シーズン終盤に行われる伝統のクラシック、パリ~トゥール。

ほぼフラットなレイアウトながら、逃げとスプリントどちらに転がってもおかしくないスリリングな展開が特徴。

そして、今年もそんな際どいせめぎ合いの中から勝者が生まれたのでした。

 

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パリ~トゥール(シャトーヌフ・アン・ティムレ~トゥール、235.5km)-10月7日

 

 

 

【結果】

1.マルコ・マルカート(イタリア、ヴァカンソレイユ・DCM) 4:50:34

2.ローレンス・デフリーゼ(ベルギー、トップスポルトフランデレン・メルカトール) s.t.

3.ニキ・テルプストラ(オランダ、オメガファルマ・クイックステップ) s.t.

4.ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、アルゴス・シマノ) +06″

5.ローラン・ピション(フランス、ブルターニュ・シュレー) +12″

6.フレフ・ファンアーヴェルマート(ベルギー、BMCレーシングチーム) +12″

7.ビョルン・ルークマンス(ベルギー、ヴァカンソレイユ・DCM) +12″

8.ジョナタン・イヴェール(フランス、ソール・ソジャサン) +19″

9.イェンス・ケウケレイエ(ベルギー、オリカ・グリーンエッジ) +19″

10.ゼネク・スティーバー(チェコ、オメガファルマ・クイックステップ) +19″

 

フルリザルト(公式サイト)

 

序盤にシャヴァネルやモルコフら実力者が逃げを形成。

しかし、メイン集団も終始スピードを緩めず、ハイペースで距離をこなしていきます。

 

残り40kmを切って逃げ集団からモルコフがアタックし、しばらく独走します。

他の逃げメンバーを吸収したメイン集団は、モルコフとの距離を測りながら追撃。

そして、残り約22kmでテルプストラやマルカートらが集団から抜け出し、モルコフに追い付くとそのまま逃げの態勢に入ります。

 

メイン集団はBMCを中心に追うも、集団内でたびたび落車が発生し、追撃に水を差す格好に。

残った選手で前を追うものの、思うように差が縮まらず。

 

逃げグループからはマルカート、テルプストラ、デフリーゼが生き残り、3人でゴールを目指します。

中でもテルプストラの牽引の時間が長い格好。

牽制しながらグラモン通りに突入、そして残り300mでテルプストラがスプリント開始。

しかし、上手くタイミングを計ったマルカートが逆転し、そのままゴールへ。

大金星のチャンスだったデフリーゼはマルカートのラインに入り込んでしまい、逆転できず。

 

追走グループから単独で猛然と追い込んだデゲンコルブは、追い付くことができず4位。

ディフェンディングチャンピオンのファンアーヴェルマートは6位でフィニッシュ。

落車に巻き込まれることなくメイン集団で勝負に加わった別府選手は29位、逆に落車による集団分断に巻き込まれた宮澤選手は93位でレースを終えています。

 

Paris-Tours 2012(Dailymotion動画)

 

【戦評】

全長235.5kmのレースでありながら、アベレージスピードが48km/hを超えるハイペースで推移した今回。

終盤に集団落車があったとはいえ、147選手が完走しレース全体のレベルの高さが伺える格好に。

 

上位勢は全体的にこのレースの走り方を熟知している選手で固められた印象。

優勝のマルカートは前回2位。

その時はゴールスプリントで痙攣し勝負できずに終わっていただけに、リベンジとなる勝利を挙げました。

 

デフリーゼはトップチームに交じりながら2位に入る殊勲。

過去には世界選手権U23で7位に入った実績があり、スプリント力もまずまずあるものの、ゴールスプリントでマルカートのラインに入ってしまったのが唯一悔やまれる。

とはいえ、残り20kmを前に形成された逃げグループのきっかけとなる動きを見せた点は大いに評価されることでしょう。

来シーズン以降、クラシックで上位を狙える存在となれるか。

 

このレースで最も強さを見せたのは、終盤猛追したデゲンコルブでしょう。

パワー系のスプリンターというイメージが定着する今シーズンの活躍でしたが、パンチ力、そして独走力があるところもアピール。

惜しくも先行する3名に追い付けなかったものの、あわやというところまで追い込んだのは見事。

 

地元レースでは毎度優勝争いに加わっているピションは、トップチーム相手に5位に入り、実力があるところを証明。

デフリーゼ同様、今後の可能性を示したレースとなりました。

 

シーズン終盤の疲労具合やモチベーションの差が大きかったとはいえ、来シーズンの契約が決まっていない選手にとっては“就職活動”的な意味合いも強く、アピールの場として力を注ぐ姿も印象に残ったレースでした。

 

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パリ~トゥールオフィシャルサイト http://www.letour.fr/us/

 

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パリ~トゥール-Preparation

 

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