2月末に行われたセミクラシック2戦をReview。

クラシックシーズンに向け、好調な選手とこれから調子を上げてくるであろう選手が徐々に見えてきました。

 

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オムループ・ヘット・ニュースブラッド(ヘント~ヘント、200.3km)-2月25日

 

【結果】

1.セプ・ファンマルケ(ベルギー、ガーミン・バラクーダ) 4:52:34

2.トム・ボーネン(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ) s.t.

3.フアン・アントニオ・フレチャ(スペイン、SKY) s.t.

4.ハインリッヒ・ハウッスラー(オーストラリア、ガーミン・バラクーダ) +25″

5.フレフ・ファンアーヴェルマート(ベルギー、BMCレーシングチーム) +25″

6.マルコ・マルカート(イタリア、ヴァカンソレイユ・DCM) +25″

7.ロイド・モンドリー(フランス、アージェードゥーゼル・ラモンディール) +25″

8.マチュー・ラダニュー(フランス、FDJ・ビッグマット) +25″

9.アレクサンドル・ピショ(フランス、ユーロップカー) +25″

10.スタフ・スヘールリンクス(ベルギー、アクセントジョブス・ウィレムスヴェランダス) +25″

 

ゴールまで残り60kmを切ったところにあるTaaienbergの上りで、ボーネンが仕掛けたのをきっかけにレースが動きます。

この動きに乗じたのは、ファンマルケ、フレチャ、ドリス・デヴェナインス(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ)、トル・フスホフト(ノルウェー、BMCレーシングチーム)、マシュー・ヘイマン(オーストラリア、SKY)、マッティ・ブレシェル(デンマーク、ラボバンク)。

いずれも石畳巧者、メイン集団を置いて逃げ切りを図ります。

 

すると、残り30kmを前にしたPaddestraatのパヴェでファンマルケがアタック、フスホフトとブレシェルが脱落。

5人となった集団からやがてヘイマンとデヴェナインスが遅れ、ファンマルケ、ボーネン、フレチャの3人の優勝争いに。

 

アタックを仕掛けて逃げ切りたいファンマルケとフレチャ、スプリントに持ち込みたいボーネン、3人が牽制しながら結局ゴール前へ。

絶好のパターンに持ち込んだボーネンが真っ先にゴールへスプリントをはじめるも、この日終始脚のあるところを見せていたファンマルケがゴール前で逆転。

見事初優勝を飾りました。

 

前を追いたいチームと、メンバーが前方にいるため抑えたいチームとが入り混じったメイン集団は結局25秒差まで迫るのがやっと。

ファンマルケのチームメート・ハウッスラーが集団の先頭を確保。

ガーミンにとっては、1,4位に食い込む最高のレースとなりました。

 

【戦評】

クラシックシーズンを前に、有力選手の調整具合に注目が集まった今大会。

 

優勝のファンマルケは、ボーネン、フレチャといった石畳スペシャリストを撃破し大金星を飾りました。

とはいえ、トップスポルト・フラーンデレン時代の2010年にはヘント~ウェヴェルヘムでアイゼル、ジルベールらと死闘の末殊勲の2位。

また、トップチーム入りを果たした昨年もパリ~ルーベでのアシストで結果を残しており、順調に育成が進んだ結果の勝利と言えるでしょう。

ボーネンをかわしたスプリントに関しても、昨年のブエルタのスプリントステージで4位に入った実績もあり、クラシックライダーの中では比較的キレのある選手と見て良さそうです。

3月下旬からの北のクラシックでも優勝候補の1人として名乗りを挙げました。

 

まさかの不覚を取ったボーネンですが、好調を維持している点では問題なし。

この日は「少し自信がなくて早がけしてしまった」とコメントしているように、ここ数年の不調からくる勝負勘の鈍さが災いしたか。

しかし、シーズンインからの勝利を量産し、現在開催中のパリ~ニースでもステージ1勝に中級山岳でのアシストとフル回転。

こちらもミラノ~サンレモから続くビッグクラシックでの期待度が高まります。

 

昨年同様、分が悪い形に持ち込まれたフレチャ。

レース運びは経験に裏打ちされたものがあるだけに、あとはゴールまでにどのように勝負を決めるかというところでしょうか。

例年クラシックでリザルトを残すライダーだけに、今年もライバルにとっては怖い存在となるでしょう。

 

途中ボーネンたちとともに逃げを打ったフスホフト、ブレシェルはまだ調整段階。

2人とも突然ペースを落とし集団から脱落した点で不安が残る結果となりましたが、本番に向けてはしっかりと整えてくるはず。

この日勝負に絡むことができなかったジルベールなども、これから先どう調子を上げてくるか注目です。

 

オムループ・ヘット・ニュースブラッドオフィシャルサイト http://www.omloophetnieuwsblad.be/

 

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クールネ~ブリュッセル~クールネ(クールネ~クールネ、198km)-2月26日

 

【結果】

1.マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、SKY) 4:27:30

2.ヤウヘニー・フタロヴィッチ(ベラルーシ、FDJ・ビッグマット) s.t.

3.ケニー・ファンヒュンメル(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM) s.t.

4.アルノー・デマール(フランス、FDJ・ビッグマット) s.t.

5.アレクサンダー・セレブリャコフ(ロシア、チームタイプ1) s.t.

6.トム・フィーラース(オランダ、プロジェクト1t4i) s.t.

7.セバスチャン・シャバネル(フランス、ユーロップカー) s.t.

8.ステファン・ファンダイク(オランダ、アクセントジョブス・ウィレムスヴェランダス) s.t.

9.アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、カチューシャ) s.t.

10.アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル) s.t.

 

これまで大集団によるゴールスプリントに持ち込まれることが多く、前日のオムループ・ヘット・ニュースブラッドと比較するとピュアスプリンターの多くが参戦するこちらのレース。

今回も例に漏れず、絶対的スプリンターのカヴェンディッシュを擁するSKYが終始レースを支配。

 

序盤から大ベテランのニコ・エックホウト(ベルギー、アンポスト・ショーンケリー)やフレフ・ファンアーヴェルマート(ベルギー、BMCレーシングチーム)が、中盤には前日のレースで好走したトム・ボーネン(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ)などが逃げを打つも、いずれも大集団に吸収。

人数をかけてトレインを組むSKYに対抗すべく、ロットトレインやFDJトレインも位置取りに参戦するもいずれも上手くいかず。

最後はベストポジションから放たれたカヴェンディッシュが余裕の勝利となりました。

 

【戦評】

カヴェンディッシュを勝たせるために乗り込んできたと言っても良いSKYの独壇場となったレースでした。

中盤にボーネンが逃げを決めた際もフレチャとヘイマンを送り込み、さまざまなレースパターンに対応できるよう周到にレースを運んでいたイメージ。

その間にメイン集団をコントロールする必要性がなくなり、逃げが吸収されてから残りのアシストメンバーがハイスピードで集団を牽き始める鉄板の展開。

全く危なげなく勝利を収めた感じでした。

特に、ディフェンディングチャンピオンのサットンを発射台に据えていただけに、カヴェンディッシュも負けるわけにはいかなかったでしょう。

 

SKY以外のチームのトレインが総崩れだったこともあり、伏兵的存在の選手が次々と上位に顔を出す格好に。

フタロヴィッチ、デマールの2人を上位に送り込んだFDJはチームとしての好調さをここでもアピール。

トップチームへの移籍を果たしたファンヒュンメルもトップスプリンター相手に健闘の3位。

プロコン勢のセレブリャコフもプロ初年度、今後に期待を抱かせる走りとなりました。

 

唯一の日本人選手だった新城選手はメイン集団内37位でゴール。

エーススプリンターのセバスチャン・シャバネルが7位に入り、アシストとして十分に機能した結果と言えるでしょう。

アシストとしてだけではなく、自らのリザルトにも期待を抱かせる良い走りを見せてくれました。

 

クールネ~ブリュッセル~クールネオフィシャルサイト http://www.kuurne-brussel-kuurne.be/

 

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