先にレビューしたヴォルタ・シクリスタ・ア・カタルーニャのReviewに続き、4月上旬に行われたスペイン(バスク)レースをまとめます。

アルデンヌクラシックに向けて、いよいよエンジンのかかり始めた選手たちに注目です。

 

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第1ステージ(Guenes~Guenes、153km)-4月2日

 

【結果】

1.ホセ・ホアキン・ロハス(スペイン、モビスター) 3:57:44

2.ワウテル・プールス(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM) s.t.

3.ファビアン・ウェーグマン(ドイツ、ガーミン・バラクーダ) s.t.

 

【総合】

1.ホセ・ホアキン・ロハス(スペイン、モビスター) 3:57:44

2.ワウテル・プールス(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM) s.t.

3.ファビアン・ウェーグマン(ドイツ、ガーミン・バラクーダ) s.t.

 

●山岳賞

ダビ・デラフエンテ(スペイン、カハ・ルーラル) 28pt

 

●スプリント賞

ダヴィデ・ムチェッリ(イタリア、ウテンシルノルド・ナメド) 6pt

 

●チーム総合

ヴァカンソレイユ・DCM 11:53:12

 

●ポイント賞

ホセ・ホアキン・ロハス(スペイン、モビスター) 25pt

 

フルリザルト(公式サイト)

 

コース前半に1級山岳があるとはいえ、その他のカテゴリー山脈は2級と3級。

距離も短く、出場している数少ないスプリンターに有利とされたステージ。

 

若干下り気味のゴールスプリントを制したのはロハス。

スペインを代表する上りに強いスプリンターの1人がようやく今シーズン初勝利を挙げました。

 

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第2ステージ(Guenes~Vitoria-Gastiez、165.7km)-4月3日

 

【結果】

1.ダリル・インピー(南アフリカ、グリーンエッジ) 4:10:07

2.アラン・デイヴィス(オーストラリア、グリーンエッジ) s.t.

3.ダヴィデ・アポローニオ(イタリア、SKY) s.t.

 

【総合】

1.ホセ・ホアキン・ロハス(スペイン、モビスター) 8:07:51

2.ダニエレ・ラット(イタリア、リクイガス・キャノンデール) s.t.

3.ファビアン・ウェーグマン(ドイツ、ガーミン・バラクーダ) s.t.

 

●山岳賞

ダビ・デラフエンテ(スペイン、カハ・ルーラル) 30pt

 

●スプリント賞

フリアン・サンチェス(スペイン、カハ・ルーラル) 8pt

 

●チーム総合

グリーンエッジ 24:23:33

 

●ポイント賞

ホセ・ホアキン・ロハス(スペイン、モビスター) 39pt

 

フルリザルト(公式サイト)

 

難易度の低いカテゴリー山岳を6つ超える、この日もスプリンターにチャンスのあるレイアウト。

 

スプリントに向けてアスタナがコントロールする集団から、ラスト1kmで飛び出したのはインピー。

意表を突く飛び出しに、集団は追走とスプリントのタイミングを逸し最後までインピーを捕まえられず。

逃げ切ったインピーと、エーススプリンターのデイヴィスがワンツーフィニッシュ。

インピーにとっては、ワールドツアーでの初勝利となりました。

 

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第3ステージ(Vitoria-Gastiez~Eibar-Arrate、164km)-4月4日

 

【結果】

1.サムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) 3:58:15

2.ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) s.t.

3.クリストファー・ホーナー(アメリカ、レディオシャック・ニッサン) s.t.

 

【総合】

1.サムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) 12:06:06

2.クリストファー・ホーナー(アメリカ、レディオシャック・ニッサン) s.t.

3.ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) s.t.

 

●山岳賞

マッズ・クリステンセン(デンマーク、サクソバンク) 35pt

 

●スプリント賞

マッズ・クリステンセン(デンマーク、サクソバンク) 8pt

 

●チーム総合

カチューシャ 36:18:42

 

●ポイント賞

ホセ・ホアキン・ロハス(スペイン、モビスター) 39pt

 

フルリザルト(公式サイト)

 

バスク一周恒例のエイバル峠頂上ゴール。

クイーンステージとも言われるこのステージは、“予定通り”地元チームのエウスカルテルが牽引。

 

ゴールまで残り4kmを前にロドリゲスとホーナーがアタック。

これにサンチェスが合流、あっという間に後続に10秒以上の差を付け3人がゴールを目指します。

 

ラスト200mからの下りスプリントを制し勢いよくゴールに飛び込んだのはサンチェス。

エイバル峠を3年連続で制し、総合でもトップに浮上しました。

 

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第4ステージ(Eibar~Bera-Ibardin、151km)-4月5日

 

【結果】

1.ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 3:55:56

2.サムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) +09″

3.セルジオ・ルイス・エナオ(コロンビア、SKY) +12″

 

【総合】

1.ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 16:02:02

2.サムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) +09″

3.クリストファー・ホーナー(アメリカ、レディオシャック・ニッサン) +21″

 

●山岳賞

マッズ・クリステンセン(デンマーク、サクソバンク) 35pt

 

●スプリント賞

マッズ・クリステンセン(デンマーク、サクソバンク) 8pt

 

●チーム総合

カチューシャ 48:07:12

 

●ポイント賞

サムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) 46pt

 

フルリザルト(公式サイト)

 

前日のクイーンステージに匹敵する、1級山頂ゴール。

特に最後の1kmは最大18.3%の激坂区間。

 

激坂区間を前に勾配5%前後の上りで逃げを全て吸収。

アタックもすべてチェックされ迎えたラスト1kmの激坂区間。

 

エナオのアタックをチェックしたロドリゲスがそのままの勢いでゴールへ。

まさに得意とする激坂を1人圧倒的なパワーでクリア。

2位のサンチェスに9秒の差を付ける圧勝劇。

 

これによりリーダージャージがロドリゲスにわたり、終盤2ステージを迎えることとなります。

 

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第5ステージ(Bera~Onati、183km)-4月6日

 

【結果】

1.ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 4:27:16

2.サムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) s.t.

3.ロベルト・キセロフスキー(クロアチア、アスタナ) +02″

 

【総合】

1.ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 20:29:18

2.サムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) +09″

3.ロベルト・キセロフスキー(クロアチア、アスタナ) +26″

 

●山岳賞

マッズ・クリステンセン(デンマーク、サクソバンク) 35pt

 

●スプリント賞

マルコ・ピノッティ(イタリア、BMCレーシングチーム) 8pt

 

●チーム総合

SKY 61:31:02

 

●ポイント賞

ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) 70pt

 

フルリザルト(公式サイト)

 

前日までの2ステージと比較すると難易度は低いものの、残り3kmを切って迎える上りは勾配が10%以上。

ここでの動きが勝負を分けることとなります。

 

残り10kmを前に逃げを吸収、逃げにいたキセロフスキーが吸収される直前にアタック。

約30秒の差を付けて逃げ切りを図ります。

 

いよいよ残り3km。

急坂で飛び出したのは総合争いを繰り広げるロドリゲスとサンチェス。

キセロフスキーに合流し、3人でゴールスプリントへ。

先に仕掛けたロドリゲスがサンチェスの追い込みをかわし、2日連続のステージ優勝。

 

総合は1分以内に17人がひしめく激戦。

勝負は翌日の最終TTにゆだねられます。

 

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第6ステージ(Onati~Onati、18.9kmTT)-4月6日

 

【結果】

1.サムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) 28:48

2.バウク・モレッマ(オランダ、ラボバンク) +06″

3.トニー・マルティン(ドイツ、オメガファーマ・クイックステップ) +07″

 

フルリザルト(公式サイト)

 

テクニカルかつアップダウンのある最終TT。

雨にも左右される結果となりました。

 

TTの力から総合での逆転も考えられたマルティンは、ゴール時は暫定トップとなるタイムをマークするも最終的にステージ3位。

その後、オランダ期待のステージレーサー・モレッマが好走。

マルティンを上回り暫定1位に。

 

そして迎える総合上位勢。

総合2位のサンチェスは雨の中終始ハイペースで攻め続けます。

モレッマのタイムを6秒上回るトップタイムをマーク。

 

TTに難を抱えるロドリゲスは、サンチェスに対し21秒差の6位と健闘。

しかし、ここまでのタイム差を守りきれず。

 

地元エウスカルテルのエース・サンチェスが、シーズン最重要レースでもある“バスク一周”で見事初優勝を果たしました。

 

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【総合】

1.サムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) 20:58:15

2.ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) +12″

3.バウク・モレッマ(オランダ、ラボバンク) +42″

4.ダミアーゴ・クネゴ(イタリア、ランプレ・ISD) +47″

5.トニー・マルティン(ドイツ、オメガファーマ・クイックステップ) +54″

6.ラース・ペーター・ノルドハウグ(ノルウェー、SKY) +1’03”

7.ジャン・クリストフ・ペロー(フランス、アージェードゥーゼル・ラモンディール) +1’07”

8.ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ランプレ・ISD) +1’19”

9.クリストファー・ホーナー(アメリカ、レディオシャック・ニッサン) +1’27”

10.シモン・スピラック(スロベニア・カチューシャ) +1’29”

 

●山岳賞

マッズ・クリステンセン(デンマーク、サクソバンク) 35pt

 

●スプリント賞

マルコ・ピノッティ(イタリア、BMCレーシングチーム) 8pt

 

●チーム総合

カチューシャ 63:00:18

 

●ポイント賞

サムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) 91pt

 

フルリザルト(公式サイト)

 

【戦評】

カタルーニャ、バスクと、アルデンヌクラシックやグランツールに向けて各選手の脚が揃ってきた印象です。

 

総合優勝のサンチェスは、チームの地元での嬉しいタイトルとなりました。

激坂区間でロドリゲスの後塵を拝したものの、終始安定した走り。

クイーンステージを制して以降、第4ステージからはTTの苦手なロドリゲスとのタイム差を上手く計算しながら走っている様子でした。

今後の流れとしては、アルデンヌで上位争いを繰り広げ、その後ツールに向けての調整に入っていくこととなるでしょう。

 

クラシックに向けて好材料を得たのはロドリゲス。

第4ステージの激坂フィニッシュを制覇、続く第5ステージでも激坂飛び出し、最後はスプリントを制するなど充実の内容。

ジルベールが調子が上がらない中迎えるアルデンヌでは、まさに優勝候補最右翼に挙がってきたと見る向きもあることでしょう。

特にゴール前が激坂となるアムステル・ゴールドレース、フレーシュ・ワロンヌは今のロドリゲスにとって絶好のコースと言えるかもしれません。

この調子のままアルデンヌの初戦を迎えたい。

 

総合4位のクネゴもロドリゲス同様調子が上がってきている様子。

今大会は目立つ場面が少なかったとはいえ、6ステージ安定した走りで上手く調整を進めていると言えるでしょう。

調整状況や脚質的に、狙うはロドリゲスとは逆にリエージュ~バストーニュ~リエージュか。

 

また若い選手たちの活躍が目立ちました。

総合3位のモレッマはもとより、今年ブレイクの兆しを見せているノルドハウグ、最終TTで順位を下げたものの第3ステージではあわやステージ優勝かと思わせる走りを見せたネオプロのエナオ、いよいよアスタナのエースとして成長しつつあるキセロフスキーなどは、今後のステージレースでも注目株となるでしょう。

 

ブエルタ・シクリスタ・アル・パイス・バスコオフィシャルサイト

http://vueltapaisvasco.diariovasco.com/

 

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