2012年シーズン最初のビッグクラシック・ミラノ~サンレモが3月17日に開催されます。

スプリンターのためのクラシックの色合いが強い大会ですが、300km近いレース距離と終盤に控える急坂が予想だにしない展開を引き起こします。

有力選手をピックアップしながら、注目ポイントを押さえていきたいと思います。

 

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ミラノ~サンレモ-3月17日

【過去5年の優勝者】

2011年 マシュー・ゴス

2010年 オスカル・フレイレ

2009年 マーク・カヴェンディッシュ

2008年 ファビアン・カンチェラーラ

2007年 オスカル・フレイレ

 

【コース分析】

 

今年もレースはミラノ市内中心部のレーガ・ロンバルダ広場をスタート。

一路サンレモを目指します。

序盤に逃げを決めた選手たちをメイン集団は追うことなく、10分以上の差を築くことになるでしょう。

 

レースは200kmを越えてから動き出すことが予想されます。

展開次第では、204km地点が頂上となるレ・マニエ辺りから本格的にコントロールするチームが現れるかもしれません。

昨年はこの地点で落車が起き、それに乗じた有力選手の切り離しがあった場所。

 

250kmを越えていよいよスピードバトルが繰り広げられることとなるでしょう。

最初の難関は、平均勾配4.1%・MAX9%・高低差234mのチプレッサ。

ここで集団のコントロール権を握ろうとするチーム、アシストに様子見のアタックをさせるチームとに動きが分かれそう。

このポイントで有力選手が少しずつ脱落する可能性も。

 

そして勝負のポッジオへ。

平均勾配3.7%・MAX9%・高低差136m、ゴールまで残り10kmで向かうこのポイントで、逃げ勝利を狙う選手たちが確実にアタックを仕掛けます。

逃げて勝ちたい選手は頂上で数十秒の差を、スプリンターは確実に生き残ることが絶対条件。

 

ポッジオを下ると残り3km。

下りで逃げを吸収していれば勝負はスプリントに、1人ないし数名の逃げグループが形成されていれば勝負の行方はどう転がるか分かりません。

 

約300kmにわたる“ラ・プリマヴェーラ”、サンレモの海が勝者を待ちます。

 

【注目選手】

各チームのリーダーと思われる選手、スプリントを担うと見られる選手を独断でピックアップします(名前の前の数字はゼッケン番号)。

プロコンチームなどでは有力選手の見落としがあるかもしれませんが、何卒ご容赦ください。

暫定スタートリストはこちらから。

 

●グリーンエッジ

1.マシュー・ゴス(オーストラリア) ←ディフェンディングチャンピオン

4.サイモン・ジェランス(オーストラリア)

 

●アックア・エ・サポーネ

11.ダニーロ・ディルーカ(イタリア)

17.ダニーロ・ナポリターノ(イタリア)

 

●アージェードゥーゼル・ラモンディール

21.マヌエル・ベレッティ(イタリア)

27.リナルド・ノチェンティーニ(イタリア)

 

●アスタナ

31.ボルト・ボジッチ(スロベニア)

32.エンリコ・ガスパロット(イタリア)

35.マキシム・イグリンスキー(カザフスタン)

 

●BMCレーシングチーム

41.フィリップ・ジルベール(ベルギー)

42.アレッサンドロ・バラン(イタリア)

48.フレフ・ファンアーヴェルマート(ベルギー)

 

●コロンビア・コルデポルテス

51.ファビオ・デュアルテ(コロンビア)

 

●コルナゴ・CSFイノックス

61.サッシャ・モドロ(イタリア)

63.エンリコ・バッタリン(イタリア)

 

●エウスカルテル・エウスカディ

72.イオン・イザギレ(スペイン)

 

●ファルネーゼ・ヴィーニ

81.フィリッポ・ポッツァート(イタリア) ←2006年チャンピオン

82.オスカル・ガット(イタリア)

 

●FDJ・ビッグマット

91.ウィリアム・ボネ(フランス)

93.アンソニー・ジェラン(フランス)

 

●ガーミン・バラクーダ

101.タイラー・ファラー(アメリカ)

103.ハインリッヒ・ハウッスラー(オーストラリア)

 

●カチューシャ

111.オスカル・フレイレ(スペイン) ←2004,2007,2010年チャンピオン

115.アンヘル・ヴィシオソ(スペイン)

116.サイモン・スピラック(スロベニア)

 

●ランプレ・ISD

121.アレッサンドロ・ペタッキ(イタリア) ←2005年チャンピオン

122.グレガ・ボレ(スロベニア)

126.ダミアーノ・クネゴ(イタリア)

 

●リクイガス・キャノンデール

131.ヴィンチェンツォ・ニバリ(イタリア)

132.ペテル・サガン(スロバキア)

137.ダニエル・オス(イタリア)

138.エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア)

 

●ロット・ベリソル

141.アンドレ・グライペル(ドイツ)

144.グレゴリー・ヘンダーソン(ニュージーランド)

 

●モビスター

151.ジョバンニ・ヴィスコンティ(イタリア)

154.ルイ・コスタ(ポルトガル)

158.フランシスコ・ホセ・ベントソ(スペイン)

 

●オメガファーマ・クイックステップ

161.トム・ボーネン(ベルギー)

162.ゲラルド・チオレック(ドイツ)

167.ペーター・ベリトス(スロバキア)

 

●プロジェクト1t4i

171.ジョン・デゲンコルブ(ドイツ)

175.ロジャー・クルーゲ(ドイツ)

177.サイモン・ゲスク(ドイツ)

 

●ラボバンク

181.ラース・ボーム(オランダ)

183.マッティ・ブレシェル(デンマーク)

184.ポール・マルテンス(ドイツ)

186.マーク・レンショー(オーストラリア)

 

●レディオシャック・ニッサン

191.ファビアン・カンチェラーラ(スイス) ←2008年チャンピオン

192.ダニエレ・ベンナーティ(イタリア)

 

●SKY

201.マーク・カヴェンディッシュ(イギリス) ←2009年チャンピオン

202.エドヴァルド・ボアッソン・ハーゲン(ノルウェー)

206.トーマス・ロヴクイスト(スウェーデン)

208.マイケル・ロジャース(オーストラリア)

 

●サクソバンク

211.ニキ・セレンセン(デンマーク)

213.カールステン・クローン(オランダ)

 

●ウテンシルノルド・ナメド

221.パオロ・バイレッティ(イタリア)

228.パチ・ヴィラ(スペイン)

 

●チームタイプ1・サノフィ

231.ダニエレ・コッリ(イタリア)

234.ジュリアン・エルファレ(フランス)

235.ユーレ・コーシャン(スロベニア)

 

●ヴァカンソレイユ・DCM

241.マルコ・マルカート(イタリア)

242.ジョニー・フーガーランド(オランダ)

245.ビョルン・ルークマンス(ベルギー)

 

スプリントで勝ちたい選手、終盤のアタックで勝ちに行きたい選手とに分かれますが、やはりスプリンターに有利か。

 

今シーズン序盤からの流れで、強さが際立つスプリンターはやはりカヴェンディッシュ、グライペル、ボーネンの3人。

カヴェンディッシュは自身のスプリント力はもとより、層の厚さを誇るチーム力を味方に付けます。

チームとしてはカヴェンディッシュで勝ちを狙うべく、早い段階からレースを支配することでしょう。

チプレッサ、ポッジオはロヴクイストとロジャースの2人が集団を牽引。

2つの丘でカヴェンディッシュの脱落を防ぐためにアイゼルの役割が大きくなります。

ゴール前までカヴェンディッシュを連れて行くことができれば勝利はほぼ手中か。

万に一つのオプションとしてボアッソン・ハーゲンでの勝負も考えられるだけに、アクシデントさえ無ければ常にプロトン全体をコントロールする存在となりそうです。

 

グライペルはチームメンバーが完全“グライペルシフト”だけに、なんとしても勝ちに行きたいところ。

昨年はジルベールのアシストに徹し2つの丘を先頭で上る場面も。

300km近いレース距離をこなせるかに疑問が残りますが、終盤の急坂は本来の調子であれば問題ないでしょう。

あとはリードアウターが生き残れるか次第。

コントロール役のバクの働きが重要になりそう。

 

これまで何度も惜しいところで勝利を逃してきたボーネンは今年こその思いが強い1人。

絶好調のチームに支えられて優勝を目指します。

ただ、ピュアスプリンター相手に勝つのは難しいため、カヴェンディッシュやグライペルなどをポッジオを終えるまでにふるい落としておかねばなりません。

場合によっては数人のアタックに乗って逃げ勝ちを狙う可能性も。

いずれにせよ、「ボーネン完全優位」の展開を作り出すことが優勝の絶対条件と言えそうです。

 

ディフェンディングチャンピオンのゴスは、ティレーノ~アドリアティコでリーダージャージを3日間着用。

シーズン序盤から絶好調だった昨年と比べると、まだ目立った活躍を見せられてはいませんが、調子を上げてきているだけに勝利を狙える1人であることは間違いないでしょう。

昨年の優勝時は、スプリンターで唯一生き残っての勝利。

今回も同じような展開に持ち込めれば2連覇も夢ではありません。

 

ここへきて好調なのがベンナーティ。

勝利こそ上げていないものの、ストラーデビアンケでは後半に逃げを打ち、ティレーノ最終ステージTTでも2位に。

上りも難なくこなせるだけに、ゴールまで生き残るスプリンターの1人になる可能性は大。

レディオシャック・ニッサンとしては、ベンナーティでいくか、後述のカンチェラーラで行くかにも注目。

 

ティレーノ~アドリアティコでステージ1勝のサガンも優勝を狙う1人。

特にこの手のレイアウトを得意とするだけに、ゴールまで集団に残ることができればスプリントで勝ちにいくことができます。

ピュアスプリンターにも対抗できるスプリント力は、他チームにとっては脅威。

例年チプレッサ、ポッジオでハイペース牽引を見せるニバリがアシストに控えるのも好材料。

 

その他、ファラーとハウッスラーのガーミン勢、上りにも強さを見せるデゲンコルブ、優勝経験もあるペタッキあたりも押さえておきたいスプリンターです。

また、3度の優勝を誇るフレイレはビッグレースでの勝負強さが持ち味。

スプリンターの中では特に登板力に長けているおり、混戦となれば絶好のチャンスに。

 

逃げて勝ちたいのはBMC勢。

フスホフトが発熱により欠場が決定。

スプリント狙いのオプションが無くなったことで、ジルベール、バラン、ファンアーヴェルマートの3人の誰かで逃げ勝ちを狙います。

その1番手と目されていたジルベールが未だ不調。

バラン、ファンアーヴェルマートはまずまずの状態とはいえ、決定力がいまひとつ。

いずれにせよ、この3人が終盤に次々とアタックを繰り出すこととなりそう。

上手く決まれば、スプリンターチームとの駆け引きがおもしろくなるでしょう。

 

4年ぶりの優勝を狙うカンチェラーラは、優勝候補筆頭と見る向きも。

ストラーデビアンケ、ティレーノ最終ステージTTでの圧勝と、例年以上に調子を上げて臨みます。

ゴールまで複数人でもつれると分が悪いだけに、ポッジオで勝負をかけたい。

一発ハマった時の強さは誰もが知るところ。

上りで差を付け、得意の下りでさらに広げ、残り3kmを持ち前の独走力でゴールへ。

1人になれれば、集団がローテーションしながら追ってもまず太刀打ちは不可能。

ただし、勝ちパターンがこの1つしかないため、他チームに封じ込められると厳しい戦いとなります。

その場合はベンナーティのアシストに徹することとなりそうです。

 

波乱が起きやすいレースでもあることから、ここに挙げた選手以外でも思わぬ伏兵がレースを盛り上げる可能性も十分にあるでしょう。

 

【優勝予想】

マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、SKY)

 

現在実施中の優勝予想アンケートへのご協力をお願いします。

 

ミラノ~サンレモオフィシャルサイト http://www.gazzetta.it/Speciali/MilanoSanremo/it/

 

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