10月7日のパリ~トゥールのReview記事を書けていない状況ではありますが、先にツアー・オブ・北京の展望記事をまとめてしまいたいと思います。

ワールドツアーのレースとしては、日本から最も近い場所で行われるレースでありながら、今日の社会情勢が影響し日本人選手・関係者、さらには日本企業がスポンサードするチームまでもが大会欠場を余儀なくされてしまっています。

とはいえ、A.S.Oが関係していることからビッグネームが北京に集結し、今年のUCIワールドツアーの締めくくりにふさわしいレースであることは間違いありません。

 

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ツアー・オブ・北京-10月9-13日

【過去の優勝者】

2011年 トニー・マルティン

 

【コース分析】

 

●第1ステージ(Tian An Men Square~Bird’s Nest Olympic Stadium、117km)-10月9日

 

●第2ステージ(Bird’s Nest~Men Tou Gou、126km)-10月10日

 

●第3ステージ(Men Tou Gou~Badaling Great Wall、162.5km)-10月11日

 

●第4ステージ(Yanqing~Chang Ping、165.5km)-10月12日

 

●第5ステージ(Chang Ping~Ping Gu、182.5km)-10月13日

 

全5ステージで構成。

 

第1ステージは、ほぼオールフラット。

スタートして17.5km走った後、約8kmの周回コースを13周。

まずはスプリンターがリーダージャージをゲットすることになるでしょう。

 

第2ステージから山岳ポイントが登場します。

前半に2つの3級、中盤に1級山岳をクリアし、ゴール前約24kmで迎える2級山岳が1つポイントに。

ピュアスプリンターが生き残るには厳しいレイアウト。

 

カテゴリーこそ3級であるものの、頂上ゴールとなる第3ステージがクイーンステージと見て良いでしょう。

ゴール前1kmは勾配が6.3%。

前半に3つの山岳をクリアすることを考えると、パンチャーには若干厳しいものの、パンチ力に長けたクライマーが主役になるか。

 

スプリンターに主役の座が戻ってきそうなのが第4ステージ。

3つ目の3級山岳からゴールまでの30km強は下り基調。

山で多少遅れても集団復帰できれば勝負に絡めそう。

 

最終となる第5ステージは、最後のチャンスとばかりに総合上位勢のアタックに期待。

後半に控える1級山岳からゴールまでは30km弱。

ダウンヒラーが攻める姿が見られるか。

しかし、ゴールまでの距離がある分、先行する選手よりはメイン集団に有利に働く可能性が高いとも言えるでしょう。

 

【注目選手】

ライダータイプ別に、押さえておきたい選手を独断でピックアップします。

スタートリストは公式サイト、またはCycling Feverから。

 

●総合優勝候補

トニー・マルティン(ドイツ、オメガファルマ・クイックステップ)←ディフェンディングチャンピオン

ダリオ・カタルド(イタリア、オメガファルマ・クイックステップ)

リナルド・ノチェンティーニ(イタリア、アージェードゥーゼル・ラモンディール)

マキシム・イグリンスキー(カザフスタン、アスタナ)

マティアス・フランク(スイス、BMCレーシングチーム)

サムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)

イゴール・アントン(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) ←2011年山岳賞

ライダー・ヘシェダル(カナダ、ガーミン・シャープ)

ダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・シャープ)

モレノ・モゼール(イタリア、リクイガス・キャノンデール)

エロス・カペッキ(イタリア、リクイガス・キャノンデール)

ルイ・コスタ(ポルトガル、モビスター)

フアン・ホセ・コーボ(スペイン、モビスター)

スティーブン・クルイシュウィック(オランダ、ラボバンク)

アイマール・スベルディア(スペイン、レディオシャック・ニッサン)

エドヴァルド・ボアッソン・ハーゲン(ノルウェー、SKY)

ラファエル・マイカ(ポーランド、サクソバンク・ティンコフバンク)

ジョニー・フーガーランド(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM)

 

●スプリンター

フランチェスコ・キッキ(イタリア、オメガファルマ・クイックステップ)

ロイド・モンドリー(フランス、アージェードゥーゼル・ラモンディール)

ヴァレンティン・イグリンスキー(カザフスタン、アスタナ)

ハインリッヒ・ハウッスラー(オーストラリア、ガーミン・シャープ) ←2011年ステージ1勝

リュディガー・セリグ(ドイツ、カチューシャ)

アレッサンドロ・ペタッキ(イタリア、ランプレ・ISD)

グレガ・ボレ(スロベニア、ランプレ・ISD)

エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、リクイガス・キャノンデール) ←2011年ステージ1勝

グレゴリー・ヘンダーソン(ニュージーランド、ロット・ベリソル)

アラン・デイヴィス(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)

リー・ハワード(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)

アイディス・クルオピス(リトアニア、オリカ・グリーンエッジ)

テオ・ボス(オランダ、ラボバンク)

ダニエレ・ベンナーティ(イタリア、レディオシャック・ニッサン)

クリストファー・サットン(オーストラリア、SKY)

ルーカス・セバスチャン・アエド(アルゼンチン、サクソバンク・ティンコフバンク)

ケニー・ファンヒュンメル(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM)

 

だいぶ“大人の事情”が絡んでいるようですが、それでも各チームまずまずのメンバーを揃えて臨みます。

同時に、長いシーズンを戦ってきた選手たちの疲労具合やモチベーション低下も考えられ、どの程度本気で戦うのか予測がつかない部分もあります。

 

ざっと見て、戦力的に充実しているのは、2連覇がかかるマルティン擁するΩクイック、エウスカルテル、ガーミン、モビスターといったあたりか。

特に、S・サンチェス、アントン、ニエベの総合力のある3選手を揃えるエウスカルテルの充実度は高いと言えます。

コスタとコーボ、ヘシェダルとマーティンと総合を狙える2選手を中心に構成するモビスターとガーミンが続きます。

前回は最初のTTステージでのリードを最後まで守ったマルティンですが、今回はTTが実施されないことがどう影響するか。

 

ステージレースでの総合力は既に実証しているクルイシュウィックや、ブエルタでは山岳アシストとして大活躍したマイカにも注目。

最少人数の5名で臨むSKYはボアッソン・ハーゲンが好調であれば、総合を狙うことも考えられます。

 

スプリンターでは、ペタッキが参戦。

平地系のアシストマンを揃え、スプリントステージで勝利を狙います。

昨年それぞれステージ1勝を挙げているハウッスラーやヴィヴィアーニ、ブエルタでステージ勝利を挙げたベンナーティも有力。

ジャパンカップクリテリウムでの来日を前に中国でレース出場のボスは、第1ステージで大いにチャンスあり。

 

その他、レースシーンに戻ってきたアンディ・シュレクも出場。

さすがに総合争いに加わることは無いと見られますが、来シーズンにつながる走りをして終えたいところ。

また、来季の所属チームが決まっていない選手も多く、“就職活動”的な意味合いのレースにも。

ここで最後のアピールを行って、生き残りを図りたいことでしょう。

 

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【総合優勝予想】

サムエル・サンチェス

 

ツアー・オブ・北京オフィシャルサイト http://www.tourofbeijing.net/

 

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