ツアー・オブ・カリフォルニアの後半ステージを振り返ります。

TTや山岳ステージが続き、総合順位も大きくシャッフルすることとなります。

第1~4ステージのReviewはこちら

 

———-

 

ツアー・オブ・カリフォルニア-5月13-20日

 

●第5ステージ(Bakersfield、29.7kmTT)-5月17日

 

【結果】

1.デヴィッド・ザブリスキー(アメリカ、ガーミン・バラクーダ) 35:59

2.イェンス・フォイクト(ドイツ、レディオシャック・ニッサン) +23″

3.ティジェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシングチーム) +34″

 

【総合】

1.デヴィッド・ザブリスキー(アメリカ、ガーミン・バラクーダ) 20:29:31

2.ティジェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシングチーム) +34″

3.ロベルト・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク) +39″

 

●チーム総合

ガーミン・バラクーダ 61:30:28

 

●ヤングライダー賞

ルーク・ダーブリッジ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) 20:30:32

 

●山岳賞

セバスチャン・サラス(カナダ、オプタム・パワードバイ・ケリーベネフィットストラテジーズ) 40pt

 

●スプリント賞

ペテル・サガン(スロバキア、リクイガス・キャノンデール) 60pt

 

フルリザルト(公式サイト)

 

さほど大きなアップダウンではないものの、ゴール前約2kmで100m上るレイアウト。

前半に登場したうち、チャリンギやフォイクトといった独走力に長けた選手たちが力を発揮します。

 

そんな中、圧倒的なスピードを見せたのが“キャプテンアメリカ”のザブリスキー。

1人異次元の走りを見せ、唯一の36分切りとなる35分52秒でゴール。

その平均スピードは49.7km/h。

 

総合勢では、地元アメリカのヴァンガーデレンが34秒遅れの3位。

また、ヘーシンクが39秒遅れの4位と健闘し、翌日以降のステージにつなげています。

 

リーダージャージのサガンは、やはり苦手のTTでジャージを明け渡す形に。

前日までの好走をアピールすべくポーズを決めながらゴールしました。

 

———-

 

第6ステージ(Palmdale~Big Bear Lake、186.3km)-5月18日

 

【結果】

1.シルヴァン・ジョルジュ(フランス、アージェードゥーゼル・ラモンディール) 5:07:06

2.ペテル・サガン(スロバキア、リクイガス・キャノンデール) +28″

3.ペーター・ベリトス(スロバキア、オメガファーマ・クイックステップ) +28″

 

【総合】

1.デヴィッド・ザブリスキー(アメリカ、ガーミン・バラクーダ) 25:37:05

2.ティジェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシングチーム) +34″

3.ロベルト・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク) +39″

 

●チーム総合

ガーミン・バラクーダ 76:53:10

 

●ヤングライダー賞

ルーク・ダーブリッジ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) 25:38:06

 

●山岳賞

セバスチャン・サラス(カナダ、オプタム・パワードバイ・ケリーベネフィットストラテジーズ) 65pt

 

●スプリント賞

ペテル・サガン(スロバキア、リクイガス・キャノンデール) 72pt

 

フルリザルト(公式サイト)

 

前半に1つ、ダウンヒル後の後半には約80kmにわたる上りが続く山岳をクリアする、本格的な山岳ステージ。

終盤の約20kmはほぼ平坦とあり、そこまでに残ったメンバーによるステージ争いが例年のパターン。

 

この日の逃げには日本チャンピオンジャージで出場の土井選手の顔も。

順調にメイン集団とのタイム差を広げ続けるも、ゴールまで残り50km手前でジョルジュと山岳ポイント狙いのサラスがアタックし抜け出します。

山岳ポイント通過後はサラスが意図的にメイン集団を待つ動きをとり、ジョルジュはゴールまでの約45kmを1人で走ることとなります。

 

しかし勢いは衰えることなく、メイン集団の追撃に遭いながらもジョルジュは見事な大逃げ勝利を決めます。

28歳と遅咲きのネオプロが大金星とも言える劇的なステージ優勝を飾りました。

 

ジョルジュを追ったメイン集団では時折アタックがかかるも、どれも決定打にはいたらず。

結局ジョルジュから28秒遅れで40人ほどのスプリント。

ここをサガンが制し、ポイント賞ジャージを堅守しています。

 

好走を見せた土井選手は残り27kmで吸収され、最終的に15分ほど遅れてゴール。

 

———-

 

●第7ステージ(Ontario~Mt. Baldy、126.0km)-5月19日

 

【結果】

1.ロベルト・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク) 3:37:08

2.ジョン・アタプマ(コロンビア、コロンビア・コルデポルテス) s.t.

3.ファビオ・デュアルテ(コロンビア、コロンビア・コルデポルテス) +14″

 

【総合】

1.ロベルト・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク) 29:14:52

2.デヴィッド・ザブリスキー(アメリカ、ガーミン・バラクーダ) +46″

3.トム・ダニエルソン(アメリカ、ガーミン・バラクーダ) +54″

 

●チーム総合

レディオシャック・ニッサン 87:49:41

 

●ヤングライダー賞

ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ラボバンク) 29:17:22

 

●山岳賞

セバスチャン・サラス(カナダ、オプタム・パワードバイ・ケリーベネフィットストラテジーズ) 65pt

 

●スプリント賞

ペテル・サガン(スロバキア、リクイガス・キャノンデール) 72pt

 

フルリザルト(公式サイト)

 

126kmと短いながらも、ゴールまでの約46kmで高度1500m以上を上るまさにクイーンステージ。

前半からホーナーの総合ジャンプアップを狙うレディオシャック勢が4人逃げに送り込み、ハイペースでレースは推移。

 

残り約38kmで満を持してホーナーがアタック。

そこにアタプマが乗り、2人で逃げる態勢を作ります。

一時はホーナーがバーチャルリーダーとなるも、メイン集団ではガーミンとラボバンクが必死の牽引。

 

残り5kmを切って、先頭ではアタプマがアタックしホーナーを置き去りに。

メイン集団ではヘーシンクがアタックし、この動きでザブリスキーは脱落。

ヘーシンクにダニエルソンが付き、2人で前を追います。

 

ダニエルソンを振り切ったヘーシンクは、そのままの勢いでアタプマと合流。

ゴールまで3kmを切って2人の優勝争いに。

ゴールスプリント態勢に入りヘーシンクが先行するも、ゴール前の左カーブの入りを誤り若干のオーバーラン。

アタプマがインから攻めたものの、何とか先頭を守りヘーシンクがステージ優勝。

そのままリーダージャージも獲得。

 

———-

 

●第8ステージ(Beverly Hills~Los Angeles、72.0km)-5月20日

 

【結果】

1.ペテル・サガン(スロバキア、リクイガス・キャノンデール) 1:27:36

2.トム・ボーネン(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ) s.t.

3.ゲラルド・チオレック(ドイツ、オメガファーマ・クイックステップ) s.t.

 

フルリザルト(公式サイト)

 

高級住宅地・ビバリーヒルズをスタートし、ロサンゼルスの華やかな街並みを走る最終ステージ。

距離が短いこともあり、逃げに対し余裕をもってタイム差を調整するメイン集団。

 

逃げは残り5kmまでに吸収。

そしてゴールに向けてはラボバンクやΩクイックが積極的にリードアウトを見せながら最終局面へ。

 

チオレックからベストな位置で発射されたボーネン。

しかしボーネンから一瞬早くスプリントを開始したサガンが上手くスピードに乗せ、ゴールライン手前で逆転。

今大会5勝目となるスプリント勝利を飾りました。

 

このレースで長いキャリアに幕を閉じるマキュアンもスプリントに参戦し、16位でゴールしています。

 

———-

 

【総合】

1.ロベルト・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク) 30:42:32

2.デヴィッド・ザブリスキー(アメリカ、ガーミン・バラクーダ) +46″

3.トム・ダニエルソン(アメリカ、ガーミン・バラクーダ) +54″

4.ティジェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシングチーム) +1’17”

5.ファビオ・デュアルテ(コロンビア、コロンビア・コルデポルテス) +1’36”

6.リーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ、オメガファーマ・クイックステップ) +2’13”

7.ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ラボバンク) +2’30”

8.クリストファー・ホーナー(アメリカ、レディオシャック・ニッサン) +2’49”

9.ティアゴ・マシャド(ポルトガル、レディオシャック・ニッサン) +2’54”

10.ピーテル・ウェーニング(オランダ、オリカ・グリーンエッジ) +3’05”

 

●チーム総合

レディオシャック・ニッサン 92:12:41

 

●ヤングライダー賞

ウィルコ・ケルデルマン(オランダ、ラボバンク) 30:45:02

 

●山岳賞

セバスチャン・サラス(カナダ、オプタム・パワードバイ・ケリーベネフィットストラテジーズ) 65pt

 

●スプリント賞

ペテル・サガン(スロバキア、リクイガス・キャノンデール) 87pt

 

フルリザルト(公式サイト)

 

【戦評】

今年もMt.Baldyで総合争いが決しました。

 

総合優勝のヘーシンクは完全復活を印象付けたと言えるでしょう。

昨秋の大腿骨骨折の影響で今年は出遅れ、春のクラシックまでは全くと言って良いほど結果を残せずにいただけに、ここで勢いをつけてツールへと向かいたい。

第5ステージのTTでもトップから39秒差の4位と健闘し、課題だったTTも克服しつつある点も注目。

より総合系ライダーとしての強さを身に付けつつあります。

あとは、これまで1週間程度のステージレースでは結果を残しながらも、グランツールでは落車などでコンディションを落とすケースが多く、3週間を通して調子を維持することが重要になるでしょう。

また、チームメートのケルデルマンも総合7位でヤングライダー賞獲得と、脇を固める選手たちが揃っているのも好材料。

 

その他、総合系でツールに向けて順調に調整を進めていると言えるのが、ダニエルソンやヴァンガーデレン。

怪我明けのライプハイマーや、第7ステージで攻撃を見せたホーナーも調子をまだまだ上げてくるでしょう。

 

とはいえ、今大会は何よりもサガンのスプリントに尽きるでしょう。

前半ステージ4連勝に加え、最終ステージでの1勝。

逃げ切りを許した第6ステージでもメイン集団の先頭でゴールし2位と、今回最も強かった選手であることは間違いありません。

オスとのホットラインはもとより、どのタイミング・位置からでもスプリントを仕掛けられ、トップスピードを維持できることを今回の5勝の要因。

ある程度の上りであればこなすことができ、コースレイアウトをものともしない強さはこの後のツールばかりではなく、オリンピック・世界選手権へとつなげていく可能性は大きいでしょう。

 

サガンの後塵を拝したとはいえ、ハウッスラーやボーネンも内容的には良かったと言えそう。

大会期間中にツールを回避しオリンピックを狙うことを公言したボーネンは、休養明けとあり今後まだまだ調整の余地あり。

同様にツール回避でオリンピック狙いのハウッスラーも、自らのスプリントよりは発射台としての役割を担う可能性が高いことを考えればここでの走りはまずまず。

 

チーム全体がツールに向けたトレーニングの一環だったという土井選手もチャンピオンジャージを披露し、レース内容的にも充実のものがありました。

第6ステージの逃げをはじめ、毎ステージ狙ったスプリントでもリードアウターとしての役割を果たし、さらに首脳陣からの信頼を得た様子。

次戦はクリテリウム・ドーフィネが予定され、ビッグレース転戦での好結果に期待したいところです。

 

ツアー・オブ・カリフォルニアオフィシャルサイト

http://www.amgentourofcalifornia.com/

ツアー・オブ・カリフォルニアiTunes App

http://itunes.apple.com/us/app/id509964934?mt=8

ツアー・オブ・カリフォルニアAndroidアプリ

https://play.google.com/store/apps/details?id=air.com.thetourtracker.atoc2012

 

【関連記事】

パリ~ルーベ出場チームが決定etc…(ToC関連情報あり)

ツアー・オブ・カリフォルニア-Preparation

ツアー・オブ・カリフォルニア-Review(第1~4ステージ)

 

広告