8月最終日曜にフランス西部の街・プルエーを舞台に行われるワンデーレース、GPウエストフランス・プルエー。

今年は新城、宮澤両日本人選手も参戦し、これまでに引き続き元気なところを見せてくれました。

年々ワールドクラスのレースとしてのバリューが高まってる感のあるこのレース、今年の戦いを振り返ってみます。

 

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GP ウエストフランス・プルエー(243km)-8月26日

 

【結果】

1.エドヴァルド・ボアッソン・ハーゲン(ノルウェー、SKY) 5:55:28

2.ルイ・コスタ(ポルトガル、モビスター) +05″

3.ハインリッヒ・ハウッスラー(オーストラリア、ガーミン・シャープ) +05″

4.マシュー・ゴス(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) +05″

5.ユルゲン・ルーランツ(ベルギー、ロット・ベリソル) +05″

6.マルコ・マルカート(イタリア、ヴァカンソレイユ・DCM) +05″

7.ジャコモ・ニッツォロ(イタリア、レディオシャック・ニッサン) +05″

8.ボルト・ボジッチ(スロベニア、アスタナ) +05″

9.サムエル・デュムラン(フランス、コフィディス) +05″

10.ルカ・パオリーニ(イタリア、カチューシャ) +05″

 

フルリザルト(公式サイト)

 

パンチャーだけでなく、ここ数年は上りに強いスプリンターにもチャンスが高まっていることもあり、今回多くのチームがスプリンターをエースに据えてレースに臨みました。

1周27kmを9周するレースのポイントは、勾配10%を超えるCote de Ty Marrec。

最終周回では、ゴール前約4kmで迎え、最後の勝負どころとなります。

 

スタート早々に逃げた集団には宮澤選手も乗り、BMCのブルグハートらを中心にペースメイクしていきます。

しかし、実力者が揃った逃げはマークも厳しく、最終周回を前に吸収。

 

最終周回を迎えアタックを繰り出したのはヴォクレール。

ユーロップカーのエースと目されていたヴォクレールのアタックにより、吸収された場合は新城選手で勝負する公算が高まります。

ヴォクレールには、たびたびメンバーが入れ替わりながら、最終的にコッペル、ギャランのソール・ソジャサンコンビやエゴイ・マルチネスといった選手が合流。

集団と15秒前後の差をキープするも、結局残り7kmで吸収。

 

ニッツォロによるスプリントに持ち込みたいレディオシャックトレインが牽引する集団から動きが起きたのは、やはりCote de Ty Marrecの上り。

コスタの強力なアタックに、ゲランスらが反応を見せるも誰も付くことができず、独走態勢に。

 

しかし、コスタを追う集団からボアッソン・ハーゲンと猛然と追い上げ、残り2kmで合流。

一呼吸置いてアタックするとコスタが付けず、そのまま独走でゴールへ。

最終的にコスタ以下に対し5秒の差を付ける圧巻の勝利。

コスタも集団の追い上げをかわし2位、3位以降はスプリントとなり、ハウッスラーが集団の戦闘でゴール。

 

3位争いのスプリントに参戦した新城選手は27位、逃げで魅せた宮澤選手はDNFとなっています。

 

【戦評】

最後のシーンだけ見れば、上手く自分の形に持ち込んだボアッソン・ハーゲンの圧勝と言えるでしょう。

Cote de Ty Marrecの上りは集団に待機し、上り終えてゴールまでの下り基調でスピードに乗せるクレバーな走り。

グランツールでも山岳アシストを務められるほど総合力がアップした代わりに、スプリントでの分が悪くなっている中、パンチャー・アタッカー的な走りで勝利をもぎ取れる点はやはり総合力の向上が要因か。

独走力や長い距離をハイスピードで走る能力には長けているだけに、これまで以上にワンデーレースでの可能性を感じさせた勝利でした。

9月中旬に控える世界選手権でも注目の存在となるでしょう。

 

ボアッソン・ハーゲンの引き立て役に甘んじたコスタですが、レースの流れを決めた上りでのアタックは見事でした。

今年はツール・ド・スイスでの総合優勝が記憶に新しいですが、昨年のツール第8ステージやGPモントリオールで勝利した時のように、上りでアタックを決めてゴールまで逃げ切るのが得意とする形。

今回もそれを実行して、良い展開に持ち込んだ点は大いに評価できると思います。

こればかりは、最後に争った相手が悪かったとしか言いようがありません。

 

やはり近年の流れに沿って、Cote de Ty Marrecまではパンチャー系、ゴールまでもつれたらスプリンターで、という勝負オプションを各有力チームが持ち込んだ印象。

まずはウェーグマンで勝負に出て、コスタに対応できなかった段階でハウッスラーのスプリント勝負に切り替えたガーミンや、ゲランスからゴスに切り替えたグリーンエッジなどがそれぞれ3,4位を占めています。

一方で、レディオシャックのようにスプリンターであるニッツォロ一択といったスタンスもあり、今後もスプリンターが重要な役割を担うレースになっていくものと思われます。

 

春の怪我からの復帰以来好調をキープし、ツール・ド・リムザン総合優勝の勢いのまま乗り込んだ新城選手もリザルトこそ27位だったものの、最後まで勝負に絡む走りを見せました。

アタッカーとしてはもちろんですが、スプリントでも戦える脚を持つだけに、最終局面での位置取りができれば大いにチャンスはありそう。

逃げの仕事を全う後レースを降りた宮澤選手も、ワンデーや数日間のステージレースを中心にチームオーダーに応える働きでチームに貢献。

今後もワンデー中心のスケジュールを予定しているとのこと。

ともに、来る世界選手権へ大きな期待がかかります。

 

GP ウエストフランス・プルエーオフィシャルサイト http://www.grandprix-plouay.com/

 

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GP ウエストフランス・プルエー-Preparation

 

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