“北のクラシック”が盛り上がる一方で、アルデンヌクラシックやその先のジロ・デ・イタリアに向けてステージレーサーやパンチャーは調整を進めています。

その小手調べとして最適なステージレースがこのバスク一周。

豪華な顔触れとなった今回を占ってみたいと思います。

 

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ブエルタ・シクリスタ・アル・パイス・バスコ-4月2-7日

【過去5年の総合優勝者】

2011年 アンドレアス・クレーデン

2010年 クリストファー・ホーナー

2009年 アルベルト・コンタドール

2008年 アルベルト・コンタドール

2007年 ファン・ホセ・コーボ

 

【コース分析】

●第1ステージ(Guenes~Guenes、153km)-4月2日

 

●第2ステージ(Guenes~Vitoria-Gastiez、165.7km)-4月3日

 

●第3ステージ(Vitoria-Gastiez~Eibar-Arrate、164km)-4月4日

 

●第4ステージ(Eibar~Bera-Ibardin、151km)-4月5日

 

●第5ステージ(Bera~Onati、183km)-4月6日

 

●第6ステージ(Onati~Onati、18.9kmTT)-4月6日

 

丘がちな地形であるバスクならではステージ設定が今年もなされています。

 

まず第1,2ステージはどの脚質の選手にとっても脚試しとなるでしょう。

第1ステージは序盤に1級山岳が控えていますが、その後の山岳ポイントは3級だけとあり、上りに強いスプリンターやパンチャーにチャンス。

スプリントで勝利を狙いたいチームとアタックして逃げたい選手とのせめぎ合いに期待。

続く第2ステージも序盤の2級山岳以外は、3級山岳が続くレイアウト。

ここもスプリンターとパンチャー、アタッカーの活躍が見られることとなりそう。

 

総合争いのふるい落としがかかるのは第3ステージから。

残り約40kmから始まる1級山岳で力のある選手だけが残り、残り10km切って迎える最後の1級山岳はリーダージャージを狙うクライマーや、エースを総合争いに持ち込みたいチームのアシストがフル回転することに。

 

第4ステージは唯一の山岳ステージ。

ステージ通して難易度はさほど高くはないものの、残り7kmから始まるゴールまで上りで激しい動きとなるでしょう。

ここで総合争いは数人に絞られる形。

 

第5ステージはスプリンターにチャンスのあるレイアウト。

もしくは逃げが決まる可能性も。

残り23kmで迎える2級山岳がこのステージのポイント。

ここを越えての状況で結果が決まると言えそう。

 

そして締めくくりの第6ステージは、恒例の個人タイムトライアル。

例年このTTで劇的な逆転が起こっており、今年もここで好走した選手が最終的に総合優勝となるでしょう。

またここまでアシストとして尽力したTTスペシャリストにとってもチャンスのステージ。

意外な選手がステージ優勝を飾る可能性も秘めています。

 

【注目選手】

ライダータイプ別に、押さえておきたい選手を独断でピックアップします。

スタートリストは公式サイト、またはCycling Feverから。

 

●総合系

アンドレアス・クレーデン(ドイツ、レディオシャック・ニッサン) ←ディフェンディングチャンピオン

フランク・シュレク(ルクセンブルク、レディオシャック・ニッサン)

クリストファー・ホーナー(アメリカ、レディオシャック・ニッサン) ←2010年総合優勝

マキシム・モンフォール(ベルギー、レディオシャック・ニッサン)

マイケル・ロジャース(オーストラリア、SKY)

ダヴィ・アロヨ(スペイン、モビスター)

ジョニー・フーガーランド(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM)

ワウテル・プールス(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM)

マッテオ・カラーラ(イタリア、ヴァカンソレイユ・DCM)

ホアキン・ロドリゲス(スペイン、カチューシャ) ←2011年ステージ1勝

ダニエル・モレーノ(スペイン、カチューシャ)

サイモン・ジェランス(オーストラリア、グリーンエッジ)

ミカエル・アルバジーニ(スイス、グリーンエッジ)

ピーテル・ウェーニング(オランダ、グリーンエッジ)

ヤネス・ブライコヴィッチ(スロベニア、アスタナ)

ロベルト・キセロフスキー(クロアチア、アスタナ)

フレデリック・ケシアコフ(スウェーデン、アスタナ)

リナルド・ノチェンティーニ(イタリア、アージェードゥーゼル・ラモンディール)

ジョン・ガドレ(フランス、アージェードゥーゼル・ラモンディール)

マルコ・ピノッティ(イタリア、BMCレーシングチーム)

サンディ・カザール(フランス、FDJ・ビッグマット)

アルノー・ジャヌソン(フランス、FDJ・ビッグマット)

ダミアーノ・クネゴ(イタリア、ランプレ・ISD)

ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、ランプレ・ISD)

トニー・マルティン(ドイツ、オメガファーマ・クイックステップ) ←2011年ステージ1勝

ペーター・ベリトス(スロバキア、オメガファーマ・クイックステップ)

ユルゲン・ファンデンブロック(ベルギー、ロット・ベリソル)

イェーレ・ファネンデール(ベルギー、ロット・ベリソル)

ロベルト・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク)

バウク・モレッマ(オランダ、ラボバンク)

スティーブン・クルイシュウィック(オランダ、ラボバンク)

ダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・バラクーダ)

トム・ダニエルソン(アメリカ、ガーミン・バラクーダ)

ライダー・ヘシェダル(カナダ、ガーミン・バラクーダ)

ダニエル・ナバーロ(スペイン、サクソバンク)

クリス・アンケル・セレンセン(デンマーク、サクソバンク)

サムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) ←2011年ステージ1勝

イゴール・アントン(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)

 

●スプリンター

ダヴィデ・アポローニオ(スペイン、SKY)

ホセ・ホアキン・ロハス(スペイン、モビスター)

アラン・デイヴィス(オーストラリア、グリーンエッジ)

ジャンニ・メールスマン(ベルギー、ロット・ベリソル)

マイケル・マシューズ(オーストラリア、ラボバンク)

 

●その他

オリバー・ザウグ(スイス、レディオシャック・ニッサン)

イェンス・フォイクト(ドイツ、レディオシャック・ニッサン)

トーマス・ロヴクイスト(スウェーデン、SKY)

ラース・ペーター・ノルドハウグ(ノルウェー、SKY)

マルツィオ・ブルセギン(イタリア、モビスター)

ルイ・コスタ(ポルトガル、モビスター)

ヴァシル・キリエンカ(ベラルーシ、モビスター) ←2011年ステージ1勝

フランチェスコ・ガヴァッズィ(イタリア、アスタナ) ←2011年ステージ1勝

アドリアーノ・マローリ(イタリア、ランプレ・ISD)

ディエゴ・ウリッシ(イタリア、ランプレ・ISD)

ジェローム・ピノー(フランス、オメガファーマ・クイックステップ)

ネイサン・ハース(オーストラリア、ガーミン・バラクーダ)

セルジオ・パウリーニョ(ポルトガル、サクソバンク)

ミケル・アスタルロサ(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)

ダヴィ・デラフエンテ(スペイン、カハ・ルーラル)

パチ・ヴィラ(スペイン、ウテンシルノルド・ナメド)

 

ステージレースの多かった3月までと、4月下旬のアルデンヌクラシックの合間とあって、各チームエースクラスのステージレーサーを揃えてきています。

 

クレーデン、ホーナーとここ2年の総合優勝者を揃えるレディオシャック・ニッサン。

その2人だけでなく、アルデンヌではエースの1人となるフランクも加わる強力布陣。

特にそろそろ状態を上げておきたいフランクにとっては、総合争いにも加わっておきたいところでしょう。

最終TTを考えると、フランクでの総合優勝狙いは厳しいものがありますが、3人ともに上位で第4ステージを終えたい。

 

スペイン勢も強力。

アルデンヌで勝利を狙うロドリゲスは、ティレーノ~アドリアティコでステージ1勝し調子は上向き。

最終TTでほぼ間違いなく落ち込む分、第3,4ステージでアドバンテージを得られるだけの爆発が見られるか。

 

そしてこの大会に並々ならぬモチベーションで臨むのがエウスカルテル。

もちろんエースはサンチェス。

シーズン序盤は目立った走りではなかったものの、3月下旬のカタルーニャ一周でステージ1勝し総合でも2位。

ここへ向けて調整は順調。

アントンも控え、チームとして万全の態勢でレースを迎えます。

 

本来エースを務めるはずだったライプハイマーが軽い事故のため欠場。

Ωクイックは昨年TTステージ優勝のマルティンのほか、P・ベリトスで総合を狙うことになります。

どちらかと言えば、ここまで順調にリザルトを残しているベリトスがエースか。

ステージの構成的にもベリトス向きと言えそうです。

ここまで調整が遅れがちなマルティンは、最終TTでのステージ狙いに専念となりそう。

 

3月に大ブレイクしたグリーンエッジ。

当初出場予定だった別府選手の欠場は残念ですが、ミラノ~サンレモ優勝のジェランス、カタルーニャ一周で総合優勝のアルバジーニを中心とした布陣。

2人にとっては若干厳しいコース設定のようにも思えますが、第3,4ステージでジェランスがステージ優勝争いに加われれば総合でも好結果を臨めるでしょう。

またアルバジーニもカタルーニャで上りに強いところを見せており、ここでも上位を狙っていきたい。

 

ヘーシンク・モレッマ・クルイシュウィックの総合エース3人を揃えたラボバンクも争いに加わりたい。

まだ3人とも鳴りを潜めているイメージですが、アルデンヌを前にそろそろ調子を上げてくる時期。

 

同様にクネゴ、スカルポーニのランプレコンビも押さえておきたい。

特にクネゴはカタルーニャで積極的な走りを見せており、得意なレイアウトが並ぶバスクでも勝負勘が光るか。

スカルポーニはアルデンヌからジロへと続くであろうスケジュールに向けて、状態を確かめながら走りたいところ。

 

その他、ファンデンブロックやマーティン、ブライコヴィッチといったグランツールで活躍が期待できる選手たちの調子もここで見ておきたいものです。

 

スプリンターはカタルーニャに続き、少なめのエントリー。

カタルーニャでまずまずの走りだったデイヴィス、パリ~ニースでステージ1勝のメールスマンあたりが有力。

 

TTステージで期待がかかるマローリや、クリテリウム・アンテナショナルの山岳ステージで良い走りを見せたノルドハウグ、徐々にエンジンがかかり始めたベテランのフォイクトなども今大会の注目ライダーです。

 

【総合優勝予想】

クリストファー・ホーナー

 

ブエルタ・シクリスタ・アル・パイス・バスコオフィシャルサイト

http://vueltapaisvasco.diariovasco.com/

 

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