニアTT。

平均4.1%、全長900mの上りが前半に控える以外、中盤まで若干の上り基調ではあるもののTTスペシャリスト向けのレイアウト。

 

そんな中圧倒的なスピードを見せたのがバーカー。

2位のルドウィグに35秒差を付けて勝利。

イギリス、デンマークともにジュニア年代からの強化が進む両国が結果を残したレースとなりました。

また、地元オランダのデヨンフが3位に入線。

 

 

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UCIロード世界選手権・女子エリート 個人タイムトライアル(Eijsden~Valkenburg、24.1km)-9月18日

 

【結果】

1.ユディト・アルント(ドイツ、オリカ・AIS) 32:26:46(Ave.44.573km/h)

2.エヴェリン・スティーブンス(アメリカ、スペシャライズド・ルルレモン) +33″

3.リンダ・ヴィルムッセン(ニュージーランド、オリカ・AIS) +40″

 

フルリザルト(公式サイト)

 

最速女王決定戦は、まず前半にスタートしたサブリコヴァがマークした34:25:90が長い間暫定トップに君臨。

その後、ドイツのスピードマン・テウテンベルグがそれを25秒上回るタイムをマーク。

それをきっかけにハイレベルのタイムが続出と思いきや、各選手カウベルグで失速するなどでトップタイムが生まれず。

 

最後から8人目のファンダイクが約40秒上回るトップタイムをマークし均衡を破ると、続いて出走したスティーブンスがさらに20秒更新。

 

にわかに活気付いてきた優勝争いは残り3人に。

2年前のチャンピオン・プーリーは快調に飛ばすものの、後半ペースダウンすると、カウベルグで失速しスティーブンスのタイムを更新できず。

続く前回銀メダリストのヴィルムッセンは終始スティーブンスのタイムを上回ることができず、ゴール時点で暫定2位。

そして、2連覇がかかるアルント。

第1計測で唯一14分台で入ると、第2計測もトップタイム。

それまでの10秒差から、カウベルグを経てゴールでは33秒差を付け2位以下を圧倒。

 

女子ロードはベテラン選手がその実力に経験を兼ね備え、キャリアのピークを迎える傾向にあり、アルントもその1人。

しかし、今シーズンでの引退を既に表明し、若い選手たちにその道を譲る決意を固めています。

2位のスティーブンスは今年の女子版ツール・ド・フランスのチャンピオンで、個人では初の世界選メダル獲得。

TTスペシャリストとして鳴らすヴィルムッセンは、今回の3位で4年連続のメダル獲得。

来年以降のアルカンシェル獲得を目指します。

 

 

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UCIオフィシャルサイト内世界選手権ページ

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