クラシックシーズンが本格化する一方で、ステージレーサーやアルデンヌクラシックに注力したい選手たちはこの時期スペインレースを中心のプログラムに。

その第1弾とも言える“カタルーニャ一周”こと、ヴォルタ・シクリスタ・ア・カタルーニャが3月19日にスタート。

今回はそのコースと出場選手をメインにチェックしていきます。

 

———-

 

ヴォルタ・シクリスタ・ア・カタルーニャ-3月19-25日

【過去5年の総合優勝者】

2011年 アルベルト・コンタドール

2010年 ホアキン・ロドリゲス

2009年 アレハンドロ・バルベルデ

2008年 グスタボ・セサル

2007年 ヴォラドミール・カルぺツ

 

【コース分析】

●第1ステージ(Calella~Calella、138.9km)-3月19日

 

●第2ステージ(Girona~Girona、161km)-3月20日

 

●第3ステージ(La Vall d’en Bas~Port・Aine、210.9km)-3月21日

 

●第4ステージ(Tremp~Asco“La Vostra Energia”、199km)-3月22日

 

●第5ステージ(Asco“La Vostra Energia”~Manresa、207.1km)-3月23日

 

●第6ステージ(Sant Fruitos del Bages~Badalona“Centre Comercial Magic”、169.4km)-3月24日

 

●第7ステージ(Badalona“Centre Comercial Magic”~Barcelona、119.8km)-3月25日

 

スプリンター向けのステージが多かった昨年と違い、今年はクライマーやパンチャーに有利なステージ構成。

総合狙いの選手たちにとっては、休めるステージがほとんど無いと言って良いでしょう。

 

第1ステージはスプリンターが勝利を収めることになりそう。

中盤で1級山岳が控えますが、ゴールまで50kmを残しており、仮にここで遅れても挽回は可能。

 

総合争いは第2ステージから動き始めます。

残り20kmから10kmにわたって上りが続く1級山岳で生き残れるかが最初の関門。

 

そしてクイーンステージとなる第3ステージ。

1級山岳2つに超級山岳2つ。

超級山岳は1つ目が30km、2つ目が20kmと上りが続きます。

1つ目で最初のふるい落としが、そして最後の超級を制した選手が総合優勝に大きく近付くこととなるでしょう。

 

第4ステージは2級山岳が3つ。

パンチャーまたは逃げに有利な展開となる可能性が高いでしょう。

リーダーチームのコントロールによほどの間違いが無い限り、総合に変動は無さそう。

展開次第では、上りに強いスプリンターの粘りがレースをおもしろくするかもしれません。

 

総合争いが佳境を迎えるのが第5ステージ。

ゴールまで残り40kmを切って迎える1級山岳でアタックの応酬となるか。

ゴール前10kmの下りでステージ狙いの選手が飛び出す可能性も。

 

スプリンターにとって再びチャンスが訪れるのが最終2ステージ。

第6ステージは、最後に控える3級山岳でのふるい落としにさえ合わなければチャンスが訪れます。

大逃げを打ちたい選手にとってもキーとなるステージと言えるでしょう。

 

クライマックスとなる第7ステージ。

恒例のバルセロナステージは、4つのカテゴリー山脈はあるものの力のあるスプリンターであれば問題なくこなせるレベル。

ステージ距離も短いだけに、終始スプリンターチームがコントロールする展開となるでしょう。

 

【注目選手】

ライダータイプ別に、押さえておきたい選手を独断でピックアップします。

スタートリストは公式サイト、またはCycling Feverから。

 

●総合系

ニコラス・ロッシュ(アイルランド、アージェードゥーゼル・ラモンディール)

ヤネス・ブライコヴィッチ(スロベニア、アスタナ)

ロベルト・キセロフスキー(クロアチア、アスタナ)

ティジェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシングチーム)

スティーブ・モラビート(スイス、BMCレーシングチーム)

マティアス・フランク(スイス、BMCレーシングチーム)

サムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)

ミケル・ニエベ(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ)

サンディ・カザール(フランス、FDJ・ビッグマット)

アルノー・ジャヌソン(フランス、FDJ・ビッグマット)

ダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・バラクーダ)

クリスチャン・ヴァンデヴェルデ(アメリカ、ガーミン・バラクーダ)

ライダー・ヘシェダル(カナダ、ガーミン・バラクーダ)

トム・ダニエルソン(アメリカ、ガーミン・バラクーダ)

ピーテル・ウェーニング(オランダ、グリーンエッジ)

デニス・メンショフ(ロシア、カチューシャ)

ダミアーゴ・クネゴ(イタリア、ランプレ・ISD)

イヴァン・バッソ(イタリア、リクイガス・キャノンデール)

ユルゲン・ファンデンブロック(ベルギー、ロット・ベリソル)

アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) ←2009年総合優勝

ダビ・アロヨ(スペイン、モビスター)

リーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ、オメガファーマ・クイックステップ)

ロベルト・ヘーシンク(オランダ、ラボバンク)

ルイス・レオン・サンチェス(スペイン、ラボバンク)

アンディ・シュレク(ルクセンブルク、レディオシャック・ニッサン)

ヤコブ・フグルサング(デンマーク、レディオシャック・ニッサン)

ブラッドリー・ウィギンス(イギリス、SKY)

マイケル・ロジャース(オーストラリア、SKY)

リッチー・ポート(オーストラリア、SKY)

ダニエル・ナバーロ(スペイン、サクソバンク)

クリス・アンケル・セレンセン(デンマーク、サクソバンク)

マッテオ・カラーラ(イタリア、ヴァカンソレイユ・DCM)

グスタボ・セサル(スペイン、アンダルシア) ←2008年総合優勝

ダヴィド・デラフエンテ(スペイン、カハ・ルーラル)

アンドレ・カルドソ(ポルトガル、カハ・ルーラル)

レイン・タラマエ(エストニア、コフィディス)

トム・デュムラン(オランダ、プロジェクト1t4i)

マキシム・メデレル(フランス、ソール・ソジャサン)

 

●スプリンター

アンソニー・ラヴァール(フランス、アージェードゥーゼル・ラモンディール)

フランチェスコ・ガヴァッヅィ(イタリア、アスタナ)

トル・フスホフト(ノルウェー、BMCレーシングチーム)

ヤウヘニー・フタロヴィッチ(ベラルーシ、FDJ・ビッグマット)

アラン・デイヴィス(オーストラリア、グリーンエッジ)

ファビオ・サバティーニ(イタリア、リクイガス・キャノンデール)

ケニー・デハース(ベルギー、ロット・ベリソル)

ダヴィデ・アポローニオ(イタリア、SKY)

フアン・ホセ・アエド(アルゼンチン、サクソバンク)

ケニー・ファンヒュンメル(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM)

サムエル・デュムラン(フランス、コフィディス) ←2011年ステージ2勝

ロジャー・クルーゲ(ドイツ、プロジェクト1t4i)

ステファン・プルへイス(フランス、ソール・ソジャサン)

 

●その他

パオロ・ティラロンゴ(イタリア、アスタナ)

ジェレミー・ロワ(フランス、FDJ・ビッグマット)

別府史之(日本、グリーンエッジ)

ダニエル・テクレハイマノット(エリトリア、グリーンエッジ)

ホセ・イヴァン・グティエレス(スペイン、モビスター)

ヴォラドミール・カルぺツ(ロシア、モビスター) ←2007年総合優勝

ナイロ・クインタナ(コロンビア、モビスター) ←2011年山岳賞

マルツィオ・ブルセギン(イタリア、モビスター)

ローレンス・テンダム(オランダ、ラボバンク)

ティアゴ・マシャド(ポルトガル、レディオシャック・ニッサン)

オリバー・ザウグ(スイス、レディオシャック・ニッサン)

リゴベルト・ウラン(コロンビア、SKY)

トーマス・デヘント(ベルギー、ヴァカンソレイユ・DCM)

ダビ・モンクティエ(フランス、コフィディス)

ルイス・アンヘル・マテ(スペイン、コフィディス)

土井雪広(日本、プロジェクト1t4i)

ブリース・フェイユ(フランス、ソール・ソジャサン)

 

やはりオールラウンダーやクライマーが多く揃いました。

 

総合争いの最右翼はバルベルデか。

今回はTTが無く、全体的にパンチ力のある選手に有利なレイアウトなだけに、バルベルデにとって得意のステージが続きます。

超級山岳が登場する第3ステージをどうクリアするか。

上手く走ることができれば、総合優勝の可能性が高まります。

 

ゴール前に下りが控えるステージが多いこの大会で、力を発揮しそうなのがサムエル・サンチェス。

今年はまだ目立った結果を残してはいませんが、アルデンヌクラシックに向けてそろそろ調子を上げてくるでしょう。

この大会の後には、チームにとってのビッグイベントでもあるバスク一周が待っているだけに、ここで好結果を残して次につなげたいところ。

超級や1級山岳でのアタックが炸裂するかも楽しみ。

 

パリ~ニースで不運の落車に見舞われたライプハイマーも、その落車の影響が無ければ有力な1人。

問題は苦手とする下り。

勝負どころでの下りが多い分、何とか持ちこたえて上りで勝負したい。

 

パリ~ニース総合優勝でいよいよ一段階上のレベルに到達した感のあるウィギンスは、TTが無いことがどう影響するか。

アシストにはロジャース、ポートと実力者が揃っている点で、パリ~ニースで見せた上りの強さを発揮できれば再び総合優勝する可能性が見えてくるでしょう。

パンチ力ある相手にどう対応するか。

 

グランツールでの活躍を誓う、ブライコヴィッチ、マーティン、ヘーシンク、タラマエなどの仕上がりも注目。

クネゴ、メンショフ、バッソあたりもそろそろ上位に顔を表したいところ。

同様にアンディの動向も押さえておきたい。

 

少し淋しい感のあるスプリンターの顔触れですが、体調不良からの回復を目指すフスホフトが参戦予定。

石畳系クラシックに向けて、ここで状態を上げていけるか。

本来の調子であれば得意とするステージが揃っているだけに、力を見せつけられるか。

 

日本人選手は2名参戦。

別府選手はアルデンヌクラシック、ジロに向けたプログラムの一環として出場。

チーム内ではオールラウンダーの1人として扱いを受けており、展開次第ではリザルトを狙う存在に。

順調に向上している登坂力、スピードを発揮したい。

 

土井選手もチーム内ではオールラウンダーとしての期待が高まっています。

展開次第で総合またはステージのリザルトを狙っていく動きをすることになりそう。

今年に入ってからスペインで長期間トレーニングキャンプを積み、調整も順調。

好材料が揃っているだけに、いよいよその実力をアピールする時が来たと言えるでしょう。

 

【総合優勝予想】

アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)

 

ヴォルタ・シクリスタ・ア・カタルーニャオフィシャルサイト http://www.voltacatalunya.cat/

 

広告