閉幕から大分時間が経ってしまいましたが、ステージレーサーやパンチャーがそろそろその脚を見せ始めた“カタルーニャ一周”。
起伏に富むアルデンヌクラシックが目前に迫っていることもあり、復習も兼ねてまとめてみたいと思います。
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第1ステージ(Calella~Calella、138.9km)-3月19日
【結果】
1.ミハエル・アルバジーニ(スイス、グリーンエッジ) 3:20:04
2.アンソニー・デラプレス(フランス、ソール・ソジャサン) +42″
3.ニコラ・エデ(フランス、コフィディス) +1’14”
【総合】
1.ミハエル・アルバジーニ(スイス、グリーンエッジ) 3:20:04
2.アンソニー・デラプレス(フランス、ソール・ソジャサン) +42″
3.ニコラ・エデ(フランス、コフィディス) +1’14”
フルリザルト(公式サイト)
逃げ5名は集団に対し最大6分のリード。
一方の集団はスプリンターチームが今回いなかったこともあり、逃げを追い切れず。
結局、この日最後の3級山岳でアタックを決めたアルバジーニが、2位に42秒、集団には1分32秒の差を付けて逃げ切りステージ優勝。
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第2ステージ(Girona~Girona、161km)-3月20日
【結果】
1.ミハエル・アルバジーニ(スイス、グリーンエッジ) 3:52:07
2.ダリオ・カタルド(イタリア、オメガファーマ・クイックステップ) s.t.
3.リゴベルト・ウラン(コロンビア、SKY) s.t.
【総合】
1.ミハエル・アルバジーニ(スイス、グリーンエッジ) 7:12:12
2.ライダー・ヘシェダル(カナダ、ガーミン・バラクーダ) +1’32”
3.ミカエル・シェレル(フランス、アージェードゥーゼル・ラモンディール) +1’32”
フルリザルト(公式サイト)
ジローナに向かうステージは、ゴール前約10kmの地点に1級山岳が控えます。
その1級山岳を終えて生き残ったのは31人。
ゴールスプリントは、SKYがリードアウト。
しかし、抜群の加速で真っ先にゴールしたのは総合リーダーのアルバジーニ。
前日は逃げ、この日は小集団スプリントと、2日連続でのステージ優勝を挙げています。
大会前に注目されていたバルベルデは落車、アンディ・シュレクは1級山岳で後退し、総合争いから脱落しています。
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第3ステージ(La Vall d’en Bas~Port・Aine、210.9km)-3月21日
【結果】
1.ヤネス・ブライコヴィッチ(スロベニア、アスタナ)
2.ミハル・ゴラス(ポーランド、オメガファーマ・クイックステップ)
3.マッテオ・カラーラ(イタリア、ヴァカンソレイユ・DCM)
【総合】
1.ミハエル・アルバジーニ(スイス、グリーンエッジ) 7:12:12
2.ライダー・ヘシェダル(カナダ、ガーミン・バラクーダ) +1’32”
3.ミカエル・シェレル(フランス、アージェードゥーゼル・ラモンディール) +1’32”
フルリザルト(公式サイト)
超級山岳がステージ後半に2つそびえる超難関ステージ。
ここで総合争いが大きく絞られると見られていました。
しかし、ゴール地点のポルト・アイネが大雪。
1つ前の超級山岳・PORT DEL CANTOも雪のため、頂上の10km手前をゴールとする緊急措置。
結果、最大11分までリードした逃げ集団に位置していたブライコヴィッチがステージ優勝。
最終的に集団に8分差を付けるも、レース中にコース短縮が決まったこともあり、総合成績は反映されないニュートラルに。
また、厳しい寒さによりこの日だけで33選手がリタイアしています。
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第4ステージ(Tremp~Asco“La Vostra Energia”、199km)-3月22日
【結果】
1.リゴベルト・ウラン(コロンビア、SKY) 5:13:12
2.デニス・メンショフ(ロシア、カチューシャ) s.t.
3.シルヴェスター・シュミッド(ポーランド、リクイガス) s.t.
【総合】
1.ミハエル・アルバジーニ(スイス、グリーンエッジ) 12:25:24
2.スティーブ・モラビート(スイス、BMCレーシングチーム) +1’32”
3.ユルゲン・ファンデンブロック(ベルギー、ロット・ベリソル) +1’32”
フルリザルト(公式サイト)
雪の影響をもろに受けた前日とは打って変わり、この日は好天でのレース。
2級山岳3つをクリアするステージ。
レースは終盤、最後の2級山岳・ALT DE LES PAUMERESでアタックが頻発。
ゴールを目指す下りでは一時15秒差を付けるも、ゴール直前で吸収。
スプリントは一度は吸収されたウランが先頭でゴールラインを通過。
総合リーダーのアルバジーニはチームメートのアシストもあり、メイン集団内でゴールしています。
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第5ステージ(Asco“La Vostra Energia”~Manresa、207.1km)-3月23日
【結果】
1.ジュリアン・シモン(フランス、ソール・ソジャサン) 4:58:27
2.リゴベルト・ウラン(コロンビア、SKY) s.t.
3.シルヴェスター・シュミッド(ポーランド、リクイガス・キャノンデール) s.t.
【総合】
1.ミハエル・アルバジーニ(スイス、グリーンエッジ) 17:23:51
2.ユルゲン・ファンデンブロック(ベルギー、ロット・ベリソル) +1’32”
3.ダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・バラクーダ) +1’32”
フルリザルト(公式サイト)
ゴール前約30kmで迎える1級山岳での動きが予想された第5ステージ。
予想通り、1級山岳を利用して有力選手のアタックが頻発したものの、残り5kmを切ってすべて吸収。
ゴールはスプリントとなります。
26人に絞られたゴールスプリントは、前日優勝のウランやシュミッドを撃破したシモンが制覇。
金星とも言える勝利を挙げました。
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第6ステージ(Sant Fruitos del Bages~Badalona“Centre Comercial Magic”、169.4km)-3月24日
【結果】
1.サムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) 4:04:50
2.アラン・デイヴィス(オーストラリア、グリーンエッジ) +02″
3.ジュリアン・シモン(フランス、ソール・ソジャサン) +02″
【総合】
1.ミハエル・アルバジーニ(スイス、グリーンエッジ) 21:28:43
2.サムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) +1’30”
3.ユルゲン・ファンデンブロック(ベルギー、ロット・ベリソル) +1’32”
フルリザルト(公式サイト)
上りに強いスプリンターにもチャンスと見られたステージは、コース上での交通事故発生により一時中断のハプニングも。
ゴール前は周回コース。
残り2kmでサンチェスが乾坤一擲のアタック。
これが見事に決まり、集団に対し2秒差で今シーズン初勝利のゴール。
2位にはスプリンターのデイヴィス、3位には前日優勝のシモンが入りました。
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第7ステージ(Badalona“Centre Comercial Magic”~Barcelona、119.8km)-3月25日
【結果】
1.ジュリアン・シモン(フランス、ソール・ソジャサン) 2:47:02
2.フランチェスコ・ガヴァッヅィ(イタリア、アスタナ) s.t.
3.ダミアーノ・クネゴ(イタリア、ランプレ・ISD) s.t.
フルリザルト(公式サイト)
締めくくりは恒例のバルセロナステージ。
この日もこれまでのステージ同様、ゴール前に控える山岳でアタックが頻発。
しかしゴールを前にすべてチェック。
結局、40名の集団から2日前のステージを制したシモンが今大会2勝目、歓喜のゴールとなりました。
総合リーダーのアルバジーニはこの日も難なく集団でゴール。
自身にとってはもちろん、チームにとっても3つ目のビッグタイトルをゲットすることとなりました。
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【総合成績】
1.ミハエル・アルバジーニ(スイス、グリーンエッジ) 24:15:45
2.サムエル・サンチェス(スペイン、エウスカルテル・エウスカディ) +1’30”
3.ユルゲン・ファンデンブロック(ベルギー、ロット・ベリソル) +1’32”
4.ダニエル・マーティン(アイルランド、ガーミン・バラクーダ) +1’32”
5.リゴベルト・ウラン(コロンビア、SKY) +1’32”
6.ダミアーノ・クネゴ(イタリア、ランプレ・ISD) +1’32”
7.ロベルト・キセロフスキー(クロアチア、アスタナ) +1’32”
8.マッテオ・カラーラ(イタリア、ヴァカンソレイユ・DCM) +1’32”
9.ダリオ・カタルド(イタリア、オメガファーマ・クイックステップ) +1’32”
10.セルジオ・パルディラ(スペイン、モビスター) +1’32”
●チーム総合
ガーミン・バラクーダ 72:51:51
●山岳賞
クリス・アンケル・セレンセン(デンマーク、サクソバンク) 67pt
●スプリント賞
トマシュ・マルチンスキ(ポーランド、ヴァカンソレイユ・DCM) 10pt
●ベストカタルーニャライダー
アルベルト・ロサダ(スペイン、カチューシャ) 24:18:01
フルリザルト(公式サイト)
【戦評】
クイーンステージであった第3ステージでの降雪トラブルもあり、第1ステージの結果がそのまま総合成績に反映された格好となりました。
総合優勝に輝いたアルバジーニは、昨年のブエルタでのステージ優勝に続くビッグタイトル。
これまでは逃げやスプリントトレインの牽引役としてチームに尽くす姿が印象的でしたが、新チームへの移籍を機に総合も狙えるライダーに。
特に山岳で強さを見せられるようになったのが大きいでしょう。
超級山岳を前線でこなすには厳しいでしょうが、1級レベルであれば対応できる登坂力は魅力。
アルデンヌクラシックでは、チームのエースであるジェランスとともにチームの中心として走ることとなるでしょう。
この大会でインパクトを残したのがステージ2勝のシモン。
プロコンチーム所属とはいえ、トッププロと互角に渡り合える強さがあることを示しました。
小集団でのスプリントは、今後のレースでもたびたび好リザルトをマークすることができそう。
グランツールを目指すチームにとっても、大きなアピールとなる活躍でした。
アルデンヌクラシックを見据えるライダーたちの調整具合も興味の1つだった今回。
総合2位のサンチェスはゆっくりと入った今シーズンですが、いよいよエンジンがかかってきた様子。
また、いずれも空振りに終わったもののほぼ毎ステージアタックを繰り返したクネゴも、これから十分戦える状況を整えてくるでしょう。
第3ステージの降雪の影響で多くの選手がレースを去りましたが、その中からも4月中旬から下旬にかけて活躍する選手が出てくると思われます。
日本人選手は2名出場。
別府選手はアルバジーニの総合リーダーを守るべく奔走。
毎ステージ、レース前半から中盤にかけての集団コントロールを見事に全うしました。
土井選手は自ら勝負する立場として、後半ステージではリザルト狙いのアタックやスプリント参加など、見せ場を作る場面も。
ともにこの先のアルデンヌクラシックに臨むうえで、楽しみな走りを見せてくれました。
ヴォルタ・シクリスタ・ア・カタルーニャオフィシャルサイト http://www.voltacatalunya.cat/
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