ベルギー・フランドル地方やフランス北部を舞台に盛り上がったクラシックは、ベルギー・ワロン地方やオランダへと場所を移します。

丘陵地をコースに、いくつもの上り坂が選手たちの脚を試します。

そして、主役となる選手たちも上りに強いパンチャーやクライマーへと代わります。

まずはアルデンヌクラシック第1戦のアムステル・ゴールドレースから。

 

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アムステル・ゴールドレース(Maastricht~Valkenburg、256.5km)-4月15日

【過去5年の優勝者】

2011年 フィリップ・ジルベール

2010年 フィリップ・ジルベール

2009年 セルゲイ・イワノフ

2008年 ダミアーノ・クネゴ

2007年 ステファン・シューマッハ

 

【コース分析】

 

カウベルグの勾配

 

マーストリヒトをスタートししばらく走り、その後はファルケンブルグを中心とした周回コース。

全行程256.5kmの間に通過する急坂は31。

その31ヶ所目の上りがゴールとなるカウベルグ。

 

上り坂1つ1つの登坂距離や勾配はさほどハードではないものの、繰り返しやってくる上り坂と道幅の狭さ、ところどころに駐車されている車などを上手くかわしながら走ることがポイント。

3周回する最終周で一気にペースが上がり、サバイバルレースの様相となることでしょう。

勝負は確実にカウベルグの上り。

登坂距離1200m・最大勾配13%の上りをフレッシュな脚で迎えることが勝利のカギとなりそう。

勝つべく選手がどこで飛び出すかも見ものです。

 

【注目選手】

押さえておきたい選手を独断でピックアップ。

暫定スタートリストは公式サイト、またはCycling Feverから。

 

フィリップ・ジルベール(ベルギー、BMCレーシングチーム) ←ディフェンディングチャンピオン。2010,2011年2連覇。

カデル・エバンス(オーストラリア、BMCレーシングチーム)

フレフ・ファンアーヴェルマート(ベルギー、BMCレーシングチーム)

リナルド・ノチェンティーニ(イタリア、アージェードゥーゼル・ラモンディール)

クリストフ・リブロン(フランス、アージェードゥーゼル・ラモンディール)

エンリコ・ガスパロット(イタリア、アスタナ)

マキシム・イグリンスキー(カザフスタン、アスタナ)

サムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)

ライダー・ヘシェダル(カナダ、ガーミン・バラクーダ)

ダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・バラクーダ)

ミハエル・アルバジーニ(スイス、グリーンエッジ)

サイモン・ジェランス(オーストラリア、グリーンエッジ)

オスカル・フレイレ(スペイン、カチューシャ)

ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ)

ダミアーノ・クネゴ(イタリア、ランプレ・ISD) ←2008年チャンピオン

ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア、リクイガス・キャノンデール)

ペテル・サガン(スロバキア、リクイガス・キャノンデール)

ユルゲン・ファンデンブロック(ベルギー、ロット・ベリソル)

イェーレ・ファネンデルト(ベルギー、ロット・ベリソル)

アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)

ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、モビスター)

シルヴァン・シャヴァネル(フランス、オメガファーマ・クイックステップ)

ペーター・ベリトス(スロバキア、オメガファーマ・クイックステップ)

ロベルト・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク)

スティーブン・クルイシュウィック(オランダ、ラボバンク)

バウク・モレッマ(オランダ、ラボバンク)

ベン・ヘルマンス(ベルギー、レディオシャック・ニッサン)

クリストファー・ホーナー(アメリカ、レディオシャック・ニッサン)

アンディ・シュレク(ルクセンブルク、レディオシャック・ニッサン)

フランク・シュレク(ルクセンブルク、レディオシャック・ニッサン) ←2006年チャンピオン

エドヴァルド・ボアッソン・ハーゲン(ノルウェー、SKY)

セルジオ・エナオ(コロンビア、SKY)

トーマス・ロヴクイスト(スウェーデン、SKY)

ラース・ペーター・ノルドハウグ(ノルウェー、SKY)

カールステン・クローン(オランダ、サクソバンク)

ジョニー・フーガーランド(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM)

ワウテル・プールス(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM)

リューウェ・ウェストラ(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM)

フィリッポ・ポッツァート(イタリア、ファルネーゼヴィーニ・セッレイタリア)

ベルト・デワーレ(ベルギー、ランドバウクレジット・ユーフォニー)

土井雪広(日本、アルゴス・シマノ)

サイモン・ゲスク(ドイツ、アルゴス・シマノ)

トマ・ヴォクレール(フランス、ユーロップカー)

ピーター・セリー(ベルギー、トップスポルトフラーンデレン・メルカトール)

 

3連覇を狙うジルベールは状態が気がかり。

ミラノ~サンレモでは落車、“北のクラシック”でも全く良いところなし。

直前のプラバンツ・ペイルでも自分から展開することはできなかっただけでなく、急坂を苦しそうにこなす姿は不安材料。

落車やトラブルが無ければカウベルグまでは生き残ることができそうですが、エバンスやファンアーヴェルマートらの徹底アシストで脚を使うことなく最後の局面を迎えたい。

展開や状況、コンディション次第では、エバンスやファンアーヴェルマートでの勝負もあり得るでしょう。

 

ジルベールに代わり大本命に挙がっているのはロドリゲス。

昨年はゴール前でジルベールにかわされ惜しくも2位。

今月上旬のバスク一周では激坂ゴールを圧倒的強さで勝利。

このレースも大得意とする激坂ゴールだけに、アルデンヌ3連戦の中でも最も狙いたいレースか。

アシスト陣もフレイレを筆頭に、これまでと同様のスペイン人選手たちを揃え万全の態勢で臨みます。

 

昨年3位のジェランスも対抗馬として挙げられそう。

今シーズンはツアー・ダウンアンダー、ミラノ~サンレモとビッグレースでの強さが目立っています。

勝負勘に磨きがかかっており、上手く展開できれば勝機は十分にあり。

最後のカウベルグ、勾配10%超えの区間をクリアし、勾配の緩くなるゴール前でスプリントを仕掛けられるか。

 

2年ぶりの出場となるバルベルデももちろん優勝候補。

このレースでは2008年に3位に入った以来リザルトこそ残せていないものの、出場停止からの復帰明けともあり並々ならぬモチベーションで臨むことでしょう。

ジェランス同様、10%を超える上りで粘ってゴール前勝負に持ち込みたい。

 

クネゴは2008年のチャンピオン。

シーズン序盤から順を追って調整を進めてきている印象。

1週間後のリエージュ~バストーニュ~リエージュに合わせているものと思われますが、ここで好リザルトをマークして勢いに乗りたい。

 

気になるのはシュレク兄弟の動向。

シーズン前半最大の目標であるアルデンヌ3連戦を迎え、初戦をどう戦うか。

フランクはバスクでホーナーのアシストをしながら調整、アンディはプラバンツ・ペイルに出場も落車リタイア。

未だ好走は見せていないものの、まずこのレースで状態を見極めることができそう。

ヘルマンス、ホーナー、モンフォールらがアシストに揃う分、勝負どころまで脚を使うことなくレースを進められるでしょう。

 

プラバンツ・ペイルで落車したサガンは、その影響が心配。

怪我など無ければ勝負に絡むだけの力はありそうですが、カウベルグの急坂はサガン向きというには若干難しいかもしれません。

しかし、ここまでたびたび想像を覆す走りをしてきており、思わぬ形で主役にのし上がることも。

ニバリとの二枚看板で、どちらでも勝負できる態勢を整えてくるでしょう。

 

バスク一周で総合優勝したサンチェス、ヘーシンク・クルイシュウィック・モレッマのエース3人を揃えるラボバンク勢、同様にフーガーランド・プールス・ウェストラのエース3人を軸とするヴァカンソレイユ勢、2010年2位のヘシェダルらにもチャンスがあるでしょう。

 

日本人選手は土井選手のみが出場。

アルゴス・シマノは例年この地元レースをベストメンバーで臨むのが恒例。

今回の土井選手の出場は、チーム内でベストメンバーとして選出された点でも期待が持てそう。

ゴール前の急坂は得意とするところだけに、最後まで集団に残って勝負してほしいものです。

 

【優勝予想】

ホアキン・ロドリゲス

 

アムステル・ゴールドレースオフィシャルサイト http://www.amstelgoldrace.nl/

 

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【予告】

またしても、優勝予想アンケートを実施するつもりでおります…(笑)。

早ければ4月13日(金)にはアップ予定。

ぜひ今回もみなさまのご協力、よろしくお願いします。

 

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