昨年は大本命が苦戦する中、思わぬ伏兵が大勝利を挙げたロンド・ファン・フラーンデレン。

早いことに、あれから1年が経とうとしています。

ディフェンディングチャンピオンが欠場する今年、かつての王者たちが返り咲くのか、はたまた新チャンピオンが生まれるのか、間近に迫ったレース本番が楽しみです。

そこで、コースの特徴や有力選手をピックアップしながら、レース展望していきたいと思います。

 

———-

 

ロンド・ファン・フラーンデレン/ツール・デ・フランドル(Brugge~Oudenaarde、256.9km)-4月1日

【過去5年の優勝者】

2011年 ニック・ナイエンス

2010年 ファビアン・カンチェラーラ

2009年 ステイン・デヴォルデル

2008年 ステイン・デヴォルデル

2007年 アレッサンドロ・バラン

 

【コース分析】

 

今年は大幅なコース変更がなされています。

 

これまでもたびたび噂されていたゴール地の変更が今年実行に移されました。

アウデナールデが約260kmにわたるレースの終着地点。

 

また、レース最大の勝負どころであったカペルミュールとボスベルグの通過も廃止。

前回大会でシャバネルが飛び出したオウデ・クワレモントと、その4km先のパテルベルグを3回通過することになります。

 

新コースとなり、どこで勝負が決まるかがなかなか読めませんが、残り38kmで通過するオウデ・クワレモント2回目で大きな揺さぶりがあり、ゴール前18kmで迎えるオウデ・クワレモント3回目で決定的な動きが起こる可能性が高いと思われます。

 

なお、急坂が16、石畳が18、そのうち急坂と石畳の混在箇所が11となっています。

ただコース難易度が高いだけでなく、北海からの強風や気まぐれな天候なども相まって、予想だにしない展開が待ち受けることも。

そうしたコンディションを利用した集団分断や激しい揺さぶりがレースの早い段階から見られるかもしれません。

 

“北のクラシック”のハイライトになるであろう「クラシックの王様」。

フランドル地方では最も権威のある大会として名高いこともあり、ベルギー勢を中心に激しい争いが繰り広げられることとなるでしょう。

 

【暫定スタートリスト】

 

【注目選手】

フィリップ・ジルベール(ベルギー、BMCレーシングチーム)

アレッサンドロ・バラン(イタリア、BMCレーシングチーム) ←2007年チャンピオン

ジョージ・ヒンカピー(アメリカ、BMCレーシングチーム)

トル・フスホフト(ノルウェー、BMCレーシングチーム)

フレフ・ファンアーヴェルマート(ベルギー、BMCレーシングチーム)

マルクス・ブルグハート(ドイツ、BMCレーシングチーム)

トム・ボーネン(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ) ←2005,2006年チャンピオン

シルヴァン・シャバネル(フランス、オメガファーマ・クイックステップ)

ニキ・テルプストラ(オランダ、オメガファーマ・クイックステップ)

エドヴァルド・ボアッソン・ハーゲン(ノルウェー、SKY)

ベルンハルト・アイゼル(オーストリア、SKY)

フアン・アントニオ・フレチャ(スペイン、SKY)

マシュー・ヘイマン(オーストラリア、SKY)

セバスチャン・イノー(フランス、アージェードゥーゼル・ラモンディール)

ロイド・モンドリー(フランス、アージェードゥーゼル・ラモンディール)

マシュー・ゴス(オーストラリア、グリーンエッジ)

セバスチャン・ランゲフェルド(オランダ、グリーンエッジ)

スチュアート・オグレディ(オーストラリア、グリーンエッジ)

マキシム・イグリンスキー(カザフスタン、アスタナ)

スティーブ・シェネル(フランス、FDJ・ビッグマット)

オスカル・フレイレ(スペイン、カチューシャ)

ルカ・パオリーニ(イタリア、カチューシャ)

ペテル・サガン(スロバキア、リクイガス・キャノンデール)

ダニエル・オス(イタリア、リクイガス・キャノンデール)

ホセ・ホアキン・ロハス(スペイン、モビスター)

ジョヴァンニ・ヴィスコンティ(イタリア、モビスター)

ラース・ボーム(オランダ、ラボバンク)

マッティ・ブレシェル(デンマーク、ラボバンク)

マールテン・チャリンギ(オランダ、ラボバンク)

タイラー・ファラー(アメリカ、ガーミン・バラクーダ)

ハインリッヒ・ハウッスラー(オーストラリア、ガーミン・バラクーダ)

ヨハン・ファンスーメレン(ベルギー、ガーミン・バラクーダ)

セプ・ファンマルケ(ベルギー、ガーミン・バラクーダ)

ファビアン・カンチェラーラ(スイス、レディオシャック・ニッサン) ←2010年チャンピオン

ダニエレ・ベンナーティ(イタリア、レディオシャック・ニッサン)

グレゴリー・ラスト(スイス、レディオシャック・ニッサン)

ステイン・デヴォルデル(ベルギー、ヴァカンソレイユ・DCM) ←2008,2009年チャンピオン

ビョルン・ルークマンス(ベルギー、ヴァカンソレイユ・DCM)

レイフ・ホステ(ベルギー、アクセントジョブス・ウィレムスヴェランダス)

オスカル・ガット(イタリア、ファルネーゼヴィーニ・セッレイタリア)

フィリッポ・ポッツァート(イタリア、ファルネーゼヴィーニ・セッレイタリア)

ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、プロジェクト1t4i)

トマ・ヴォクレール(フランス、ユーロップカー)

アレクサンドル・ピショ(フランス、ユーロップカー)

セバスチャン・テュルゴー(フランス、ユーロップカー)

 

ディフェンディングチャンピオン・ナイエンスは怪我のため欠場。

優勝または上位入賞経験のある選手たちと台頭してきた若手による争いに注目。

 

シーズン序盤からここまでの戦いぶりを見る限り、ボーネンとカンチェラーラの2強といった見方ができそうです。

 

まずはボーネン。

完全復活となった今年、“北のクラシック”では直前のE3ハレルベケヘント~ウェヴェルヘムを勝利。

今回も優勝候補筆頭として臨みます。

E3では中盤でのアタックを含め、終始レースをコントロールしてのスプリント勝利。

一方でヘント~ウェヴェルヘムはアシストの活躍もあり、自らは最後まで脚を貯めてのスプリント勝利。

全く異なる勝ち方を見せ、いかなるレース展開にも対応できる強さを見せています。

今回ももちろんボーネンを支える不動のアシストが付き、万全の態勢で臨みます。

レースの流れや集団に残っている選手を見ながらアタックのタイミングをうかがうか、ゴールスプリントに備えるかの臨機応変な対応ができそう。

状況次第ではシャバネルやテルプストラを使うオプションもあり、チーム力でも群を抜く存在。

 

カンチェラーラはE3での相次ぐトラブルから回復できているか。

3月上旬のストラーデ・ビアンケや3月中旬のミラノ~サンレモでは圧倒的な力を見せたものの、“北のクラシック”では徹底マークに遭い、直前2レースでは本来の力を発揮できず。

果たして、このレースに向けて手の内を隠しているのか、はたまた本調子とはいえないのか、判断が付きません。

しかし、今回ばかりは確実にどこかで勝負に出るはず。

そこで他を蹴散らすだけの脚があるのかで勝敗を左右することになるでしょう。

いずれにせよ、後手に回らないことやスプリント力のあるライバルを引き連れることなく、極力単独でゴールを目指すことが勝利の条件となってきそうです。

 

この2人に続く存在として挙げられるのはサガンか。

ヘント~ウェヴェルヘムでは惜しくも2位。

しかし、急坂はもちろんのこと石畳への適応力も高く、このレースでも有力な1人。

勝つためにはできる限り小集団でのスプリントに持ち込むのがベストとはいえ、集団をコントロールできるだけのアシストが揃っているとは言い難く、勝負ところでのアタックなどは他選手の動きを見ながら適切な判断が必要となりそう。

スピードマンのオスとのコンビでライバルをかく乱できるか。

早い段階からあまり動きすぎるのは得策ではないかもしれません。

 

石畳スペシャリストとして大ブレイク中なのがファンマルケ。

出るレースはいずれも積極果敢な走りを見せる若武者。

決定的な動きにもなり得る、石畳や急坂での強烈なアタックが武器。

一度早めに仕掛けて選手をふるい落としたうえで、再度どこかで勝負に出るという戦法もありか。

チームにはハウッスラーやファンスーメレンらが控えており、ある程度自由に動くことができるのが強みと言えそうです。

 

本来であれば層の厚いBMCは誰をエースに据えるか。

ジルベールとフスホフトが本来の調子には程遠く、バランとファンアーヴェルマートを中心にレースを組み立てることになるでしょう。

 

E3でアイゼルが3位、ヘント~ウェヴェルヘムではボアッソン・ハーゲンが5位と結果としてはまずまずのSKY。

今回もボアッソン・ハーゲンをエースに据えて臨むことになるか。

本来エースを務めるはずだったフレチャは怪我明けで、どこまで勝負ができるか未知数。

今回よりはその後のパリ~ルーベに向けた調整の意味合いが強いかもしれません。

 

また今回はコースが変わったことも影響してか、多くの有力スプリンターが集結。

ゴス、ファラー、ベンナーティ、デゲンコルブといった選手たちがエントリー。

ゴールまでもつれにもつれ、その中で最後まで集団に残ることができた場合には彼らが最後に主役の座を射止めることもあるでしょう。

ここへきて絶好調とも言えるフレイレがパオリーニのアシストを受け、どのような走りを見せるかにも注目。

 

過去には2連覇した実績のあるデヴォルデル、怪我から完全復調し勝利まであと一歩のところが続いているポッツァート、ヘント~ウェヴェルヘムで3位に入り今回はチームのエースとして臨むであろうブレシェル辺りも十分にチャンスがあるでしょう。

 

【優勝予想】

トム・ボーネン

 

ロンド・ファン・フラーンデレンオフィシャルサイト http://www.rvv.be/

 

———-

 

【予告】

ロンド・ファン・フラーンデレンの優勝予想アンケートをまもなく開始する予定です。

早ければ3月29日(木)の夜にはアップしたいと考えております。

ぜひ今回もみなさまのご協力、よろしくお願いします。

 

広告