コース編に続き、注目選手をピックアップしてみたいと思います。

 

コースについてはこちらを。

ツール・ド・フランス-preparation(プロローグ、第1~9ステージ)

ツール・ド・フランス-Preparation(第10~20ステージ)

 

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【注目選手】

ライダータイプ別に、押さえておきたい選手を独断でピックアップします。

スタートリストは公式サイトCycling Feverのほか、こちらの私的解説付きのこちらのエントリーでもチェックください。

※名前左の数字はゼッケン

斜体表記の選手はヤングライダー賞(マイヨ・ブラン、25歳以下)対象

 

●総合系(マイヨ・ジョーヌ候補)

1.カデル・エバンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム) ←ディフェンディングチャンピオン、ステージ1勝

9.ティジェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシングチーム)

11.フランク・シュレク(ルクセンブルク、レディオシャック・ニッサン) ←2011年総合3位

14.クリストファー・ホーナー(アメリカ、レディオシャック・ニッサン)

21.トマ・ヴォクレール(フランス、ユーロップカー) ←2011年総合4位

29.ピエール・ローラン(フランス、ユーロップカー) ←2011年ヤングライダー賞、総合10位

31.サムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) ←2011年山岳賞、総合5位、ステージ1勝

41.ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ランプレ・ISD)

51.ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、リクイガス・キャノンデール)

52.イヴァン・バッソ(イタリア、リクイガス・キャノンデール)

61.ライダー・ヘシェダル(カナダ、ガーミン・シャープ) ←2012年ジロ・デ・イタリア総合優勝

62.トム・ダニエルソン(アメリカ、ガーミン・シャープ) ←2011年総合8位

65.ダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・シャープ)

71.ジャン・クリストフ・ペロー(フランス、アージェードゥーゼル・ラモンディール) ←2011年総合9位

79.ニコラス・ロッシュ(アイルランド、アージェードゥーゼル・ラモンディール

81.レイン・タラマエ(エストニア、コフィディス)

91.ジェローム・コッペル(フランス、ソール・ソジャサン)

101.ブラッドリー・ウィギンス(イギリス、SKY)

104.クリス・フルーム(イギリス、SKY)

111.ユルゲン・ファンデンブロック(ベルギー、ロット・ベリソル)

121.リューウェ・ウェストラ(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM

126.ワウテル・プールス(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM

131.デニス・メンショフ(ロシア、カチューシャ

146.チボー・ピノー(フランス、FDJ・ビッグマット)

151.ロベルト・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク

152.スティーブン・クルイシュウィック(オランダ、ラボバンク

153.バウク・モレッマ(オランダ、ラボバンク

161.アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)

162.ファン・ホセ・コーボ(スペイン、モビスター)

181.ヤネス・ブライコヴィッチ(スロベニア、アスタナ)

187.フレデリック・ケシアコフ(スウェーデン、アスタナ)

191.リーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ、オメガファルマ・クイックステップ)

194.ケヴィン・デウェールト(ベルギー、オメガファルマ・クイックステップ

199.ペーター・ベリトス(スロバキア、オメガファルマ・クイックステップ

 

単純に比較して山岳での登坂力で圧倒できる選手は見当たらず、今大会のキーポイントであるTTが勝負を大きく分けることになるでしょう。

そう考えると、やはり前回覇者エバンス、今季絶好調のウィギンスの2強の構図か。

特にウィギンスは今年ステージレースでのTTでは外しが全くないうえに、登坂力も向上。

パンチャー的要素も備え、いかなる展開にも対応できる脚を作ってきました。

一方のエバンスは、ドーフィネこそTTでウィギンスに大きく離されたものの、一瞬のアタックで後続を引き離しステージ勝利を収めたり、下りでアタックして集団より先にゴールするなど、得意のパターンに持ち込む上手さを見せています。

前回覇者としての精神的余裕も大きいと言えそう。

不安材料は、両チームの戦力を比較した際に圧倒的にSKYに分がある点。

エバンスは重要な局面で孤立する可能性が高く、そうなった場合にどう出るか。

 

続く存在としては、ニバリメンショフヘーシンクライプハイマーあたりか。

ニバリはTTに若干の波があるも、山岳で挽回できるだけの脚を持ち、今回も何ステージか設けられているゴールまでのダウンヒルでチャンスを生み出したい。

TTを上位で終えられれば、山岳アシストも揃えている分優勝戦線に絡む可能性は大。

メンショフはグランツールのTTステージでは神憑り的な走りを見せ、毎回それが上位進出の要素となってきました。

山岳ステージで自ら仕掛けることが少ないのが吉と出るか凶と出るか。

TTを劇的に向上させているのがヘーシンク。

ツール・ド・スイスでは山岳の遅れをTTでカバーしており、今回2つある長距離TTでも有望と言えるでしょう。

落車や山岳ステージでの波を最小限のとどめられれば、過去最高成績はおのずとついてくるでしょう。

ライプハイマーは山岳、TTともに各ステージ上位で終え、ハイレベルでの安定感で勝負。

ヘーシンク同様に落車やトラブルに見舞われないことが1つポイントか。

 

TTの遅れをどの程度に抑えられるか次第と言えるのがサンチェスファンデンブロックバルベルデといったところ。

特にサンチェスは超級山岳での強さは出場選手随一とも言えるうえ、下りで絶対的な強さがある分、再度の総合表彰台はTTにかかっているでしょう。

 

ジロとのダブルツールがかかるヘシェダルスカルポーニは回復具合がどの程度か。

ヘシェダルに関しては、ジロの走りを再現できれば再びチャンスが訪れそう。

 

昨年驚異的な走りを見せ続け、最終的に総合4位に入ったヴォクレールは膝の故障の回復次第。

総合争いはローランに託し、自らはステージ狙いに切り替える可能性もあるでしょう。

 

また、フランク・シュレクがエースナンバーのレディオシャックは誰がエースになるか。

フランクの「エースにならない」発言を受け、ホーナーがエースという声が高い中、誰で勝負するかで戦い方が変わってくるでしょう。

 

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●スプリンター(マイヨ・ヴェール候補)

42.グレガ・ボレ(スロベニア、ランプレ・ISD)

47.アレッサンドロ・ペタッキ(イタリア、ランプレ・ISD)

57.ペテル・サガン(スロバキア、リクイガス・キャノンデール)

63.タイラー・ファラー(アメリカ、ガーミン・シャープ) ←2011年ステージ1勝

99.ジュリアン・シモン(フランス、ソール・ソジャサン)

102.マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、SKY) ←2011年ポイント賞、ステージ5勝

105.エドヴァルド・ボアッソン・ハーゲン(ノルウェー、SKY) ←2011年ステージ2勝

114.アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル) ←2011年ステージ1勝

129.ケニー・ファンヒュンメル(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM)

133.オスカル・フレイレ(スペイン、カチューシャ)

143.ヤウヘニ・フタロヴィッチ(ベラルーシ、FDJ・ビッグマット)

154.マーク・レンショー(オーストラリア、ラボバンク)

169.ホセ・ホアキン・ロハス(スペイン、モビスター)

172.ファン・ホセ・アエド(アルゼンチン、サクソバンク・ティンコフバンク)

182.ボルト・ボジッチ(スロベニア、アスタナ)

204.マシュー・ゴス(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)

211.マルセル・キッテル(ドイツ、アルゴス・シマノ)

 

やはりカヴェンディッシュサガンが中心に。

カヴェンディッシュはマイヨ・ヴェール2連覇がかかる今回、その後のオリンピックも見据えて登坂力の向上を図り、多少の上りならこなせる脚づくりに着手。

持ち前の加速力が多少落ちているうえ、スプリント用のアシストが少ないのが気になる点ではあるものの、その辺をクリアできれば2連覇は固いところ。

それに待ったをかけるのがサガン。

上りもこなせ、ピュアスプリントでも勝利を挙げるだけの脚は初となるツールでどこまで炸裂させられるか。

アシスト無しでも自らの得意パターンに持ち込める上手さもアドバンテージとなるか。

 

カヴェンディッシュに太刀打ちできる数少ない存在として、ゴスファラーグライペルも忘れてはなりません。

ゴスはチームがスプリント勝利を狙ってのシフトを組んでおり、スプリントステージではグリーンエッジトレインが主導権を握ることも。

またトレインではファラーのガーミン、グライペルのロットも負けておらず、この3チームがゴール前数キロをハイスピードで進められればカヴェンディッシュやサガンを打ち破るチャンスが生まれそう。

ただ、ゴスは比較的上れるタイプとはいえ、ファラーとグライペルは上りゴールを狙うのは厳しいか。

 

昨年のブエルタに続くビッグ勝利を狙うのがキッテル

上りでは後れをとるのがほぼ確実と言えるだけに、ピュアスプリントでチャンスをつかめるか。

トレインも強力で、今回はキッテルのためにスピードマンを揃えていることがメリット。

 

難易度が上がれば上がるほど勝機が生まれるペタッキフレイレロハスもマイヨ・ヴェール候補。

カヴェンディッシュの発射台と務めつつ、状況次第で勝負に出るのがボアッソン・ハーゲン

4人とも山岳ステージで逃げに入ってポイント獲得を狙ってくることも考えられるでしょう。

 

山岳ステージ以外でもスプリンターには難しいステージが多く、ゴールポイントだけでなく中間スプリントでどれだけポイントを獲れるかも重要。

各チームともレース中盤にポイント収集のために激しい動きになるはず。

 

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●山岳賞狙い(マイヨ・ブラン・ア・ポワ・ルージュ候補)

35.エゴイ・マルティネス(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)

37.アメツ・チュルーカ(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)

45.マシュー・ロイド(オーストラリア、ランプレ・ISD)

82.レミー・ディグレゴリオ(フランス、コフィディス)

87.ルイス・アンヘル・マテ(スペイン、コフィディス)

88.ダヴィ・モンクティエ(フランス、コフィディス)

94.ブリース・フェイユ(フランス、ソール・ソジャサン)

119.イェーレ・ファネンデルト(ベルギー、ロット・ベリソル) ←2011年ステージ1勝

178.クリス・アンケル・セレンセン(デンマーク、サクソバンク・ティンコフバンク)

202.ミハエル・アルバジーニ(スイス、オリカ・グリーンエッジ)

 

頂上ゴールのポイントが2倍になることから、総合系ライダーが山岳賞狙いにシフトしてくる可能性が。

そうなると、山岳賞だけを狙って臨む逃げタイプの選手にとっては厳しい戦いを強いられるでしょう。

ちなみに、総合系ライダーと対等に渡り合えるだけの登坂力があるのは、ファネンデルトセレンセンあたり。

また、経験豊富なモンクティエもおもしろい存在。

ステージによって逃げ、ステージ争いを上手く切り替えながら走ることができれば勝機はあるでしょう。

 

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●25歳以下(マイヨ・ヴェール候補)

上記斜体表記の選手を参照。

 

多くがエースのアシストをしながらジャージを目指すこととなります。

山岳、TTともにハイレベルにあるのが、ヴァンガーデレンタラマエ

ヴァンガーデレンはTTで一桁順位に入る力があり、ここで大きなアドバンテージを築く可能性が高いでしょう。

タラマエは昨年のツール総合11位。

既にエースとしてツールに臨み、今年もチームの中心であることは大きなメリット。

 

昨年のジロ総合8位のクルイシュウィックはヘーシンクのアシストが最大任務。

自らも上位でゴールしながら、前記2人には若干劣るTTを上手く乗り越えたい。

 

目下注目が集まっているのが、今大会最年少選手・22歳のピノー

これまでたびたびステージレースで総合上位に顔を出しており、今年のツール・ド・ロマンディでは総合11位。

ウィークポイントはまだまだ未熟なTTか。

 

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●その他(TT、逃げ、ステージ狙いなど)

4.フィリップ・ジルベール(ベルギー、BMCレーシングチーム) ←2011年ステージ1勝

5.ジョージ・ヒンカピー(アメリカ、BMCレーシングチーム)

12.ファビアン・カンチェラーラ(スイス、レディオシャック・ニッサン)

18.イェンス・フォイクト(ドイツ、レディオシャック・ニッサン

22.新城幸也(日本、ユーロップカー)

66.デヴィッド・ミラー(イギリス、ガーミン・シャープ)

69.デヴィッド・ザブリスキー(アメリカ、ガーミン・シャープ)

123.ジョニー・フーガーランド(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM)

124.グスタフ・エリック・ラーション(スウェーデン、ヴァカンソレイユ・DCM

141.サンディ・カザール(フランス、FDJ・ビッグマット

142.ピエリック・フェドリゴ(フランスFDJ・ビッグマット

148.ジェレミー・ロワ(フランスFDJ・ビッグマット) ←2011年総合敢闘賞

155.ルイス・レオン・サンチェス(スペイン、ラボバンク) ←2011年ステージ1勝

163.ルイ・コスタ(ポルトガル、モビスター) ←2011年ステージ1勝

184.アンドリー・グリヴコ(ウクライナ、アスタナ)

185.マキシム・イグリンスキー(カザフスタン、アスタナ)

189.アレクサンドル・ヴィノクロフ(カザフスタン、アスタナ)

192.シルヴァン・シャヴァネル(フランス、オメガファルマ・クイックステップ)

195.ベルト・グラブシュ(ドイツ、オメガファルマ・クイックステップ

196.トニー・マルティン(ドイツ、オメガファルマ・クイックステップ) ←2011年ステージ1勝

201.サイモン・ゲランス(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ

208.スチュアート・オグレディ(オーストラリアオリカ・グリーンエッジ

215.パトリック・グレッチ(ドイツ、アルゴス・シマノ)

 

TTスペシャリストにチャンスが多い今回。

やはり注目はカンチェラーラミラーザブリスキーマルティンらによるステージ争い。

そこにラーションらも割って入りたいところ。

プロローグでは短距離TTに強いグリヴコグレッチにも期待。

 

同じくパンチャーにもチャンスが多く、ジルベールゲランスはステージ勝利を狙ってくるでしょう。

ジルベールにとっては、地元勝利がかかる第1ステージがすべてと言っても良いほど。

 

史上最多の17回目の出場となるヒンカピーや今度こそ最後の参戦となるヴィノクロフは有終の美を飾れるか。

ヒンカピーはエバンスのアシストとして、ヴィノクロフは自らのステージ勝利で花を添えたいところ。

 

そして、3度目の出場となる我らが新城選手。

チームからの信頼度も高く、ツールに間に合ったのは大きな収穫でしょう。

オリンピックに向けてまだ調子を上げていけるところにあり、逃げのほか展開次第でスプリントでも勝利を狙ってきそう。

上りの強さもアップしている分、逃げに乗ることができればビッグチャンスがめぐってくるはず。

日本のファンを沸かせる走りに期待です。

 

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ツール・ド・フランスオフィシャルサイト http://www.letour.fr/us/index.html

 

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